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September 25, 2006
茨城県医師会・茨城県産婦人科医会:保健師助産師看護師法違反容疑による警察の家宅捜査に断固抗議する
保健師助産師看護師法違反容疑による警察の家宅捜査に断固抗議する
今般の横浜市瀬谷区堀病院における神奈川県警生活経済課による保健師助産師看護師法(以下、保助看法)違反容疑での、警察官60名にもおよぶ家宅捜査が実施された。神奈川県内の分娩医療機関はもとより、全国の産科医療機関ならびに全国の妊婦に深刻かつ多大な影響を及ぼした。分娩医療機関が激減し危機的周産期医療がさらに悪化することを危惧するものである。
さて、嫌疑の根拠となった保助看法は昭和23年、家庭分娩(全分娩の97%で、主に助産師によって実施)全盛期にできた法律で、助産師、医師以外の無資格者の助産を禁止するためにできたものである。さらに、医師法にある医療行為の一部である助産行為を、助産師が単独で業として行うことを可能にしたものである。
分娩が家庭から医療機関へ98%以上シフトし、周産期医学の進歩・医療機器の発達、周産期救急医療システムが整備され、世界一の周産期医療が展開されている今日には昭和23年制定された保助看法にはもはや馴染まない部分もでてきている。
平成14年までは、看護師は医師の指示の下に医療の補助行為として内診し、胎児娩出時は医師または助産師が胎児娩出の介助をし、国民に世界一の周産期医療を提供できるまでになった。
保助看法における看護師による補助行為(内診も含む)の解釈も様々であり、日本医師会、日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会からも種々提言されている状況の中で、看護師の内診行為だけを根拠に、警察の家宅捜査が実施されたのであれば、遺憾の意を表明せざるを得ない。
今般、分娩医療機関が激減し、助産師の絶対数が極端に不足、偏在している状況を十分考慮し、看護師の内診問題だけで警察の医療機関への家宅捜査などが二度と起きないよう、国民とともに安全なお産を守るために、茨城県医師会と茨城県産婦人科医会はともに神奈川県産科婦人科医会の見解を支持する。
すなわち、“分娩経過の全体を総合的に産科医師が把握しつつ、担当医の監督責任のもとで十分な経験、技量を身につけた看護師による産婦の正常経過の観察を担当医が補助行為として利用する範囲内であれば、その産科医療は現行の法に背反するもではない”とする神奈川県産科婦人科医会の見解を支持するものである。
2006年9月19日
茨城県医師会 会長 原中 勝征
茨城県産婦人科医会 会長 石渡 勇
投稿者 akiuchi : September 25, 2006 08:00 AM