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December 02, 2006
明日の記憶
若年性アルツハイマーをテーマにした渡辺謙の「明日の記憶」(DVD)を見た。最近物忘れがひどくなってきた身としてはとても他人事とは思えない切ないストーリーだった。思い起こせば私がこのブログを毎日書き込むようにしている理由も物忘れが激しいからメモを残すためにはじめたものだ。妻のことも認識できなくなり自分が自分でなくなった時。それでも寄り添ってくれる妻の存在。夫婦とは、家族とは、会社とは何か?医療崩壊、学校崩壊、家庭崩壊と様々な崩壊現象が取りざたされる中では「人格崩壊」が一番厳しい。「再生」が不可能な崩壊(collapse)を英語ではmeltdownというらしい。昔観たロバート・デニーロの「レナードの朝」を思い出した。
明日の記憶 公式サイト
http://www.ashitanokioku.jp/

明日の記憶
思い出のすべてを、あなたへ託す。
決して忘れられない、傑作の誕生―
“人を愛すること、そして一緒に生きていく”ことをあなたに問いかけたい。
“生きることの辛さ、切なさ、そして素晴らしさ”をあなたに伝えたい。
原作は第18回山本周五郎賞を受賞し、2005年〈本屋大賞〉の第2位に輝く荻原浩の傑作長編『明日の記憶』(光文社刊)。重いテーマの中に心和ませる上質なユーモアを織り込み、喪失を乗り越えていく夫婦の情愛を、映像化するのは、『トリック』『ケイゾク』『池袋ウエストゲートパーク』を手がけ、本作で新境地を切り拓く才人・堤幸彦監督。
映画『明日の記憶』は「人を愛するとは。」「共に生きるとは。」という人間の愛の本質に真っすぐに斬りこみ、根源的な問いを投げかける。深いドラマ性と卓越したストーリーが多彩なキャストの熱演で美しく綴られ、涙あふれる物語として2006年初夏、一生胸に残る感動を紡ぎだす。
<ストーリー>
広告代理店に勤める佐伯雅行は、今年50歳になる。ありふれてはいるが穏やかな幸せに満ちていた。そんな彼を突然襲う〈若年性アルツハイマー病〉。
「どうして俺がこんな目に……なんで、俺なんだ!!」。こぼれ落ちる記憶を必死に繋ぎ止めようとあらゆる事柄をメモに取り、闘い始める佐伯。毎日会社で会う仕事仲間の顔が、通い慣れた取引先の場所が……思い出せない……知っているはずの街が、突然”見知らぬ風景“に変わっていく。夫を懸命に受け止め、慈しみ、いたわる妻。彼女は共に病と闘い、来るべき時が来るまで彼の妻であり続けようと心に決める。「お前は平気なのか?俺が俺じゃなくなってしまっても」。一緒に積み重ねてきた人生をいつか忘れてしまうのだ。ひりつく想いでそう訊く夫に、彼女は静かに答える。「私がいます。私が、ずっと、そばにいます。」そして、幾度もの夏が訪れる……。〈記憶〉を喪失しても、なお忘れなかったものが、いつも美しい夕映えの空気に映えていた。
<キャスト・スタッフ>
監督:堤幸彦
出演:渡辺謙 樋口可南子
吹石一恵 及川光博 香川照之 渡辺えり子 大滝秀治 ほか
原作:荻原浩【光文社刊】
脚本:砂本量 三浦有為子
<コメント・プロフィール>渡辺謙【佐伯雅行】
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昨年秋、“SAYURI”の撮影中にこの原作と出会いました。読んだ後、暖かい涙が頬を濡らしたのを覚えています。原作の荻原浩さん、東映の力をお借りして映画化に至りました。深刻なテーマでありながら、人間が持つ根源的な強さ、家族、夫婦の意味、そしてそれらがもつ暖かさをスクリーンで表現できると 今、確信しています。堤監督、そして素晴らしいキャストにも参加していただきました。 是非完成をお待ちください。
1959年新潟県出身。トムクルーズと共演した「ラストサムライ」(03)で2004年第76回アカデミー賞助演男優賞にノミネートされる。以後2005年「バットマン ビギンズ」「SAYURI」とハリウッドの大作に立て続けに出演し今年公開される。本作品が初の映画主演作品となる。
樋口可南子【佐伯枝実子】
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私の役は記憶を失っていく夫を支える妻の役です。夫を深く愛している優しい女性です。この作品は、自分が壊れていくような錯覚さえ覚える怖い作品ですが、病を受け入れ、乗り越えていく姿は胸が痛くなるくらい感動しました。この夫を渡辺謙さんが演じると思うだけで胸がドキドキします。最後までがんばって謙さんについていって、原作に負けない、いい夫婦にしたいです。
1958年新潟県出身。映画・ドラマに映画ドラマに多数出演し、多くの映画賞を受賞。主な出演作に「座頭市」(89)「陽炎」(91)「阿弥陀堂だより」(02)などがある。2005年には「阿修羅城の瞳」に出演。
堤 幸彦監督
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私は主人公の年齢と同じであり、人生後半への希望より不安が先立つ中、渡辺謙さんよりこの原作を紹介され映画化の熱意を聞いた。その内容には鳥肌が立ち、かつ、「生きていくために最も大事なもの」を感じとることができた。大変な難題だが襟を正し、謙虚な気持ちで取り組んでいきたい。
1955年生まれ。愛知県出身。「金田一少年の事件簿」(95)以降、従来のドラマとは明らかに一線を画するトリッキーな作品を生み出し「ケイゾク」(99)「池袋ウエストゲートパーク」(00)「トリック」(00)と立て続けに時代を象徴する話題作を世に送り出し、その後も多方面で活躍し常に注目を浴びている。最近では「トリック劇場版2」(06年公開)、ドラマ「世界の中心で、愛をさけぶ」(04)「H2」(05)などの演出を手がけている。
原作者 荻原 浩
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映像化の話をいただいた当初は「これを映画にできるのかな」と、言葉を表現手段とする人間として、少々へそ曲がりなことを考えていました。渡辺謙さんにお会いし、ご本人の口から次々と飛び出すアイデアを聞いて、正直、驚きました。そういう手があったのか、と。言葉でなくてはできないことがあるように、映像でなくては表現できないことがあるのですね。完成が楽しみです。一観客として、映画館の片隅で観てみたいと思います。
1956年生まれ。広告制作会社を経て1997年「オロロ畑でつかまえて」で小説すばる新人賞を受賞。軽妙洒脱、上質なユーモアに富んだ文章には定評があり、行間に人間の哀歌が漂う。次々と新しいテーマに挑む現在最も注目されている作家。本作は全国書店員が選んだいちばん!売りたい本を選定する「本屋大賞2005」で第2位に選ばれ、また第18回山本周五郎賞を受賞。
配給:東映株式会社
撮影:2005年6月20日~8月上旬(予定)
公開:2006年5月13日(土)全国東映系ロードショー
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若年性アルツハイマー病
http://monowasure.jp/demantia/young.html
アルツハイマー病
Alzheimer's Disease(AD)
◆病態と診断
A.診断
アルツハイマー病(AD)の特徴は,①記憶障害やさまざまな認知機能障害(失語・失行・失認など)のために日常生活に支障をきたす,②緩徐に発症し進行する,③局所神経症状がみられない,④痴呆をきたす他の原因が除外できる,である.さらに,基本的なことであるが,痴呆に類似した状態を呈する他疾患(せん妄・老年期うつ病など)を除外しなければならない.
B.病態
AD脳の特徴は,老人斑,神経原線維変化,そして神経細胞の脱落の3つである.老人斑の主成分はアミロイドβ蛋白(Aβ),神経原線維変化の主成分は異常リン酸化タウ蛋白である.神経細胞はシナプスや神経突起の減少を伴って変性し,最終的に神経細胞死に至る.特に侵されやすいのは,前脳基底部(マイネルト核)から大脳皮質に投射しているコリン作動性ニューロン系であり,痴呆の中核症状である認知機能障害が引き起こされる.さらに他の神経伝達系(ノルアドレナリン,ドパミン,セロトニンなど)の障害も加わり,さまざまな行動心理学的症候(周辺症状としての非認知機能障害)が引き起こされると考えられている.
◆治療方針
A.薬物療法
1.認知機能障害(中核症状)に対して AD治療薬は,アセチルコリンエステラーゼ(AchE)阻害薬であり,コリン欠乏仮説に基づいたコリンの補充療法である.わが国では,唯一ドネペジル(アリセプト⇒)が軽症から中等症AD患者に対し1日量5mgまで認可されている.痴呆症状の進行を抑制させる効果により,患者ならびに家族のQOLが維持されることが期待できる.
処方例
アリセプト⇒錠(3mg) 1錠 分1 1-2週間投与から開始する 末梢性コリン系副作用(下痢,悪心・食欲不振など)の出現がなければアリセプト⇒錠(5mg) 1錠 分1 継続投与し,末梢性コリン系副作用が懸念される場合はアリセプト⇒錠(3mg) 1錠 分1のまま継続投与し経過観察
2.非認知機能障害(周辺症状)に対して 痴呆の行動心理学的症候(知覚や思考内容,気分あるいは行動の障害)は,家庭生活や施設生活に破綻をきたす原因となる.
薬物療法の前に,身体疾患や他の併用薬物の悪影響の軽減・除去などの身体状態の管理や生活状況調整が重要である.
a.幻覚・妄想
処方例 下記のいずれかを用いる
1)リスパダール⇒錠(1mg) 1/2-1錠 分1-2 夕食後または朝・夕食後
2)セロクエル⇒錠(25mg) 1/2-2錠 分1-2 夕食後または朝・夕食後
3)ジプレキサ⇒錠(2.5mg) 1-2錠 分1 夕食後
4)セレネース⇒錠(0.75mg) 1-2錠 分1-2 夕食後または朝・夕食後
少量から開始する.過鎮静や錐体外路系副作用に注意する.
b.抑うつ状態・意欲低下
処方例 下記のいずれかを用いる
1)デプロメール⇒錠(25mg) 1-4錠 分1-2 夕食後または朝・夕食後
2)パキシル⇒錠(10mg) 1-2錠 分1 夕食後
3)レスリン⇒錠(25mg)1-2錠 分1 夕食後,または分2 朝・夕食後
4)テトラミド⇒錠(10mg) 1-2錠 分1-2 夕食後または朝・夕食後
3),4)は不安・焦燥感が強い場合に使用する.その際めまい・ふらつきに注意する.
c.不眠
処方例下記のいずれかを用いる
1)マイスリー⇒錠(5mg) 1-2錠 分1 眠前
2)アモバン⇒錠(7.5mg) 1錠 分1 眠前
3)レンドルミン⇒錠(0.25mg) 1錠 分1 眠前
筋弛緩作用の少ない,短時間作用型薬剤を選択する.
d.せん妄・興奮
処方例 下記のいずれかを用いる
1)グラマリール⇒錠(25mg) 2-3錠 分2-3 朝・夕食後または朝・昼・夕食後
2)リスパダール⇒錠(1mg) 1/2-2錠 分1-2 夕食後または朝・夕食後
3)セレネース⇒錠(0.75mg) 1-4錠 分1-2 夕食後または朝・夕食後
過鎮静,錐体外路系副作用に注意する.
e.治療上の注意 上記薬物の一部で細粒や水薬など剤形が多様化されている.患者の状況に応じ剤形を選択する.
いずれの剤形においても上記用量を目安とする.いずれの場合でも多剤併用は避けるべきである.また,薬剤の管理と服薬には家族の協力が不可欠である.
なお,上記a-dの薬物はいずれもADに対する保険適用は認められていないため,状態像の追加表記あるいは病状詳記が必要である.
B.非薬物療法
「人間らしく生きる権利の回復」を目的に,リハビリテーション療法(回想法,リアリティオリエンテーション,音楽療法,デイケアなど)が行われている.精神症状や問題行動の軽減・予防と残存機能,特に感情・情緒面の安定や意欲の向上を介したQOLの維持向上が期待される.
C.家族(介護者)の心理的支援のポイント
a)1人で悩ませない(仲間づくりを勧める,家族会など).
b)できる限り今までの生活ペースを守りながら介護するよう指導する.
c)家族による介護には,正しい介護も間違った介護もない(家族の気持ちにまず共感を示す).
d)こだわらずに,柔軟に考えさせる(既成概念,価値観にとらわれない).
e)介護者に自分の健康管理を徹底させる(負担軽減のために福祉サービス・社会資源を積極的に利用させる).
(この5つのポイントは長谷川和夫監修:老年期痴呆診断マニュアル,日本医師会発行,による)
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薬局からの服薬指導・薬剤情報(高柳和伸)
アリセプトが処方される場合
・この薬剤はADによる認知機能や行為遂行能力の障害を改善する薬剤であり,ADそのものの進行は食い止められないことを患者や家族に説明する.
・効果発現までに約3か月を要し,途中で服用を中断しない症例で効果が長続きすることから,医師の指示どおりに服薬を継続することが大切であることを指導する.
・薬剤の効果により注意力や活動性が高まる結果として,かえって興奮や落ち着きのなさが増した報告がある.短期間で精神症状の悪化などがある場合は,投与の再検討が必要となるので患者モニタリングを行い,主治医と協議する.
今日の診療プレミアム Vol.15 DVD-ROM版 (C) IGAKU-SHOIN Tokyo
レナードの朝

出演: ロバート・デ・ニーロ, ロビン・ウィリアムス, ジュリー・カブナー
監督: ペニー・マーシャル
形式: Color, Widescreen, Dolby
言語 英語, 日本語
画面サイズ: 1.78:1
ディスク枚数: 1
販売元: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
DVD発売日: 2006/7/26
時間: 120 分
ASIN: B000FF6VLW
Amazon.co.jp ランキング: DVDで15,868位
Amazon.co.jp
実話をもとに、ロバート・デ・ニーロ、ロビン・ウィリアムズという大物同士の共演で描く感動作『レナードの朝』。精神病院に赴任した医師セイヤーは、体を自由に動かせない患者たちにボールを受け止める反射神経があることを発見。さらに、30年間も半昏睡状態で病院暮らしを余儀なくされていたレナードに新薬を投与することで、彼を奇跡的に目ざめさせるのだが…。
『ビッグ』『プリティ・リーグ』といったコメディタッチのヒューマンドラマが得意なペニー・マーシャルが、人間の尊厳についての問いかけを患者と医師の交流を通して美しく描いている。ロバート・デ・ニーロの壮絶な熱演に目がいくが、受けに回ったロビン・ウィリアムズの抑えた演技も実に素晴らしい。ペネロープ・アン・ミラー演じる父の見舞いに病院を訪れる女性とレナードとの食堂でダンスシーンは、忘れがたい名場面だ。そこに流れるピアノの調べがあまりにもせつなく、思わず胸をしめつけられる。(麻生結一)
内容(「Oricon」データベースより)
嗜眠性脳炎で30年間半昏睡状態の患者を目覚めさせるため立ち上がる新任医師の姿を描いた、感動の人間ドラマ。ロバート・デ・ニーロ、ロビン・ウィリアムスほか出演。
投稿者 akiuchi : December 2, 2006 02:19 PM