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January 30, 2007

周産期医療、ベッドが足りない 安心して産みたい 全病院満床、早産の危機… (福岡)

正常産を1次医療機関でしっかり受けるとともに軽度の異常妊婦は2次医療機関で入院して3次医療機関の負担を軽減させるようにするしか解決策はないだろう。

周産期医療、ベッドが足りない 安心して産みたい 全病院満床、早産の危機…

 ◇あっとLife
 ◆早産の危機…福岡市内は全病院満床 久留米へ40キロ搬送、双子の弟救えず
 「ママ、こっちだよ!」。すべり台の上から毛利洸大(こうだい)ちゃん(3)が笑顔で手を振る。元気な様子からは想像もできないが、洸大ちゃんは予定日より3か月も早く、841グラムの極小未熟児として生まれた。
 母親の和代さん(29)に早産の危険が迫った時、福岡市内の病院はすべて満床で、約40キロ離れた福岡県久留米市の病院まで搬送された。「都市部だからお産は安心という時代じゃない」。和代さんは今、そう思う。病床不足が深刻化する周産期医療の現場を歩いた。(社会部・玉城夏子)
 子どもの遊び場が併設された福岡市の飲食店で、和代さんと会った。近くの一軒家で会社員の夫、夫の両親や祖母と4世代で暮らしている。洸大ちゃんが生まれた時のことを、しっかりした口調で話してくれた。
 双子を妊娠し、出産に備えて仕事を辞めたばかりの2003年7月、強い腹痛に襲われ、午後10時すぎにかかりつけだった同市内の産科医院に駆け込んだ。
 妊娠7か月だったがすでに破水し、15分おきに陣痛が来ていた。NICU(新生児集中治療室)を備えた総合病院でないと対応できない状態で、医師はすぐ搬送先を探し始めたが、福岡大病院、九州大病院などから軒並み断られ、ようやく久留米市の聖マリア病院が受け入れてくれることになった。
 救急車で点滴を受けながら到着したのは午前4時ごろ。絶対安静のまま、10日後に帝王切開で出産。洸大ちゃんは助かったが、816グラムで生まれた双子の弟は2日後に亡くなった。
 保育器に入れられ、生死の境をさまよった洸大ちゃん。懸命に生きようとする小さな命を前に、「ごめんね」と泣いてばかりだったという。
 「病院探しに1~2時間かかった。搬送前に生まれたら、この子も助かってなかった」と、和代さんはつぶやくように言った。
 切迫早産など危険な状態に陥った妊婦を受け入れてくれる病院が見つからず、遠くの病院に搬送されるケースが各地で相次いでいる。
 NICUの病床不足に悩む熊本県から、鹿児島県や福岡県久留米市などに搬送される患者が増えた。このため久留米方面の患者が福岡市に搬送されるようになった。福岡市の病院も余力がなくなり、福岡から逆に久留米などへ搬送されるといった「悪循環」に陥っている。
 「九州医療センター 満床▽九州大病院 満床▽福岡大病院 満床以上」
 福岡都市圏の総合周産期母子医療センターに指定されている福岡大病院は週2回、「空きベッド情報」を作成し、医療機関にファクスで送っている。1月中旬の情報にも病床の余裕のなさがにじんでいた。妊婦や赤ちゃんへのしわ寄せ、医師の労苦など実態を取材するほど、綱渡りのような現状が見えてきた。
 周産期医療の進歩で、数百グラムの赤ちゃんも救えるようになった。だが亡くなる子や重い後遺症を背負う子も少なくはない。多くの病院で、自宅へ帰ることができない長期入院児も、NICUの病床でケアを受けていた。
 洸大ちゃんは幸い元気に育ち、03年12月に2650グラムで退院した。0歳と1歳の時、肺炎などで2回入院したが、3歳児検診では「順調」と太鼓判を押された。
 1年前から、福岡市の九州医療センターで開かれている育児サークル「ひまわり」に通い始めた。小さいうちは病気しやすく、外に出る機会も少ない洸大ちゃんのような「未熟児出身児」やその母親を支援するため、9年前にスタートした。
 「同じ体験をした人たちと話すと、私も肩の力が抜けて、『表情が柔らかくなったね』と言われます」と和代さん。近所の育児サークルではおびえてしまった洸大ちゃんも、生き生きと遊ぶようになった。4月からは幼稚園。元気に通ってくれそうだ。
 和代さんは今、妊娠6か月。また同じ状況になったら、と不安になる。「遠距離の搬送は、本人にも家族にも負担が大きい。安心して産むことができる環境づくりを皆で考えることが必要」と訴える。
 ◆激務の医師 8割が平均12時間勤務
 医師の過密労働も問題になっている。久留米大学病院は昨年5月、同病院と系列の14病院に勤務する産婦人科医局員の労働実態を調査。講師や医員など61人のうち42人から回答を得た。
 それによると、「平均勤務時間が1日12時間を超える」と答えた医師が8割近くに上った。半数近くが月11回以上の当直をしており、当直時の平均睡眠時間は4・8時間。1か月の平均休日は2・5日だった。休日も、学会出席などでつぶれることが多い。
 昨年8月、奈良県の妊婦が19病院に受け入れを断られ、大阪府の病院で死亡したケースでは、満床や人手不足が受け入れ拒否の主な理由だった。久留米大病院総合周産期母子医療センターの堀大蔵・産科部門診療部長は「同様の事例がいつ起きてもおかしくない状態。早急な医師確保対策が求められる」と話す。

 図=福岡大病院が搬送受け入れを断った理由

 写真=医師や臨床心理士、保育士らが支える育児サークル「ひまわり」は、子どもも親もみんな笑顔(福岡市の九州医療センターで)

[読売新聞 ]

投稿者 akiuchi : 07:50 AM

産科の「無過失補償制度」

今年の8月からいよいよ実施になるのだそうだが果たしてうまく機能してくれるのだろうか?

[スキャナー]出産時事故、過失無くても補償 対象や防止策、急ごしらえ課題も

 ◇SCANNER
 ◆脳性マヒに2000~3000万円 8月にもスタート
 出産に伴う医療紛争を早期に解決するため、産科の「無過失補償制度」が近く導入される。医師らの過失の有無にかかわらず、医療事故の被害者を救済する仕組みで、当面は原因の特定が難しいとされる脳性まひが対象になる。厚生労働省や財団法人「日本医療機能評価機構」などによる準備委員会が2月に発足、8月にも新制度が始まるが、対象拡大など課題も多い。(政治部 川島三恵子)
 ■希望一致
 「当面は制度を機能させることに全力を挙げ、産科から小児科へと、一つ一つ対象を広げる視点を持ってやっていきたい」
 日本医師会(日医)の木下勝之常任理事は16日、都内で開かれた都道府県医師会長協議会で、産科の無過失補償制度の実施に意欲を見せた。
 脳性まひ児の親らによる「愛知県重症心身障害児(者)を守る会」の松田昌久会長も、「脳性まひ児の親は介護などで経済的負担が重く、訴訟で白黒つけなくても解決できる制度はありがたい」と評価する。
 無過失補償制度は、医師側に過失が認められない医療事故について、患者に金銭の補償をするものだ。裁判を起こさなくても患者は補償を受けられ、医師側には訴えられるリスクが減る利点がある。
 自民党の「医療紛争処理のあり方検討会」は2006年11月、日医が公表した案をもとに制度の枠組みを決定。政府は今国会に提出されている06年度補正予算案に、制度設計のための調査費1億1000万円を計上した。
 制度導入の背景には、患者側にとって過失の立証が難しい医療訴訟の現状と、産科医師不足に悩む医師側の事情がある。
 昭和大学医学部産婦人科の岡井崇教授は「産科関係の中でも、脳性まひは原因の特定が難しく、過失があるかどうかの判断も困難だ。親はとても気の毒で、医療裁判の問題点が凝縮されている」と指摘する。
 最高裁判所によると、医療訴訟の新規受け付けは04年は1110件と、1996年の575件から倍増。医師1000人あたりに換算すると、産科は12・4件で、外科(10・9件)や内科(3・8件)などを上回り、最も多い。
 こうした事情も絡み、医師が確保できずに産科を閉鎖する病院が全国で相次ぎ、産科を選ぶ医学生も減りつつある。岡井教授は「昼夜を問わない過酷な勤務に加え、『産科は裁判が多い』と敬遠される」と言う。日医の木下氏も「出産は正常が当たり前と思われているが、ある確率で不幸な結果も起きる。それが訴訟になると、医師の心労も多い」と漏らす。
 ■懸念と注文
 しかし、急ごしらえとなった今回の制度には不安も多い。新制度創設の場合、審議会などで議論することが多いが、今回は予算編成に間に合わせるため、自民党の検討会は発足からわずか3か月で制度の枠組みを決め、政府・与党として容認した。今後検討される医療紛争の処理策の試金石となるにもかかわらず、患者側からの意見聴取も十分でなかった。関係者からは「なぜ、脳性まひだけ救済されるのか」「2000万円程度の補償に納得できず、訴訟を起こす親が多いのではないか」との懸念が出ている。
 今後の対象拡大について、厚労省は「補償対象を広げれば、財源をどう手当てするのかという壁がある」と難色を示している。他の医療事故も含めるとなると、事故原因を詳しく調べる中立的調査機関も不可欠だ。「今回の制度は医師が安全な医療を心がける仕組みがない。過失があった場合、研修義務を課すなど処分も必要だ」との声もある。
 患者側弁護士らによる医療事故情報センター(名古屋市)の堀康司弁護士は「患者側が求めるのは金銭補償だけでなく、事故の原因究明や再発防止だ。きちんと患者の声を聞いて制度を設計してほしい」と注文を付けている。
 ◆制度の仕組み
 病院などの第三者評価を行っている財団法人「日本医療機能評価機構」に、厚労省や日医、損害保険会社などが加わる「運営組織」を新設。損保会社は専用の保険商品を設け、病院や助産所が保険料を支払う。
 脳性まひの場合、2000~3000万円が親に支払われる。病院が負担する保険料(2~3万円の見込み)は出産費用に上乗せされ、補償の原資は出産した親が負担することになる。自民党は親の負担を増やさないよう、将来的に出産育児一時金(現行35万円)を保険料と同額程度引き上げたいとしている。

 ◆スウェーデン・仏で導入 医療事故全般を幅広く補償
 無過失補償制度はスウェーデンやフランスなどですでに導入されており、早期の患者救済の道を開いている。厚生労働省研究班などによると、スウェーデンでは1975年に導入、97年に法制化され、医師や看護師らすべての医療従事者が加入する制度として定着している。補償対象は検査や治療、医療機器の欠陥による事故のほか、診断ミス、投薬ミスによるものなど幅広い。
 申請は年間約9000件に上り、45%で補償が認められている。財源は公費と医療従事者が払う保険料で賄われ、年間補償総額は約45~50億円。1件あたりの補償額は160万円程度とそう高額ではないが、「充実した福祉制度が土台にあるので、国民の合意は得られている」という。
 フランスも、2002年制定の「患者の権利及び保健衛生システムの質に関する法律」で、患者への補償制度を導入した。医師らに過失があれば各自が加入する賠償保険で支払うが、過失がない時は「国立医療事故補償公社」(ONIAM)が公費で患者を救済する。05年の補償総額は調停中の事案も含め、556件で2275万ユーロ(約35億円)。
 スウェーデンやフランスなどでは、金銭補償をする組織とは別に、医師や医療機関に過失があるかどうかを判断したり、医師の処分を検討する組織が設けられたりしているのが特徴だ。
 訴訟社会と言われる米国では、バージニア、フロリダ州などで、出産時の脳性まひに補償する制度が導入されている。

 ◆患者の視点を大事に
 日本で今回導入される無過失補償制度は、ほぼすべての医療事故を網羅するスウェーデンなどと比べ、対象があまりに狭い。医療紛争が頻発する今、患者救済の「第一歩」を踏み出したことは評価できる。しかし、これまでの検討は、政府の補正予算編成をにらみながら、日医と自民党が性急にまとめた印象が強い。
 この制度は本来、医療の専門知識が少なく、訴訟で弱い立場になりやすい患者側の立場を重視すべきものだ。患者側の意見をきちんと聞く機会を設け、皆が納得できる制度の創設を望みたい。

 〈日本医療機能評価機構〉
 医療の質を向上させるため、厚生労働省、日本医師会など関係団体の出資で発足した財団法人。医療機関の第三者評価や医療事故の情報収集・分析などを行っており、産科の無過失補償制度の事務局も置かれる予定。

 ◇スウェーデン、フランスの無過失補償制度と自民党案=表略

 図=参加の無過失補償制度の流れ(自民党案)

 写真=妊婦を超音波検査で診察する産科医(26日、都内の昭和大学病院産婦人科で)

[読売新聞 ]


投稿者 akiuchi : 07:48 AM

福島県立大野病院の医師逮捕は不当(福島県立医大産婦人科教授 佐藤章氏)

福島医大の佐藤教授が大野病院事件第一回公判前に日経オンラインのインタビューに答えている。

2007. 1. 25

福島県立大野病院の医師逮捕は不当
福島県立医大産婦人科教授 佐藤章氏
 帝王切開手術で患者を出血死させたとして逮捕・起訴された、福島県立大野病院に勤務していた産婦人科医、加藤克彦氏の初公判が明日、1月26日に開かれる。その行方が注目されるところだが、そもそも2006年2月の担当医の逮捕や医療事故を刑事事件として扱うことを問題視する声は多い。この点について、同医師の所属医局の福島県立医大産婦人科教授の佐藤章氏に、当時の経緯も含めて聞いた。(編集部)

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さとう あきら氏。1968年東北大卒。米国シカゴ大、南カリフォルニア大留学、東北大産婦人科講師などを経て、85年から現職。
 なぜ逮捕されたのか、なぜなんだ--。これが私が一番知りたいことなのだが、いまだに分からない。加藤克彦医師の逮捕には私自身、強い疑問を感じているとともに後悔の念も抱いている。

 加藤医師とは今、全然連絡を取れない状態にある。弁護士を介して、近況を知るだけだ。「証拠隠滅の恐れがあるから、関係者とは連絡を取らない」ことが、保釈の条件だからだ。昨年2月に逮捕されたときには、既に県による事故報告書もまとまっており、カルテなども警察が押収していた状況であり、証拠隠滅も何もないと思うのだが、口裏合わせをする恐れがあるという。

 当然ながら保釈後、彼は医師として働いていない。1月26日が初公判で、毎月1回、5月までの公判日時が既に決まっている。その後、裁判がいつまで続くか分からないが、昨年の逮捕以降、既に1年近く診療から離れており、今後しばらくこの状態が続くわけだ。腕の確かな医師であり、これは誰にとっても痛手だ。

県の事故報告書に疑問を呈するも認められず
 加藤医師が帝王切開手術を担当した患者が死亡したのは2004年12月のことだ。前置胎盤・癒着胎盤で、手術中に出血多量となり、死亡した。癒着胎盤は非常に稀な疾患で、しかも当該患者の場合、癒着は子宮後壁だったので、新生児を取り出す過程で初めて分かるものだった。癒着が分かった場合でもどの程度の出血があるかを予測し、そのまま胎盤剥離を続けるか、子宮摘出に移行するかなどを判断するのは非常に難しい。なお、癒着胎盤は最終的には病理診断で確定するものだが、術後に当大学で病理診断を行い、子宮後壁の癒着胎盤であることを確認している。

 患者の死亡後、県の医療事故調査委員会が設置され、当大学出身者以外も含め、3人の医師による報告書が2005年3月にまとめられた。今回の逮捕・起訴の発端が、この報告書だ。県の意向が反映されたと推測されるが、「○○すればよかった」など、「ミスがあった」と受け取られかねない記載があった。私はこれを見たとき、訂正を求めたが、県からは「こう書かないと賠償金は出ない」との答えだった。裁判に発展するのを嫌ったのか、示談で済ませたいという意向がうかがえた。私は、争うなら争い、法廷の場で真実を明らかにすべきだと訴えたが、受け入れられなかった。さすがにこの時、「逮捕」という言葉は頭になかったが、強く主張していれば、今のような事態にならなかったかもしれないと悔やんでいる。加藤医師は、報告書がまとまった後に、県による行政処分(減給処分)を受けた。

 警察は、この報告書を見て動き出したわけだ。最近、医療事故では患者側から積極的に警察に働きかけるケースもあると聞いているが、私が聞いた範囲では患者側が特段働きかけたわけでもないようだ。警察による捜査のやり方には問題を感じている。例えば、当該患者の子宮組織を大学から持ち出し、改めて病理検査を行っているが、その組織も検査結果もわれわれにフィードバックされないままだ。捜査の過程で鑑定も行っているが、担当したのは実際に癒着胎盤の症例を多く取り扱った経験のある医師ではない。

 加藤医師は数回、警察から事情を聞かれ、その都度、私は報告は受けていた。最後に彼が警察に出向いたのが昨年2月で、そのときにそのまま逮捕されてしまった。弁護士を付けずに、1人で行かせたことを後悔している。翌3月に、業務上過失致死罪と異状死の届け出義務違反で起訴された。
 
 また公判前整理手続き(編集部注:裁判の迅速化のために、初公判前に検察側と弁護側、裁判官が集まり、論点などを整理する手続き)も計6回実施したが、医学的な見地から議論を尽くしたとはいえない。そもそも癒着胎盤とは何か、その定義から議論する必要があったが、検察側はこうした話には乗ってこなかったと聞く。弁護側が、癒着胎盤の対応の難しさに関する海外の文献など様々な証拠を提出したが、そのほとんどが採用されなかった。

医療事故は第三者機関などで調査解明を
 裁判の行方は分からないが、容易には決着しないだろう。今回の件については、日本産婦人科学会をはじめ様々な学会が逮捕後に抗議の声明を出したほか、昨年末には日本医学会が会長名で「不可抗力ともいえる事例を犯罪行為として扱うことは好ましくない」などとする声明文を公表している。加藤医師を支援する会も立ち上がり、既に1万人を超す署名が集まった。それだけ皆、危機感を持っている表れだろう。

 今回のような予見が難しい、しかも故意や悪意がない医療事故をすべて刑事事件として扱ったのでは、誰も手術をやらなくなる。癒着胎盤は最近頻度が高くなっているが、誰も手がけなくなったらどうなるのか。本来、医療事故は警察などではなく、第三者機関が医学的な見地から検証を行うべきだ。また医療事故はゼロにはならず、予期しないことが必ず起り得る。医学は完全なものではないことを国民にも理解してもらう必要があるだろう。(談)

投稿者 akiuchi : 05:54 AM

January 29, 2007

カリフォルニアのRさんからの便り-太極拳

アメリカのRさんから近況報告のメールが届きました。「太極拳」の指導を市民向けにはじめたという話しです。Rさんから時々このようなメールが届くので差し支えない範囲でこのブログでも紹介したいと思います。

お元気ですか。
こちらは例年になく降雨が少なくて、洪水の心配がないのが嬉しい日々です。夏になると節水を迫られるでしょうけど、今のところは大丈夫のようです。

さて、去年こちらへ戻ってから模索していた事が実現し、嬉しく思っている事をお知らせします。
こちらへ来てから何かをしたいと思っていたところ、O市(私達の住んでいる所)の成人学校の案内に「資格がなくても得意なものを教えたい人を探している」とあったので、打診してみました。太極拳を教えたいなァと思っていたのです。私が生徒として通っているクラスとは別に、私が習ってきた事で社会奉仕が出来たら・・・、と願っていたのです。早速プロモーションビデオ?を作成、太極拳や剣、扇を使ったものなど、映像なら私の力を明瞭に示せると思って。自分を売り込むために手紙や友人の推薦書や、色々書類を整えて提出したのが11月末。すぐに興味を示してくれたのですが、理事会にかけてOKがでるまではっきりとした返事はもらえなかったのです。加えて、私の指導資格証明書は日本語なので、その英訳書が必要といわれました。私が訳したのでは駄目で、プロに頼め、と。幸い日本で英語学校を譲り受けてくれた友人がこちらへクリスマス休暇で帰国していたので、私が英訳して彼女の署名だけをお願いしたのです。お役所仕事ゆえ?色々面倒な事もありましたが、それを提出してOK。昨日1月25日からクラスが始まりました。週一回90分で8回コース。生徒数が6名以下ならボランティアかキャンセル。私は無料奉仕でも始めたいと伝えておきましたが、開けてみたら14名来てくれました。金額は生徒の数で変化するのですが、14名だと時給$20.30です。金額よりも好きでやってきた事が認められて、ものすごく嬉しいのが事実です。アルテミスのレッスン場のような素敵な場所ではありませんが、長男が通う高校のレスリングと体育の部屋で指導しています。

先生もお体に気をつけて!   R

投稿者 akiuchi : 08:57 PM

医療クライシス:忍び寄る崩壊の足音/5 即戦力に中国人医師も

医師看護師不足の解決策に外国人医師を輸入しようという話。悪くないかもしれないがどうせなら日本人の医者が増えるようにできないのだろうか?医者も歯医者のように過剰になればかなりの医療問題が解決するというのは暴論だろうか?美味しい思いをしてきたオールドジェネレーションには耐え難い話かもしれないが・・・

医療クライシス:忍び寄る崩壊の足音/5 即戦力に中国人医師も
 ◇綱渡りの地方は必死

 「大量出血になるケースは1割程度。心配しないでください」

 昨年12月のある夕方、岩手医科大(盛岡市)の総合周産期センター。中国人医師の高嵩(こうすん)さん(34)は翌日に帝王切開を控えた患者を回診し、流ちょうな日本語で声をかけた。手術前の緊張を和らげようとする穏やかな口調に、患者はうなずいて「説明を聞いてよかった。安心しました」とほほえんだ。

 高医師は昨年2月、国の「臨床修練制度」に基づく岩手県の招きで、中国・遼寧省の中国医科大から来日した。外国人医師を研修に受け入れることが目的の制度だが、医師不足の打開策として、「中国人医師を招けば、岩手医大から医師を地域の病院に出しやすくなる」との思惑もあった。

 制度の対象は、一定の医学知識と日本語能力を持つ外国人医師。厚生労働相の認定を受けた病院で指導医の下、処方せんを出すことを除き、診療や手術などすべての医療行為が許される。中国医科大は日本語で医学教育をしており、「即戦力」として計算できるためだ。

 治療方針の決定など責任を伴う判断は指導医が下すが、高医師は病棟の回診や手術の助手をこなし、地域の病院から中国人の患者も紹介されて来るようになった。「卵巣がんの研究で論文も書きたい」と意欲的だ。

 県は05年5月に中国医科大と結んだ協定に基づき、産婦人科医2人、小児科医1人の派遣を要請している。しかし、2人目の医師はまだ来日していない。県医療国保課の金田学・医療担当課長は「中国医科大はトップクラスの病院。患者が多く、医師が余っているわけではない」と説明する。高医師1人では、地域の病院へ医師を派遣するほどの余裕は生まれない。

 岩手医大産婦人科の杉山徹教授は「国は地方の深刻さを知らない。中国人医師の招へいで、地方は頑張っていると国に振り向いてほしかった」と語り、「中国医科大から2~3人は来てほしい」と期待を口にする。

   ■   ■

 今月18日、島根県隠岐の島町の診療所を、北海道の男性内科医(34)が訪れた。「外来は日に何人ですか」「仕事の満足度は、どうですか」と熱心に質問する。

 町にある唯一の病院、隠岐病院(150床)も訪ねた。「医師の目が生き生きしている。診療所と病院の連携もいい。住民に歓迎してもらえるかがポイントだが、今のところ悪くないと思う」と満足そうに話した。

 県内の医師の7割が松江市など県東部に集中し、隠岐や県西部での医師不足にあえぐ島根県は昨年9月、全国から即戦力の医師をスカウトしようと、医師の見学費用を負担する事業を始めた。2泊3日で現場を案内する。内科医は離島での勤務を考えており、この事業を利用して隠岐を訪れた。事業開始4カ月で、6人が利用した。

 隠岐では昨年4月から半年間、島内での出産ができなくなった。隠岐病院には現在、産科医が2人いるが、県立中央病院(出雲市)が「身を削って派遣している」(県医師確保対策室)というほど綱渡り状態だ。

   ■   ■

 厚労省の04年度調査によると、医師数が医療法の基準を満たしている病院の割合は、青森県の43・4%が最も低く、岩手県55・1%、秋田県60・3%と続く。地方の「医療崩壊」は深刻さを増している。=つづく

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 ご意見、ご感想をお寄せください。ファクス(03・3212・0635)、Eメールt.shakaibu@mbx.mainichi.co.jp 〒100-8051 毎日新聞社会部「医療クライシス」係。

毎日新聞 2007年1月29日 東京朝刊

投稿者 akiuchi : 10:40 AM

January 27, 2007

大野病院事件:初公判翌日の新聞報道

大野病院事件初公判翌日の新聞報道をネットでひろってみた。世間の注目を集めていることは間違いないようだ。テレビのワイドショーではどういう扱いになるのだろう?

朝日新聞(asahi.comトップ > マイタウン > 福島 )
読売新聞(YOMIURI ON LINE ホーム>地域>福島)
毎日新聞(MSN ニューストップ > 地域ニュース > 福島 )
福島民報 福島民友ニュース
NIKKEI NET
共同通信
産経新聞
河北新報

加藤医師の記者会見.jpg
初公判に臨むため福島地裁に入る加藤被告=26日午前9時45分ごろ.jpg
初公判を終えた加藤被告を取材する報道陣=26日午後5時35分ごろ、福島地裁前.jpg

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朝日新聞(asahi.comトップ > マイタウン > 福島 )

大野病院事件 被告、罪状を否認
2007年01月27日

 県立大野病院で04年に女性(当時29)が帝王切開手術中に死亡した事件で26日、業務上過失致死と医師法(異状死体の届け出義務)違反の罪に問われた、産科医加藤克彦被告(39)の初公判が福島地裁(大澤廣裁判長)で開かれた。加藤被告は「適切な処置だった」などと述べ、起訴事実を否認。公判後の記者会見でも、医療行為としての正当性を繰り返し主張した。


 -手術の正当性主張 事件後初めて公の場に-


 「患者さんのご冥福を心からお祈りし、ご遺族に心よりお悔やみ申し上げます」


 加藤医師は初公判終了後に開かれた弁護側の記者会見で、帝王切開手術中に死亡した女性と遺族に対する思いを語り、深々と頭を下げた。


 これまで加藤医師は公の場での発言を避けてきたが、「逮捕からほぼ1年がたち、気持ちの整理もついた。ご声援頂いた医療関係者の方々に元気な所を見せたい」として、会見に踏み切った。


 加藤医師は、全国の産科医から寄せられる支援に対し、「心強く思っております」と述べ、全国的に産科医が減少し、医療現場の負担が増していることについて「今回の事件が一因となってしまった。申し訳なくも感じています」と話した。


 この日の検察側の冒頭陳述で、手術後、院長らに「やっちゃった」「最悪」などと話したと指摘された点について、記者から「医療ミスという認識があったのか」と問われると、加藤医師はきっぱりした口調で「ミスをしたという認識はありません。正しい医療行為をしたと思っています」と言い切った。


 争点の一つ、胎盤をはがす際にクーパー(手術用ハサミ)を使用した理由について「その場の状況で適切だと考えた」と説明。「勾留(こう・りゅう)中は取り調べに対し、『クーパーの使用は不適切だった』と言ったが、今はそういうことは考えていない」として、医療行為としての正当性を主張した。


 また、手術前に先輩医師から「応援の産科医を派遣した方がいい」という助言を受けながら、応援を呼ばなかった点について、加藤医師は「タイミングを逸してしまった」と弁明した。


 逮捕以来、産科医としての仕事から遠ざかっているが、「いい勉強の機会ととらえたい」と述べた。「産科という学問は好きですし、婦人科の患者さんと話をするのは好きなので、またやりたいという気持ちはある」と話した。


 一方、福島地検側は公判終了後、「我々としても医療関係者が日夜困難な症例に取り組まれていることは十分認識している。しかし、今回の事件は、医師に課せられた最低限の注意義務を怠ったもので、被告の刑事責任を問わなければならないと判断した」とする異例のコメントを発表した。


 -遺族「真相を明らかに」


 亡くなった女性の父親(56)楢葉町在住は初公判直前、朝日新聞の取材に対し、次のように話した。


 私たち遺族は手術室で何が起きていたのか、それを正確に知りたいのです。なぜ加藤医師は、手術の途中で、ほかの医師に応援を頼まなかったのか。なぜ、やったこともない癒着胎盤の手術を強行したのか。娘は、実験台になったようなものじゃないですか。いろいろな疑問について、裁判でぜひ明らかにしていただきたい。


 娘が死んだ04年12月17日夜、遺体に対面しました。娘は歯を食いしばっていた。それを見て、娘はこんな形で死んでいくのが本当に悔しかったんだと思いました。母親として、もっと生きていたかったんだと。あの時、私は、絶対に真相を明らかにするから、と娘に誓ったのです。


 でも、私が調べ始めたとたん、医師や県の人たちが壁のように立ちはだかり、何が起きたのか全く見えなくなってしまった。捜査が始まるまでは本当に手探りでした。ですから今回、警察には大変感謝しています。

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読売新聞(YOMIURI ON LINE ホーム>地域>福島)

大野病院事件初公判、弁護団と検察が全面対決

福島地裁に入る加藤被告(左)

 26日に福島地裁で始まった県立大野病院(大熊町)での医療事故を巡る刑事裁判は、産婦人科医師の加藤克彦被告(39)の弁護団と検察が互いに主張を譲らず、“全面対決”となった。「手術中の判断」の正否が裁かれる公判には、26席分の傍聴券を求めて349人が列を作り、関心の高さをうかがわせた。

 昨年2月の逮捕以降、初めて公の場に姿を見せた加藤被告は午前9時40分過ぎ、カメラのフラッシュを浴びながら主任弁護人の平岩敬一弁護士らと歩いて福島地裁に到着。濃紺のスーツを着用し、白いシャツにネクタイを締めて法廷に姿を現した。

 罪状認否で加藤被告は、用意した書面を5分以上にわたって読み上げ、手術で処置に過ちがあり、警察への届け出もしなかったとする起訴事実の大部分を否認。事前の検診や輸血用血液の準備、手術中の対応などについて「患者が亡くなってしまったことは忸怩(じくじ)たる思いがあるが、できることを精一杯やった」と述べた。

 公判前整理手続きが適用された今回の公判では、検察側と弁護側の双方が冒頭陳述を行った。検察側の冒頭陳述で、加藤被告が大量出血した女性が亡くなる直前、院長に「やっちゃった」と話していたことや、帝王切開手術で胎児を取り出した後、子宮から離れなかった胎盤を手ではがすのをやめ、手術用ハサミを使ったことについて、加藤被告が検事に「使用は不適切だったのではないか」と供述していたことなどが明らかになった。

 大量出血を招かないため、ただちに子宮を摘出すべきだったとの検察側主張に対し、弁護側は冒頭陳述で「胎盤をはがした際の出血は少量だった」「胎盤と子宮の癒着の程度も軽く、はく離が適切だった」などと反論した。また、検察側が主張の根拠とする胎盤の鑑定意見や供述などは、産科医療や胎盤病理を専門としない医師によるもので、「問題が多い」と批判した。

 弁護側は公判終了後に記者会見を開き、加藤被告は「ミスはなかった」と重ねて強調。ただ、手術前に先輩医師などから応援医師の派遣を打診されながら拒否したことについて「リスクをさほど高く考えていなかった」と述べた。

 公判は、2月23日の次回から証人尋問に入り、鑑定を担当した医師らが検察側の証人として出廷する。

(2007年1月27日 読売新聞)

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毎日新聞(MSN ニューストップ > 地域ニュース > 福島 )

大野病院医療事故:真っ向から主張対立 産科医被告「捜査に釈然とせず」 /福島
 ◇地裁初公判

 県立大野病院での帝王切開手術中に女性が死亡した医療事故で、業務上過失致死と医師法違反の罪に問われた加藤克彦被告(39)に対する初公判が26日、福島地裁であり、検察側と弁護側の主張は真っ向から対立した。検察側は加藤被告が子宮から胎盤をはく離する際、手術用はさみを使った症例を聞いたことがなかったことなどを明らかにした。

 検察側は冒頭陳述で、加藤被告が「手ではく離できない場合にはく離を継続しても大量出血しない場合もあり得るだろう」「指より細いクーパー(手術用はさみ)なら胎盤との間に差し込むことができるだろう」と考えていたと指摘。女性の死亡後、院長らに「やっちゃった」「最悪」などと話したと言及した。

 弁護側は、「医学文献で手術用はさみのはく離は効果的だとされている」と主張。開腹後も超音波で癒着胎盤の可能性を調べ、慎重だったとした。死亡との因果関係は、出血性ショックのほかにもさまざまな原因が考えられると指摘した。

 加藤被告は退廷後、「ミスはしていない」と話し、捜査に対しては「逮捕の前から釈然としないものがある」と述べた。【町田徳丈、松本惇】

 ◇1人医長体制で再開メド立たず--病院の対応に不満

 「1人の医師として患者が死亡したのは大変残念」。初公判で加藤被告は起訴事実を否認する一方、死亡した女性に対しては「心から冥福を祈ります」と述べた。黒っぽいスーツを身につけ、落ち着いた声で準備した書面を読み上げた。

 加藤被告が逮捕・起訴されて休職となり、昨年3月から県立大野病院の産婦人科は休診が続いている。同科は加藤被告が唯一の産婦人科医という「1人医長」体制。再開のめどは立たない。

 隣の富岡町の30代女性は加藤被告を信頼して出産することを決めたが、休診で昨年4月に実家近くの病院で二男を出産した。女性は「車で長時間かけて通うのも負担だった」と振り返る。二男出産に加藤被告が立ち会った女性(28)も「次も加藤先生に診てもらいたいと思っていた」と言う。

 一方、被害者の父親は「事前に生命の危険がある手術だという説明がなかった」と振り返る。危篤状態の時も「被告は冷静で、精いっぱいのことをしてくれたようには見えなかった」と話す。

 病院の対応にも不満がある。病院側は示談を要請したが父親は受け入れず、05年9月の連絡を最後に接触は途絶えた。昨年11月に問うと、病院は「弁護士と相談して進めていく」と答えたという。「納得できない。娘が死んだ真相を教えてほしい。このままでは娘に何も報告できない」と不信感を募らせる。【松本惇】

 ◆初公判までの経過◆

 【04年】

12・17 帝王切開の手術中に女性死亡。生まれた女児は無事。病院は警察に届け出ず

 【05年】

 3・30 県の事故調査委員会が報告書を公表し発覚

 【06年】

 2・18 県警が加藤被告を業務上過失致死と医師法違反容疑で逮捕

 3・10 福島地検が加藤被告を起訴

   11 大野病院の産婦人科が休診

12・ 6 多数の医学団体の抗議などをまとめる形で、日本医学会長が刑事責任追及を批判する声明発表

毎日新聞 2007年1月27日

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福島民報
産婦人科医が無罪主張 福島・大野病院医療過誤初公判

初公判に臨むため福島地裁に入る加藤被告=26日午前9時45分ごろ
 福島県大熊町の県立大野病院医療過誤事件で、業務上過失致死と医師法違反の罪に問われた大熊町下野上、産婦人科医加藤克彦被告(39)の初公判は26日、福島地裁(大沢広裁判長)で開かれ、加藤被告は起訴事実を否認し、無罪を主張した。医師の医療行為への捜査に対し、多くの医療団体が抗議の声明を出すなど全国が注目する審理。加藤被告が「切迫した状況の中で、産婦人科医としてできる限りの措置をした」と述べたのに対し、検察側は加藤被告が先輩医師から大量出血を伴う危険な手術になることを指摘されたことを明らかにした。対立の構図がより鮮明になった。
 検察側は加藤被告が手術前、福島医大の先輩医師から複数の産婦人科医による手術を勧められ、断ったことを明かした。加藤被告の自宅に「癒着胎盤を無理にはく離すべきでない」とする医学書があったと説明。今回の被害者のように帝王切開歴がある患者は、癒着胎盤の確率が24%と通常より高くなると主張し、過失の重大さを指摘した。
 一方、弁護側は「検察側が示した医学書の執筆者から『はく離しても良い場合がある』という回答を得た」と反論。加藤被告は手術前、通常より慎重に超音波検査などを試みたが癒着胎盤が確認できなかったと説明した。
 癒着胎盤への措置が最大の争点。加藤被告は手術中に胎盤をはがした時について「はく離できないわけではないが、しづらくなった」などと「癒着」と言わず、適正な医療行為だと強調した。
 起訴状などによると、加藤被告は平成16年12月17日、楢葉町の女性=当時(29)=の帝王切開手術を執刀し、癒着胎盤に気付いた後、医療用はさみ(クーパー)などを使って胎盤をはがし、大量出血で女性を死亡させた。女性が異状死なのに24時間以内に警察署に届けなかった。
 医師法の異状死の届け出義務違反についても、憲法の黙秘権の侵害に当たるとする弁護側と検察側が対立している。

 癒着胎盤 子宮内にある胎盤が子宮内壁と癒着した状態。数1000例に1例といわれる。胎盤は通常、出産後間もなく自然と子宮からはがれて除去されるが、癒着胎盤だと除去が難しくなる。

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福島民友ニュース

被告の医師、無罪主張/大野病院事件初公判

 大熊町の県立大野病院で2004(平成16)年12月、帝王切開で出産した女性=当時(29)=が死亡した医療事件で、業務上過失致死と医師法違反の罪に問われた産婦人科医加藤克彦被告(39)=大熊町下野上=の初公判は26日、福島地裁(大沢広裁判長)で開かれ、加藤被告は「ミスはしていない」と起訴事実を全面否認、無罪を主張した。
 冒頭陳述で検察側は「子宮に癒着した胎盤の剥離(はくり)を直ちに中止して子宮摘出手術をすれば大量出血は防げた」と指摘。一方、弁護側は「剥離は止血のためで問題なかった」と反論した。極めてまれな症例「癒着胎盤」の処置をめぐり全国的に注目を集めた事件は、法廷に舞台を移して審理が始まった。
 罪状認否で加藤被告は、「自分を信頼してくれた患者を亡くした結果は非常に残念」とした上で「切迫した状況で、冷静にできる限りのことをやった」などと述べた。
 起訴状によると、加藤被告は04年12月中旬、楢葉町の女性の胎盤が子宮に付着していることを知りながら帝王切開手術を執刀。手術用はさみで無理に癒着部分をはがし取ったために大量出血させ、失血死させ、女性が異状死だったのに警察に届けなかった、とされる。
 次回公判は2月23日午前10時からで、証人尋問が行われる。

 医師会「判断見守る」
 大野病院医療事件の26日の初公判を受け、佐藤章福島医大産婦人科学講座教授は「コメントはない」としながらも「検察側には(弁護側の出す)証拠で勉強してほしい」と話し、県医師会の山森正道常任理事は「法治国家である日本の司法がどのような判断を下すか見守りたい」と述べた。
(2007年1月27日 福島民友ニュース)

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NIKKEI NET

帝王切開ミス、医師が「精いっぱいやった」と無罪主張
 福島県大熊町の県立大野病院で2004年、帝王切開手術を受けた女性=当時(29)=が死亡した医療事故で、業務上過失致死と医師法違反の罪に問われた産婦人科医加藤克彦被告(39)の初公判が26日、福島地裁(大沢広裁判長)であり、加藤被告は「否認します」と無罪を主張した。

 罪状認否で加藤被告は「患者を亡くしたのは残念で、ご冥福を心からお祈りする」とした一方で「できるだけのことを精いっぱいやった」と強調した。

 最大の争点である被告が子宮に癒着した胎盤のはく離を続けたことの是非について、加藤被告は「止血するために継続した。適当な処置と思った」と述べた。

 この医療事故では検察側と、「過失はなかった」とする弁護側が真っ向から対立。医師が逮捕、起訴されたことに医療界の反発が広がっており、注目を集めている。〔共同〕(13:01)

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共同通信

帝王切開医師が無罪主張
福島県立病院の妊婦死亡
2007年01月26日 11:14 【共同通信】
 福島県大熊町の県立大野病院で2004年、帝王切開手術を受けた女性=当時(29)=が死亡した医療事故で、業務上過失致死と医師法違反の罪に問われた産婦人科医加藤克彦被告(39)の初公判が26日、福島地裁(大沢広裁判長)であり、加藤被告は「否認します」と無罪を主張した。

 罪状認否で加藤被告は「患者を亡くしたのは残念で、ご冥福を心からお祈りする」とした一方で「できるだけのことを精いっぱいやった」と強調した。

 最大の争点である被告が子宮に癒着した胎盤のはく離を続けたことの是非について、加藤被告は「止血するために継続した。適当な処置と思った」と述べた。

 この医療事故では検察側と、「過失はなかった」とする弁護側が真っ向から対立。医師が逮捕、起訴されたことに医療界の反発が広がっており、注目を集めている。

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産経新聞

福島の病院 妊婦死亡 医師が無罪主張 胎盤剥離「適当な処置」
1月27日8時0分配信 産経新聞


 福島県大熊町の県立大野病院で平成16年、帝王切開の手術を受けた女性=当時(29)=が死亡した医療事故で、業務上過失致死と医師法違反(異状死の届け出義務)の罪に問われた産婦人科医、加藤克彦被告(39)の初公判が26日、福島地裁(大沢広裁判長)で開かれた。罪状認否で加藤被告は「切迫した状況の中でできるかぎりのことをやった」と述べ、起訴事実を否認した。

 最大の争点である子宮に癒着した胎盤の剥離(はくり)を続けたことの是非について、加藤被告は「止血するために継続した。適当な処置と思った」と説明した。

 検察側は冒頭陳述で、加藤被告が他の病院での手術を提案する助産師や、応援を呼ぶべきだとする先輩医師の助言を聞き入れなかったことを指摘した。

 また、「手術用ハサミで剥離を始めてからわき上がるような出血があった。直ちに剥離を中止して子宮摘出手術に移行すべき注意義務を怠った」と主張した。

 弁護側も冒頭陳述を行い、「止血を急ぐために胎盤剥離を継続した。通常の医療行為そのもので、明白な医療過誤とは異質」と反論した。

 起訴状によると、加藤被告は16年12月17日、女性の帝王切開手術で、胎盤と子宮の癒着を認識。無理に胎盤をはがせば大量出血する恐れがあることを知りながら、手術用ハサミを使って剥離し、大量出血により、女性を失血死させた。

 昨年7月から約半年にわたって行われた公判前整理手続きで、争点は(1)大量出血の予見可能性(2)医師法違反罪の適用の是非(3)胎盤剥離の際の手術用ハサミの使用の妥当性-などに絞られている。

                    ◇

 ■リスク避ける医療界

 「診療が萎縮(いしゅく)する」。業務上過失致死と医師法違反罪で医師が起訴された福島県立大野病院の妊婦死亡事故では、日本産科婦人科学会など医療界が起訴を疑問視する異例の声明を発表し、国の医療政策にも大きな影響を与えた。

 産科の医師不足や過酷な就労環境…。医療界ではこうした実情を訴え、医師に病死以外の異状死の届け出を義務付けた医師法21条の見直しや、警察以外の第三者機関による死因究明制度の設置を国に求めた。

 働きかけを受けて厚生労働省は昨年8月、「新医師確保総合対策」を策定し、産科の人材や機能の集約化・重点化の推進を打ち出した。医師に過失がなくても患者に補償する「無過失補償制度」の創設も盛り込んだ。

 自民党の検討会でも昨年11月、通常の出産で赤ちゃんが脳性麻痺(まひ)になった場合に、2000万~3000万円を補償する枠組みを決定。厚労省が具体的な仕組み作りを急いでいる。

 また、医療行為中に発生した不審死の原因を、第三者機関が調査する厚労省のモデル事業も行われている。医療機関と遺族が納得できる中立的な調査を目指し、東京や大阪など7地域で取り組んでいる。全国への制度化も検討している。

 しかし、北里大学医学部の海野信也教授(産婦人科学)は「大野病院の事故以降、多くの医療機関がリスクの高い診療を避けることが常態化した」と指摘する。

 一方、心臓手術の事故で小学6年の娘を亡くした平柳利明さんは「産科の医師不足は今に始まった問題ではない。放置してきた医療界の怠慢。刑事処分が萎縮医療を招くという理論は問題のすり替えだ」と指摘。その上で、「国は警察以外で原因を究明する第三者機関を本気でつくり、医療界も全面協力するべきだ」と話している。

最終更新:1月27日8時0分

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河北新報

被告、検察真っ向対立 大野病院事件初公判
1月27日7時2分配信 河北新報


 「いつか、子どもは自分の誕生日が母の命日だと知る。その悲しみを思うと、胸が張り裂けそうになる」。検察側が次々に読み上げる遺族の供述調書に医師の表情は凍り付いた。帝王切開で女児を出産した女性=当時(29)=を医療ミスで死亡させたとして、産婦人科医加藤克彦被告(39)が業務上過失致死の罪に問われた事件。福島地裁で26日開かれた初公判で、加藤被告はミスはなかったと主張し、遺族感情を背に受けて、過失立証に全力を挙げる検察側と真っ向から対立した。

 冒頭陳述の後、検察側は約1時間半の書証読み上げのうち、1時間近くを女性の夫ら遺族5人の供述調書朗読に充てた。

 「子どもが寝静まった深夜、ひとりで泣く日が続いた」「将来、(女児が)母は自分の身代わりに死んだと自分を責める日が来るのではないか心配だ」「加藤医師が妻を助けるため、手を尽くしてくれたとは思えない」

 加藤被告は終始、沈痛な表情で被告人席の机に目を落としまま、顔を上げることはなかった。

 一方、弁護側は、子宮に癒着した胎盤を無理にはがそうとして大量出血を招き、女性を死亡させたとされる加藤被告の過失を全面的に否認した。

 検察側は加藤被告宅から押収した産科医療の教科書に基づき「女性の死を避けるため、胎盤剥離(はくり)を中止し子宮摘出に移るべきだった」と主張したのに対して、弁護側は「教科書の記述が女性のケースに該当するかどうか執筆者に確認していないなど、専門家の知見を軽視している」と指摘した。

 閉廷後、記者会見した平岩敬一主任弁護人は「教科書執筆者からは今回の女性のケースは該当しないとの回答を得ているが、検察側は証拠採用に同意しなかった」と強調。その上で「弁護側は被告に不利になることを承知で、遺族の供述調書の証拠採用に同意した。医療行為の適否だけが争われる裁判。検察側の姿勢は公正とは言えない」と強く批判した。

 この事件は、産婦人科医の過酷な勤務実態が社会問題として注目される契機となる一方、医学知識のない捜査、司法機関が専門医の行為を立件、裁くことの可否についても論議を巻き起こした。

 事件に関係した医療従事者や遺族がインターネット上などで、心ない批判にさらされる現実も、まだある。死亡した女性の父(56)は「とにかく早く真相を明らかにしてほしい。それ以外、今は何も話す気になれない」と公判途中で法廷を後にした。

最終更新:1月27日7時2分

投稿者 akiuchi : 12:48 PM

医療クライシス:忍び寄る崩壊の足音/3&4

公的病院の医師を確保するために「高給優遇、副業(アルバイト)OK>非公務員型」というアイデアには大賛成。バイト先が個人開業医であればお互いのためになる。一般の人は公務員がバイトするということには厳しいのだろうが、日本の医師不足を解決する方法はこれしかないのではないだろうか?


医療クライシス:忍び寄る崩壊の足音/3 訴訟倍増、薄れる信頼

 ◇「患者の話も聞く余裕なく」
 東京都内の大学病院に勤める男性医師(31)は、3年たっても立てない女児の姿を見てがくぜんとした。アルバイト先の病院で01年、当直中に出産に立ち会った女児を巡る医療訴訟の法廷。書面で読んではいたが、傍聴席で母親に抱かれた女児は驚くほど小さい。
 主治医から引き継いだ時にはへその緒が胎児の体に巻きついている以外は異状なかった。しかし、分べん室に移るころ、急に胎児の心音が落ちた。
 破水すると、羊水がにごって胎児が苦しんでいた。すぐに酸素投与などをしたが「新生児仮死」の状態。小児科医師に引き継ぎ、翌日には大学病院に転送されたが、重い障害が残った。
 両親には病院幹部が経過を説明し、カルテも開示したが訴訟となった。直接説明する機会がなかった男性医師は「自分が説明しなかったから不信感を持たれたのではないか」と悔やむ。訴訟では、専門医の鑑定で産科のミスは認められず、「期待権の侵害」として1000万円を支払うことで和解した。
 100%の安全性を望む患者と、不確実さがつきまとう医療の現実のギャップ。結果が悪いとすぐ訴訟というケースもある。男性医師は「『元気で生まれてくるのは当たり前』というイメージだが、本来は命がけのものだ」と話す。
 それでも女児の姿を思うと「自分も足りなかったことを責めなくてはいけない」と感じる。「和解といっても憎しみあって終わっている」。近く家族を訪ね、結果について謝罪するつもりだ。
   ■   ■
 最高裁判所の統計によると、96年に575件だった新規の医療訴訟は、05年には倍近い999件になった。医師の病院離れを促す要因になっているとの指摘があるが、病院側が十分に説明していないケースもある。
 輿水(こしみず)健治・埼玉医科大総合医療センター助教授は以前に勤務したことがある病院で、入院中の患者から「高血圧の薬が処方されず、具合が悪くなった」と言われたケースを経験した。担当医師は「処方した」と話し、看護師らも「訴えが多い患者さんね」と取り合わない。しかし、輿水医師が確認すると、担当医が処方を忘れていた。
 輿水医師が本人や家族に数回にわたって説明し、文書で謝罪して解決した。「確認して薬を処方すれば済んだこと。米国などに比べ、日本では医師や看護師の数が少なく、多忙のためゆっくりと患者さんの話に耳を傾けることができない状態だ。お互いの会話が少ないうえ、社会的な要請や訴訟対策などで書面のやりとりが増えている。こういったことで医師と患者の信頼関係がこんなに薄れてしまったのかもしれない」とため息をつく。
   ■   ■
 厚生労働省は05年9月から、日本内科学会への補助事業として、診療に関連した死亡の調査分析事業を始めた。医療機関からの依頼で調査し、再発防止を目指す。しかし、1月23日現在、調査依頼は40例で、うち15例の評価結果報告書をまとめたにすぎない。
 患者にとっては、病院の説明で納得できない場合、訴訟以外に真相究明を期待できる場はないに等しい。医師不足で多忙な現場では、十分な説明の時間を取ることも簡単ではない。こうした実情が、医師と患者の関係を悪循環に追い込んでいる。=つづく
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 ご意見、ご感想をお寄せください。ファクス(03・3212・0635)、Eメールt.shakaibu@mbx.mainichi.co.jp 〒100―8051 毎日新聞社会部「医療クライシス」係。

医療クライシス:大阪・市立池田病院、独法化を検討 医師確保へ公立脱却

 ◇高給優遇、副業OK--非公務員型、患者増図る
 約91億円の累積赤字を抱える大阪府池田市の市立池田病院が、経営健全化を目指し、地方独立行政法人への移行を検討していることが25日、分かった。高い給料で優秀な医師を確保し、患者の取り込みを図るなど、公立の「制約」を取り払い、経営改善につなげたい考えだ。大学医局の派遣撤退や、低い給料などの影響で、自治体病院の医師離れは深刻。実現すれば全国的にも珍しい試みになる。【河内敏康】
 池田病院は97年に現在の場所に移転・新築し、04年に増床。15診療科364床の中規模病院になった。しかし、経営は芳しくなく、05年度の累積赤字は約91億円にも上る。今年度は、産科医が1人減った影響などもあり、ベッドの稼働率は落ち、病院収入は減少した。
 そこで、同病院は昨年6月、15年度に単年度収支を黒字化することを目標とした経営の健全化計画を策定。その中で、現行の体制のまま、経営の改善や医師不足などを解消できる見通しが立たない場合、地方独立行政法人への移行を視野に検討する方針を立てた。
 独法化によって、予算執行の裁量幅が広がり、現在は条例で定める医師の給与も、病院独自に定めることができるようになる。医師の身分は、公務員ではない「非公務員型」を想定し、原則禁止されていた医師のアルバイトも可能。医師がアルバイト先の他の病院から患者を新たに連れて来ることで、病院の増収につなげられる可能性もあるという。
 全国自治体病院協議会によると、地方独立行政法人化した自治体病院は、大阪府、宮城、長崎両県に計7病院あるが、医師の身分を「非公務員型」とする病院は珍しいという。
 生島義輝・同病院事業管理者は「医師不足の中、優秀な医師を確保するには、いかに高給で雇用できるかが重要な課題。経営の立て直しを図る上でも必要な対策だ。安全で安心できる質の高い医療を市民に提供し続けるためにも、地方独立行政法人への移行を含めた効率的な病院のあり方を探りたい」としている。

[毎日新聞 ]

医療クライシス:忍び寄る崩壊の足音/4 事故の犯罪扱いに批判

 ◇士気減退、組織改善の妨げ
 「自分を犯人にしようとしている」
 東京都内の病院に勤務する男性医師(46)は、いかめしい5人ほどの刑事が病院に来た時のことを鮮明に覚えている。04年に患者が死亡した際に、警察の取り調べを受けた時のことだ。
 患者は70代の女性。心電図などから比較的小さな急性心筋梗塞(こうそく)と判断した。数日後、女性はカテーテルを使った検査の直後に胸の苦しみを訴え、心肺が停止してしまう。心肺蘇生をしながら調べると、心破裂を起こしたことが分かった。
 心筋梗塞患者に心破裂が起きることはまれではない。合併症と判断した男性医師は、病理解剖を依頼した。家族の理解も得られた。ところが、監察医務院から警察への届け出を求められた。
 刑事たちはカルテなどを押収。「検査のカテーテルで心臓をつつくことはない」と説明しても、検査と死因を関連付けようとするばかりで理解してもらえなかった。
 司法解剖の結果、死因の判断に誤りがないことが分かる。しかし、カルテなどは戻らず、1年後に返却を求めると「書類には一切書き込みはするな」と注意され、2週間の期限で貸し出された。男性医師は「まるでこちらが証拠隠滅をするような言い方だった」と怒りをにじませる。
 その後、事情聴取を2回受けた。1年3カ月後にカルテは返却され、事件は立件されなかった。「患者の急変には医師もショックを受ける。その時に刑事に土足で入り込まれた心の傷は大きい。『もうやってられない』と思う医師がいてもおかしくない」と話す。
   ■   ■
 福島県立大野病院で帝王切開手術中に患者が死亡したことを巡り、産婦人科医が昨年、逮捕、起訴された。医療関係者から医療事故を刑事事件として扱うことに批判が高まり、現役外科医でもある古川俊治弁護士は「米国や英国では、医療事故が刑事事件になることはほとんどない」と指摘する。実情はどうなのか。
 東京大医療政策人材養成講座の研究班(筆頭研究者・神谷恵子弁護士)は、00~06年6月に出た刑事判決のうち、判決文が入手できた18件を、処分の必要性など5項目で分析した。医療側と患者側、弁護士など立場が違う7~13人が担当。うち6件は、処分の必要性と処罰の適切さの点から起訴の妥当性が疑われるとの結果になった。
 6件の中には、京都大病院で看護師が人工呼吸器に消毒用エタノールを誤って注入し、患者が死亡した事件も含まれている。看護師個人の刑事責任追及は「病院のシステムや教育管理責任、労働環境など真の原因究明を阻害し、医療安全の追求を後退させている可能性がある」と指摘した。
 研究班は提言で、業務上過失致死傷罪の成立を犯罪性が明確な場合に限定し、代わりに行政処分を拡充することを提案。特に組織に原因がある場合に備え、医療法に医療機関と開設者に対する改善命令などを規定することを挙げた。さらに、医療事故の原因分析機関の創設も提案した。
 医療事故の死因究明や裁判外の紛争処理を巡っては、厚生労働省が今年度中に試案を示し、来年度から有識者の検討会を発足させる予定だ。柳沢伯夫厚労相は、航空・鉄道事故調査委員会に似た専門家機関を作る意向を示している。
 しかし、人材の確保など課題が多く、現状の打開にどの程度効果があるかは未知数だ。=つづく
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 ご意見、ご感想をお寄せください。ファクス(03・3212・0635)、Eメールt.shakaibu@mbx.mainichi.co.jp 〒100―8051 毎日新聞社会部「医療クライシス」係。

[毎日新聞 ]


投稿者 akiuchi : 11:38 AM

January 26, 2007

毎日新聞「医療クライシス」 2007年1月23日(火)

どちらかというと内診問題、奈良県の大淀病院事件などではわれわれ産科医には批判的な記事が目立っていた毎日新聞が「医療クライシス」という興味深い連載を今週から開始した。「『医療崩壊』を食い止めるにはどうしたらいいのか。手がかりを求め、現場を歩いた。」という記者が今後どのような記事を書いていくのか注目したい。「医療崩壊」に加担していると思われるマスコミが自己批判を展開してわれわれを支援してくれることを期待するのは時期尚早かもしれない。

医療クライシス:東京・大阪の公立病院、半数が診療縮小--毎日新聞調査(1387文字)(毎日新聞) - 2007年1月23日(火)

 <2面で連載スタート>
 ◇常勤医285人不足
 医師不足などのため、東京都と大阪府内の計54の公立病院のうち、公立忠岡病院(大阪府忠岡町、83床)が3月末に閉院するほか、半数近い26病院で計46診療科が診療の休止・縮小に追い込まれていることが、毎日新聞の調査で分かった。常勤医で定員を満たせない病院は45病院あり、不足する常勤医は計285人に上る。非常勤医で穴埋めできていない病院もあり、医師不足によって病院の診療に支障が出る「医療崩壊」が、地方だけでなく2大都市にも広がり始めている実情が浮かんだ。
 調査は都府立、公立、市立病院(大阪市立大病院を除く)と、都保健医療公社が運営する病院を対象に実施。00年以降の診療休止・縮小の状況や、今月1日現在で常勤医が定員に満たない科の数などを尋ねた。
 閉院を決めた忠岡病院は、03年に12人いた医師が05年には4分の1に激減。昨年4月に皮膚科と泌尿器科、今月は脳神経外科を休止し、病院自体も存続できなくなった。
 診療科別に見ると、休止・縮小したのは、産科・産婦人科が計10病院で最多。次いで小児科6、耳鼻咽喉(いんこう)科が5病院だった。
 不足している常勤医数は、内科が18病院で計47人と最も多く、麻酔科15病院29人、産科・産婦人科が16病院27人、小児科が11病院22人と続いた。不足の理由は、▽04年度導入の新医師臨床研修制度をきっかけに、大学病院が系列病院から医師を引き揚げた▽勤務がきつく、リスクを伴うことが多い診療科が敬遠されている――など。
 診療への影響は、「救急患者の受け入れ制限」(都立大塚病院・豊島区)など、救急医療への影響を挙げる病院が目立つ。住吉市民病院(大阪市)のように、産科医不足による分べん数の制限を挙げる病院も多かった。
 打開策については、都立墨東病院(墨田区)などは「給与水準引き上げ」と回答、府立急性期・総合医療センター(大阪市)が「出産・子育てから復職支援など女性が働きやすい環境作り」を挙げるなど、労働環境の改善を挙げる病院が目立つ。「医療訴訟に対する裁定機関や公的保険制度の確保」や、「地域の病院と連携し、医師の診療応援など交流を図る」などの意見もあった。【まとめ・五味香織、河内敏康】
 ◇「高額医療費」実は平均以下--OECDデータ
 地方だけでなく、大都市にも「医療崩壊」が広がり始めた背景には、日本の低医療費政策がある。医療費を巡る政策論議では長年、いかに抑制するかがメーンテーマとなってきたが、経済協力開発機構(OECD)の国際比較データからは、正反対の実情が浮かぶ。
 医療費を対国内総生産(GDP)比でみると、日本は1960年代半ばの一時期にOECD加盟国平均に達していた以外は、一貫して平均を下回っている。03年もGDP比8%で、平均の8・8%に届かない。
 特に、先進7カ国(G7)の水準には程遠く、差が広がるばかり。03年のG7平均は10・1%で、日本はG7平均に比べて医療費の支出が2割も少なく、先進国並みに医療にお金をかけているとは言えないのが現実だ。
 人口1000人あたりの診療医師数(診療に従事する医師の数)は、一度もOECD平均を上回ったことがない。差は年々拡大し、04年には平均3・1人に対し日本は2人。OECD平均に達するには、医師を1・5倍に増やす必要がある。

[毎日新聞 ]

医療クライシス:忍び寄る崩壊の足音/1 分べん台で1時間待ち(1525文字)(毎日新聞) - 2007年1月23日(火)

 ◇転送先探し、東京でも困難に
 全国で最も病院が多く、医師も集中する首都・東京のベッドタウン、東京都日野市。住宅街の一角に建つ日野市立病院(300床)の市原眞仁院長は、疲れた表情で話し始めた。
 「どこに頼んでも医師が見つからない」
 大学からの医師派遣を次々と打ち切られ、内科や小児科など5科で入院の受け入れ制限など診療を縮小している。4月には脳神経外科が縮小に追い込まれる見通しだ。
 きっかけは04年度に導入された新医師臨床研修制度。新人医師は2年間研修が義務化され、大学病院も医師が不足し、系列病院から次々と医師を引き揚げた。「各地で医療事故が訴訟や刑事事件になっている影響」(市原院長)もあり、職員の士気も落ちている。
 市原院長は「病院は赤字続きで、私は3月に責任をとって辞めるが、誰も後任に来たがらない」と途方に暮れる。
 東京に次いで医師が多い大阪でも変わらない。
 今年3月で閉院する公立忠岡病院(忠岡町、83床)。須加野誠治院長は医師を確保しようと、延べ200回近く近畿各地の大学病院に出向いた。だが、軒並み断られた。
 須加野院長は「公的病院は日本の医療を支えてきたのだが……。弱者を切り捨てることになる」と悔しさをにじませる。
 東京23区すら例外でない。東部の中核的医療機関、都立墨東病院(墨田区、772床)の産科は昨年11月から、出産を控えた妊婦の新規の外来受け付けを中止した。黒田祥之事務局長は「大学病院を10カ所以上回ったが、どこも派遣してくれそうにない」と語る。
   ■   ■
 しわ寄せは、患者に及んでいる。
 昨年7月。東京都内の女性(26)は休日の未明、かかりつけの産婦人科で陣痛を抑える点滴を受けていた。妊娠28週での早産が避けられず、新生児集中治療室(NICU)のある病院へ転送が必要になったためだ。
 東京にはNICUを持つ24病院が参加し、出産前後の「周産期」の情報を共有するネットワークがある。うち9病院が総合周産期母子医療センターに指定され、受け入れ先探しも担う。
 しかし、最も近いセンターの杏林大病院(東京都三鷹市、1153床)は「NICUがいっぱいで受けられない」。医師は転送先を探し、女性の横で電話をかけ続けたが、次々と断られた。
 女性は分べん台に乗せられたまま1時間が過ぎた。「医師不足は地方の話。東京は大丈夫」と思っていたが、電話をかける先がどんどん遠くなり不安が増す。「あたし、どうなるの」
 1時間以上かかって見つかったのは、直線距離で約40キロ離れた病院。1時間かけて運ばれ、不安が消えたのは、帝王切開を受け、産声が耳に届いたときだった。
 送り出した産婦人科医は「センターの病院も人手不足で、転送先は自分で探さなければならないケースが多い。(19病院に断られた)奈良・大淀病院のケースのように受け入れ先を見つけるのが困難なのは、東京でも日常茶飯事だ」と明かす。
 公立福生病院(東京都福生市、211床)は医師不足で、04年から人工透析を休止したままだ。転院せざるを得なくなった女性(52)は「異常があった時、総合病院なら対応してもらえる安心感があった」と嘆く。再開を待ちながら亡くなった患者もいるが、医師確保の見通しは立たない。
   ×   ×
 「医療崩壊」を食い止めるにはどうしたらいいのか。手がかりを求め、現場を歩いた。=つづく
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 ご意見、ご感想をお寄せください。ファクス(03・3212・0635)、Eメールt.shakaibu@mbx.mainichi.co.jp 〒100―8051 毎日新聞社会部「医療クライシス」係。

[毎日新聞


医療クライシス:忍び寄る崩壊の足音/2 時間外労働、月90時間超(1500文字)(毎日新聞) - 2007年1月24日(水)

 ◇過労で能力低下
 横浜市立大母子医療センターの産科主任、奥田美加さん(40)は、夕方過ぎに病院から自宅へ電話を入れるのが日課だ。小学1年生の長男(7)からは、決まって同じことを聞かれる。「ねえ、今日帰ってくるの?」
 月7~8回当直し、連続36時間勤務や土日の呼び出しは当たり前。自宅で食事中に呼び出され、泣き出しそうな長男を残して出勤することもしばしばだ。奥田さんは「次世代が増えてくれないともう限界」と話す。だが神奈川県で06年春に初期研修を終えた医師600人中、産婦人科医を選んだのは10人だった。
 今月19日午後7時、大阪府立母子保健総合医療センター(和泉市)の産科医、浜中拓郎さん(34)の携帯電話が鳴った。「帝王切開後、出血が止まりません」。応援を求める電話だった。学会で大阪市内にいたため、タクシーでセンターへ。手術は午後11時ごろ終わり、患者の命は救えた。午前1時ごろ帰宅した浜中さんは、朝6時に起きて学会発表の準備をした。同センター産科は常勤医が9人から7人に減り、その分仕事量が増加。当直は月に7~8回ある。
 厚生労働省の調査では、平均的な医師でも月90時間以上は時間外労働をしており、同省の過労死認定基準が目安とする「月80時間の時間外労働」を超えている。
   ■   ■
 「医者なんてろくな職業じゃない」。小児科医を目指し、神奈川県の病院で研修医生活を送る千葉智子さん(25)は高校3年だった99年春、小児科医の父から医師への道を猛反対された。その夏、父は勤務先の病院で飛び降り自殺した。44歳だった。自殺の半年前、小児科部長代理になった。責任は重くなったが、退職や転職で半減した医師の補充もなく、当直日数が増えた。遺書には「経済大国の首都で行われる貧弱な小児医療。医師を続ける気力も体力もありません」とあった。
 智子さんは、医師の労働条件を整備しようと、厚労省の医系技官を目指した。しかし小児科の講義で「小児には発達があり未来があり、病気が治る可能性がある」と聞き、父の思いの原点を感じて心が動いた。
 労災認定を求めて薬剤師の妻、のり子さん(50)が起こした行政訴訟の判決が3月、東京地裁である。のり子さんは「夫のような悲劇が二度と起きない医療現場になってほしい」と訴える。
 一方、大阪高裁では2月、看護師の過労死認定を巡る訴訟の控訴審判決が言い渡される。
 原告は、01年3月にくも膜下出血で亡くなった国立循環器病センター(大阪府吹田市)の看護師、村上優子さん(当時25歳)の遺族。当時、村上さんが友人に送ったメールには「日勤が忙しくて、帰ったのは22時前でした。寝る時間がほとんどなくってそのまま深夜(勤務)に突入。もう始まったときからふらふらでした」とあった。
 1審判決は遺族側敗訴だったが、裁判を支援する会の仲村幸治事務局長は「看護師の職場環境は劣悪。村上さんの例は氷山の一角だ」と訴える。
   ■   ■
 05年秋の米国医師会雑誌に、過労による医師の能力低下を調べた論文が掲載された。週80~90時間働き、夜間の呼び出しもある小児科研修医の注意力などの能力は、週44時間勤務の小児科研修医が飲酒した状態と同じ程度に落ちていた。
 医師不足による過労は、患者の安全も脅かしている。=つづく
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 ご意見、ご感想をお寄せください。〒530―8251(住所不要)毎日新聞科学環境部「医療クライシス」係。ファクスは06・6346・8187、Eメールはo.kagaku@mbx.mainichi.co.jp

[毎日新聞 ]

投稿者 akiuchi : 07:19 AM

January 18, 2007

オスはメスの派生型

雄だけに存在し、精子が作られる時に活動する遺伝子を発見し「オトコギ」と名づけたのだそうです。
辞書によると男気とは「弱い者が苦しんでいるのを見のがせない気性。男らしい気質。義侠心」ということになるそうです。またその反対語の女気は「女の内気でやさしくしとやかな心。女ごころ。おなごぎ。」ということになるそうです。ジェンダー論者に言わせると文句が出そうな名前を遺伝子によくつけたものだと感心してしまいました。


オスはメスの派生型
07/01/17
記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社
ID:449100


遺伝子:オスはメスの派生型

 進化の過程で、雄と雌が分かれる鍵になったとみられる遺伝子を、東京大大学院の野崎久義・助教授(細胞進化学)らが発見した。雌が原型で、雄はその派生型であることが判明したという。生物の生殖は、雌雄の区別のない同じ大きさの二つの生殖細胞が結合する「同型配偶」から、雌雄の区別があり、大型化して動かなくなった卵子と、小型で動き回る精子が受精する「卵生殖」に進化したとされている。しかし、性別(生殖細胞の違い)が、どのように生まれたのかは謎だった。野崎助教授らは、04年に神奈川県の津久井湖で発見した緑藻プレオドリナを実験対象とした。プレオドリナの遺伝子のうち、役割の分かっていない遺伝子を分析した結果、雄だけに存在し、精子が作られる時に活動する遺伝子を発見し「オトコギ」と名づけた。より原始的な緑藻では、雌雄はなく、「プラス型」と、「マイナス型」の同一サイズの細胞が結合する。ところが、オトコギによく似た「MID遺伝子」がある場合、プラス型がマイナス型に変わる。このため、プラス型が性の原型、マイナス型が派生型で、プレオドリナの雌、雄はその延長で誕生したと考えられるという。米科学誌「カレント・バイオロジー」に掲載された。【山田大輔】

投稿者 akiuchi : 04:30 PM

January 13, 2007

問われる「日本一」:堀病院・無資格助産事件 横浜市予算案、助成に8百万 /神奈川

診療所のお産が抜けているんだけど?

問われる「日本一」:堀病院・無資格助産事件 横浜市予算案、助成に8百万 /神奈川
1月12日12時2分配信 毎日新聞


 ◇産科医連携や潜在助産師活用
 産婦人科病院「堀病院」(横浜市瀬谷区)による無資格助産事件を機に、横浜市は新年度から緊急産科医療対策に本格的に乗り出す。病院や診療所での産婦人科医師の連携促進や助産師の研修に助成をするなど、新年度当初予算案に新規事業として800万円の予算を盛り込んだ。事件を機にクローズアップされた分娩(ぶんべん)を取り扱う医療機関の減少や、助産師の偏在・不足に対応するのが狙い。
 市内で分娩できる病院、診療所、助産所は04年度に65施設あったが、昨年3月の調査で56施設に減った。同市は地域ごとに出産は病院と助産所で、健康診断は診療所で役割分担する「セミオープンシステム」を支援する。システム導入を前提に、診療所の医師が病院に非常勤で勤務するなど連携する連絡協議会や、医療機関の間で情報交換をする勉強会や症例研究会の開催に助成する。
 資格はあるのに子育てや夜勤の激務などで産科医療から離れている潜在助産師や、産科医療の現場にいても分娩に携わっていない病院の助産師の活用も目指す。助産所が病院の助産師を受け入れる研修や、昨年12月に開催して好評だった「潜在助産師研修会」などを実施する経費を助成する。
 また、分娩の受け入れ可能な医療機関の情報を発信する民間事業者を支援し、市のホームページ(HP)で事業者のHPを紹介する。市の来年度当初予算案は▽一般会計が約1兆3300億円(前年度比2%増)▽特別会計が約1兆3800億円(同5%減)▽公営企業会計が約6600億円(同5%増)。重複分を除いた全会計純計は2兆5000億円となる見通し。【鈴木一生】

1月12日朝刊

最終更新:1月12日12時2分

投稿者 akiuchi : 10:21 AM

January 12, 2007

VISTA

MicroSoftVistaがそろそろ発売になるのでそれに合わせて新しいノートPCを買おうと考えていた。
http://www.microsoft.com/japan/windowsvista/

それに先立ってInternetExplorerが6から7にバージョンアップしたというのであたらし物好きとの小生としては無料でダウンロードできるということも早速飛びついたのだがこれがひどかった。
http://www.microsoft.com/japan/windows/ie/default.mspx

文字の表示はずれるしPDFファイルは読み込めないしエラーは頻発するし散々な目にあった。これではVISTAもまだ待ったほうがいいという判断でXPのノートパソコンを一台衝動買いした。機種はPanasonicのY5。
http://panasonic.jp/pc/products/y5l/index.html

投稿者 akiuchi : 08:30 AM

January 11, 2007

赴任特典は「馬」 医師確保へ“奇策” 遠野市

「遠野物語」の世界に一度行ってみたいと思っていたのだが「馬」がもらえるなら本気で考えてみることにしようかな?


赴任特典は「馬」 医師確保へ“奇策” 遠野市
1月11日7時1分配信 河北新報


 当地に赴任した医師には馬を1頭プレゼントします―。岩手県遠野市は新年度、土地柄を生かした「特典」を盛り込んだ医師確保策に乗り出す。開業医も含めて市内に産婦人科医はゼロで、核になる岩手県立遠野病院は診療科の3分の1が非常勤対応。家庭菜園の無償提供なども盛り込み、「危機を乗り切るためには独自のアイデアが必要」と必死の取り組み姿勢を訴えている。

 10日の記者会見で本田敏秋市長が発表した。同日付で市役所に5人体制(専任2人)の「市民医療整備室」を新設。新年度事業として、(1)開業費助成による開業医の誘致(2)特典や環境整備による県立遠野病院勤務医の誘致―に取り組む。

 開業助成は、新規開業する医師(歯科医は除く)が対象で、2000万円を上限として助成する。生活の本拠地を遠野市とし、10年以上診療することが条件。10年未満で撤退した場合は、期間に応じて助成金を返還してもらう。

 勤務医誘致は、暮らしのバックアップを柱に据えた。古くから馬産地として栄えた遠野は「馬の里」として知られ、乗馬牧場もあることから、希望する勤務医に乗用馬をプレゼントし、癒やしに活用してもらう。

 家庭菜園も無償貸与するほか、勤務医の公舎を地元ケーブルテレビが見られ、インターネットに接続できる環境に整える費用を補助する。

 遠野市には、総合病院の県立遠野病院のほか、開業医院(歯科医を除く)が9カ所ある。県立病院は11診療科のうち産婦人科、皮膚科、眼科、整形外科の4科が常勤医師が確保できないため継続診療ができず、月数回の非常勤対応でしのぐ。

 特に産婦人科は深刻。10数年前から開業医はおらず、市内唯一の県立病院の産婦人科が2002年度から月2回の非常勤対応になり、市内で出産できる医療機関がない状態が続いている。

 本田市長は「市民の暮らしを守るためには、医師不足解消が最大の課題。都会では味わえない特典を設け、遠野に興味を持つ医師の掘り起こしに努めたい」と新しい対策の狙いを話す。

 県医師確保対策室の尾形盛幸室長は「馬の提供はとっぴに思われるかもしれないが、インパクトがある。医師不足はそれだけ深刻。厳しい現状を全国に知ってもらう機会にもつながる」と遠野市の取り組みに期待する。

最終更新:1月11日7時1分

投稿者 akiuchi : 10:11 AM

【世界の母子保健】(2)災害の後遺症 不足する医師、消えぬトラウマ

日本では産科医師不足による周産期医療の崩壊が大きな問題になっているが世界に目を向けるともっと深刻な母子保健の問題が山積している。学生時代に国際保健の仕事に関わるには母子保健だと思って飛び込んだ産科医の世界だが夢はかなわぬまま日本から抜け出すこともできずにいる己が情けない。それにしてもここまで日本の周産期医療の状況がひどいものになるとはとても予想できなかったな。

【世界の母子保健】(2)災害の後遺症 不足する医師、消えぬトラウマ

 2年前のインド洋大津波、阪神大震災と同じ約6000人が死亡したジャワ島中部地震など、立て続けに未曾有の大災害に見舞われたインドネシア。ここ数年、財政的な理由で母子保健は厳しくなっていましたが、災害の後遺症で母親、乳児、子供を取り巻く状況はさらに悪化しています。
 (北村理)
 昨年5月27日午前6時前、ジャワ島中部地震が発生したとき、被災地の一つ、ジョクジャカルタ州グヌガン村に住むムギナヒさん(29)は、バイクで仕事に向かう途中だった。当時、妊娠6カ月。大きな揺れであわてて戻ると、自宅は半壊し、母親が頭に大けがを負っていた。
 村では7割の家屋が倒壊し、14人が死亡。地域の医療保健体制も機能が停止した。
 「怖くて崩れかけた家にいられず、自宅近くの木の下で家族と2週間を過ごしました」
 国の支援もなく、不安を感じながら、日々大きくなるおなかを抱え、バイクで約1時間半かかる診療所に通った。娘が生まれたのは9月。ガレキの残る悪路を約2時間救急車で運ばれ、病院にたどりついたとたん生まれた。
 被災後、メードの仕事(月収約8000円)を失い、今は教会職員の夫の収入(約1万8000円)で一家5人が生活する。家の再建には約40万円かかるが、支援は夫の勤める教会から約1万円あったのみ。再建のめどはたっていない。
 子供の1カ月検診は昨年11月末、日本のNGO「ジョイセフ」(家族計画国際協力財団)の支援で復活した無料の移動診療所で受けた。
 ムギナヒさんはぽっかりと穴があいたままの天井をみながら、「無料診療を受けるまで、生まれたばかりの子供にどうしてやればよいか不安でたまらなかった。これからも日本の支援は続くのでしょうか」と、不安に満ちた表情をみせた。
                  □     □
 地震の震源に近く、2年前のインド洋大津波で16万人の死者・行方不明者をだしたアチェ州バンダ・アチェでも、ジョクジャカルタ同様、母子保健が危機的状態だ。
 産科医のモハマド・アンダラスさんは「多くの産婦人科医や助産師が被災して所在不明となり、産科医の資格のない外国の医師が帝王切開の手術をしている状況だった」と打ち明ける。アンダラスさんはバンダ・アチェに残った、たった2人の産科医の1人だ。
 出産を支える体制は崩壊したままなのに、時間とともに被災の緊張が解け、妊娠が急増し始めている。
 急増するお産が、被災を免れた一部の病院に集中。さらに、被災によるトラウマが原因とみられる母体の緊張で、帝王切開の数も増えているという。
 ジョイセフの支援で再建された地元NGO「インドネシア家族計画協会」(IPPA)の診療所でも、被災前と被災後でお産の数が倍増している。
 同診療所幹部でもあるアンダラス医師は「地域の診療所が崩壊し、妊婦が出産前に定期検診を受けていない可能性が高い。そのため、ぎりぎりになって病院に駆け込む例が増えているのではないか」とし、移動診療所の必要性を訴える。
                  □     □
 バンダ・アチェでは、被災した子供への心のケアも課題とされている。
 「家族や友人を亡くしたり、父親の再婚で精神が不安定になっている子供が多い」と言うのは、ピカン・バダ小学校のノルハヤテ校長。同小学校では310人の生徒がいたが、被災後に戻ってきたのは77人。うち、3分の1にトラウマ症状があった。
 授業中、急に机をバンバンたたき出す子。少しの揺れでパニックに陥り、教室を走り回る子。人と接することを過度に怖がり、孤立する子…。
 同校はカウンセリング療法を導入した。療法の一つでは、教室の床に、本やノートなどの“障害物”を置き、トラウマのある子供に目隠しで歩かせる。しかし、実際には、子供が歩き出す前に障害物を片づける。目隠しした子供はそれを知らず、恐る恐る歩を進める。ゴールにたどり着いて、恐れていたのは実体のないものだったことに気づくわけだ。
 「トラウマとはそういう実体のない恐怖であることを分からせ、心を落ち着かせる。また、周りで仲間が見守ってくれていることをイメージさせることで、安心感を抱かせ、復興へ向けての一歩を踏み出させたい」(ノルハヤテ校長)
 しかし、こうした対策も国連や他国NGOの支援によるもの。被災後2年がたち、そうした支援も次第に減りつつあるという。
 【写真説明】
 バンダ・アチェの共同墓地(手前)には、1万人以上の犠牲者が埋葬されている。倒壊した病院がモニュメントとして残されている
 【写真説明】
 再開した移動診療所で健康診断を受けるムギナヒさん親子(中央)。けがをした母親(右端)も付き添う=ジョクジャカルタ・グヌガン村
 〈ゆうゆうLife〉

[産経新聞 ]

投稿者 akiuchi : 06:33 AM

第6回 公判前整理のご報告(県立大野病院事件)

周産期医療の崩壊をくい止める会のホームページに県立大野病院事件の公判概略についての詳しい記事が掲載された。(2007/1/5)検察側は弁護側が提出した証拠採用を拒否しているという。産婦人科学会のみならず日本医学会までほとんどすべての医師(ごく一部を除く)を敵に回して検察がこの裁判を勝ち抜く方法は医者を悪者にしたがるマスコミをうまく味方につけることしかない。十分ありうる話だ。医者はいくら増えたといっても日本社会ではまだまだマイナーな存在だからな・・・

毎日新聞は医者に批判的なマスコミの筆頭だと思っていたら福島県産婦人科医会の会長を務める幡先生の意見を全面的に取り入れた記事が掲載されていた。これは日本のマスコミがいいほう方向へ向かっているということなのだろうか?

12月14日(金)に開催されました、公判前整理(6回目)の報告
http://plaza.umin.ac.jp/~perinate/cgi-bin/wiki/wiki.cgi?page=%B8%F8%C8%BD%B3%B5%CE%AC%A4%CB%A4%C4%A4%A4%A4%C6%2806%2F12%2F19%29 

公判前整理は今回で終了する予定でしたが、決着はつかず、公判が始まってからも継続することとなりました。

第6回 公判前整理のご報告
 平成18年12月14日(金)、午後1時から午後4時半頃まで、第6回公判前整理が福島地方裁判所で開催されました。弁護団は平岩敬一弁護団長をはじめ7名で話し合いにのぞみました。今回で公判前整理は終了し、1月26日より公判が行われる予定でしたが、弁護団側から提出した証拠134点の殆どに対し検察側が不同意を示したため、裁判所の方から検察側に再考するようにとの指示があり、公判が始まった後でも、裁判官、検察官、弁護団との話し合いを継続することとなりました。しかし、1月26日(金)に第1回目の公判が予定通り開催されることとなり、今回の話し合いで2月以降毎月1回公判が開催されることとなりました。

 公判開催日は以下の如く決定いたしました。

第1回 1月26日(金)

第2回 2月23日(金)

第3回 3月16日(金)

第4回 4月27日(金)

第5回 5月25日(金)

(毎回 午前10時から午後5時までの予定、場所は福島地方裁判所)

また、今回、公判の争点として以下の如き点が挙がりました。

1.癒着胎盤の部位と程度

2.出血の部位・程度とその予見性

3.死亡したこととの因果関係

4.胎盤を剥離したことの妥当性、つまり、クーパー使用の妥当性

5.医師法21条違反の正否

などと決定しました。

 1月26日(金)の第1回目の公判は冒頭陳述、2回目以降から検察が申請した証人8名の尋問が行われることになりました。8名の証人とは、県立大野病院のすぐ近くの双葉厚生病院の産婦人科医、手術に一緒に参加した外科医、病院長、手術室にいた看護師、助産師、摘出した子宮の病理を担当した病理の医師、今回の事件について鑑定した医師の8名で、1回の公判で2名ずつ、証人尋問に立つ予定と決定いたしました。しかし、これで裁判は終了することはなく、その後、弁護団からの証人尋問もあり、裁判は当初、考えていた期間より長くなる見込みとなりました(一年位はかかると思われます)。

 次回は、第1回公判の結果についてご報告する予定です。  以上

平成18年12月19日

(文責 佐藤 章)

生きる・福島2007:命の輝きを求めて/5止 減少する産婦人科医 /福島
1月7日11時1分配信 毎日新聞


 ◇医療事故で風当たり 敬遠する学生や研修医--行政の具体策が不可欠
 「おめでとうございます。女の子です。時間は午前11時17分です」
 昨年のクリスマス。福島市北町の産婦人科「明治病院」(幡研一院長)の分べん室のドアが開き、それまで静かだった院内に看護師の声が響いた。45分ほど前に陣痛室に入ったままの妻玉根響子さん(28)の無事な出産を硬い表情で待ち続けていた夫寿彦さん(26)の顔が思わずほころんだ。この日は寿彦さんの誕生日だった。
 2238グラム。
 他の赤ちゃんに比べて少し軽いが元気だ。予定日は26日だった。医師からは「遅れる可能性が高い」と言われていた。しかし、小さな命は、父親と同じクリスマスに生を受けた。
 寿彦さんの仕事は大工。生まれたばかりの赤ちゃんの小さな手のひらを、武骨な人さし指で恐る恐る触った。看護師から「父さん、これから末長くね」と言われると、「(父親の)実感がわき始めてきた」と照れくさそうに話した。
 初産を無事終え満足げな表情の響子さんは、分べん室のベッドに横になったまま我が子に優しくほおずりした。
 明治病院は1910年開院。初代の祖父から数え幡院長は4代目にあたる。単科病院としては、県内で最も歴史がある。幡院長がこの病院で働き始めた81年には年間の出産は1300人だったが、昨年は500人前後にまで減った。少子化と同様、産婦人科医も減少している。
 県内では、県立大野病院で起きた帝王切開手術中の医療事故で、昨年2月、産婦人科医が業務上過失致死、医師法違反容疑で逮捕、起訴された事件以降、産婦人科医不足問題がさらにクローズアップされた。
 県の産婦人科医会長を務める幡院長は、全国の産婦人科医からの後押しを受けて起訴された医師の支援に取り組み、これまでに保釈金や裁判での弁護士費用などを募金からねん出してきた。
 幡院長は「あの一件以来、学生や研修医の間でますます産婦人科医を、敬遠する向きが強くなったのを肌で感じる」と危機感を募らせる。大野病院をはじめ、県内でも産婦人科の休診が相次いでいるが、「行政は医師の集約化を叫ぶが、民間の医師をどう巻き込むか具体策がない」と指摘する。
 産婦人科医は妊婦の予期しない出産に備え、医師の中でも拘束時間が長い。それに見合った収入があるかと言えば、そうではないという。
 しかし、幡院長は「『自分も明治病院で生まれた』という妊婦も多く、そういう時に充実感を味わう」と、産婦人科医ならではのやりがいも感じている。響子さんも明治病院で生まれた。
 寿彦さんと響子さんの長女は「雛菜(ひな)」ちゃんと名付けられた。寿彦さんは「うちのだけ保育器に入っている。他の赤ちゃんと並んでいると小さくて少し心配だけど、元気にすくすく優しい子に育ってほしい」と話した。
 ちょっと小さくても輝き始めた命。その輝きを与える現場が直面している危機。医師不足問題にどう対処するか、社会全体として向き合っていかねばならない。=おわり
   ◇   ◇
 この企画は西嶋正法、坂本昌信、町田徳丈、松本惇、今村茜が担当しました。

1月7日朝刊

投稿者 akiuchi : 05:43 AM

January 10, 2007

大阪の基幹病院、ハイリスク妊婦優先で緊急搬送受け入れ 分娩予約を制限

昨年起こった奈良県立大淀病院と福島県立大野病院の事件が大きなインパクトを与えていることは間違いない。本当に妊婦さんには大変な時代になってきた。産科医がなぜ不足しているのか?本気で考えて欲しいと思うのだが・・・

大阪の基幹病院、ハイリスク妊婦優先で緊急搬送受け入れ 分娩予約を制限

 ◆奈良の転院拒否教訓
 医師不足で産科の閉鎖が相次ぐ中、妊婦が集中する大阪府内の10基幹病院で、分娩(ぶんべん)予約を制限し、出産間近の胎児や母体の危険が迫っているハイリスクの妊婦の緊急受け入れ枠を確保しようとする動きが広がっている。すでに4病院が制限を始め、6病院の中には制限を検討する医療機関も。背景には、奈良県・大淀病院で意識不明になった妊婦が、奈良、大阪の19病院で転院を断られて死亡したケースなど、周産期医療体制の〈ほころび〉に対する危機感があり、関係者は「肝心な時に妊婦を受け入れてこそ基幹病院の役割が果たせる」としている。
 大阪府では、新生児集中治療室(NICU)などを整備した43の医療機関が情報を共有し、加盟病院の空床状況をインターネットで照会するシステムがあり、10病院が特に高度な産科医療を担う基幹病院と位置づけられている。
 その一つ、府立母子保健総合医療センター(同府和泉市)では、月110~140件だった分娩が、昨夏ごろから急増。昨年10月には163件に達し、緊急搬送に対応できなくなるため、翌月から分娩予約を100件以内に制限した。
 末原則幸・産科部長は、福島県で帝王切開手術で女性を失血死させた執刀医が昨年、業務上過失致死容疑などで逮捕・起訴された事件を挙げ、「中堅病院が委縮し、対応できる症例なのに基幹病院へ妊婦を送り込んでくる事例が増加した。リスクの高い順に、基幹病院、中堅、産院と、症例に応じた産科医療機関のすみ分けを急ぐべき」と話す。
 関西医科大付属枚方病院(同府枚方市)でも昨夏から、妊娠13週以降に初診に訪れた妊婦については、リスクが低い場合は他の病院を勧め、里帰り出産も断っている。神崎秀陽(ひではる)・産婦人科教授は「それでもNICUが満床の時が多く、緊急搬送を受け入れられるのは4割程度」と打ち明ける。
 また、大阪市立総合医療センター(同市都島区)は今月から、正常産の受け入れの上限を月45件から40件程度に減らし、緊急搬送をより多く受け入れる体制をスタートさせた。
 分娩が月150件を超える民間の愛染橋病院(大阪市浪速区)でも昨年12月から月120件程度への制限を始め、今年5月までの新規の分娩予約を断っている。緊急搬送が月10~20件はあり、出産費の負担を軽減する国の「入院助産制度」の認可を受けており、経済的に困っている妊婦の利用も多い。村田雄二院長は「制限は心苦しいが、身体的、経済的にリスクのある妊婦を優先的に受け入れていきたい」と話している。
 出産問題に詳しいジャーナリストの河合蘭さんの話「病院探しに苦労する妊婦も出てるだろうが、『近くで産みたい』という意識を変える必要もある。社会全体で命の誕生を守っていかなければいけない」

 〈周産期医療〉
 合併症や早産など母体と胎児・新生児のリスクが高い妊娠中から出産後までの緊急事態に備えた産科と小児科による総合的な医療。厚生労働省は、人口規模に応じて都道府県に1か所以上の「総合周産期母子医療センター」の設置を求めており、2006年現在で、39都道府県・61施設があり、奈良県など8県が未整備のまま。

 図=分娩予約を制限している基幹病院

[読売新聞 ]

投稿者 akiuchi : 07:47 AM

January 09, 2007

「難婚世代」

1月8日(月)の朝日新聞一面に「難婚世代」という記事が載っていた。新年企画「ロストジェネレーション-25~35歳」の一環として結婚しない男女の生態について解説している。いわゆるアキバ系オタクといわれる世代が正職に就けずにひとりで親の支援を受けているという。これでは確かに少子化の進行はくい止められない。日本経済の根本的な問題に少子化は大きく関わっているということなのだろう。

投稿者 akiuchi : 08:02 AM

January 07, 2007

『日本の論点2007』

「日本の論点」は毎年買ってしまうのだが厚くてほとんど読まずに放置してあることが多い。「日本の論点」plusというサイトで過去10年の論文を参照することができる。
少子化、医師不足、医療過誤など興味深い論文が多く出ている。今年は福島の事件に言及しているものが目立つ。
以前にも書いたが「がん難民」という”難民”に対するマスコミの無神経な表現はいかがなものだろう?

日本の論点2007.jpg


「がん難民」
http://blog.med-apple.co.jp/mailmaga/diary/archives/2006/12/post_119.html
「日本の論点」plus
http://www.so-net.ne.jp/bitway/bunshun/ronten/

がん難民はなくせるか
山本孝史(がんを公表した参議院議員)vs 濃沼信夫(東北大学教授)


■『日本の論点2007』主な目次
「格差は実在するか」大竹文雄(大阪大学教授)vs.佐野眞一(作家)
「日本外交の新展開とは」中西輝政(京都大学大学院教授)vs.中西寛(京都大学大学院教授)
「金正日総書記の企図とは何か」重村智計(早稲田大学教授)vs.李鐘元(立教大学教授)
「対中外交をどう変えるか」莫邦富(ジャーナリスト)vs.櫻井よしこ(ジャーナリスト)
「北方領土は返ってくるか」佐藤優(起訴休職外務事務官・『国家の罠』著者)
「専守防衛の範囲はどこまでか」志方俊之(帝京大学教授)vs.江畑謙介(軍事評論家)
「集団的自衛権を容認すべきか」村田晃嗣(同志社大学教授)vs.伊藤真(「伊藤塾」塾長)
「日本は情報戦に勝てるか」手嶋龍一(外交ジャーナリスト・『ウルトラ・ダラー』著者)
「政治とメディアの正しい関係は」世耕弘成(参議院議員)vs.田原総一郎(ジャーナリスト)
「“あの戦争”をどう総括するか」福田和也(文芸評論家)vs.東郷和彦(元外務省欧亜局長)
「靖国問題をどう解決するか」上坂冬子(作家)vs.保阪正康(作家)
「領土問題か地域振興か」勝谷誠彦(ジャーナリスト)vs.松村良幸(長崎県対馬市長)
「大買収時代にどう備えるか」佐山展生(一橋大学大学院教授・GCA代表)
「日本の財政危機はどの程度か」榊原英資(早稲田大学教授)vs.菊池英博(文京学院大学教授)
「市民ジャーナリズムは可能か」佐々木俊尚(ジャーナリスト・『グーグル』著者)
「尊厳死を法制化すべきか」鎌田實(諏訪中央病院名誉院長)vs.井形昭弘(尊厳死協会理事長)
「教育基本法が目指すべきは」松本健一(作家)vs.斎藤貴男(ジャーナリスト)
「犯罪少年の更生は可能か」奥野修司(ジャーナリスト)vs.井垣康弘(弁護士・元家庭裁判所判事)
「“検察の横暴”は本当か」魚住昭(ノンフィクション作家)vs.郷原信郎(桐蔭横浜大学法科大学院教授)
「共謀罪は必要か」大谷昭宏(ジャーナリスト)vs.堀田力(弁護士)
ほか全90の論点を収録。また、各論文の後に編集部作成の「データファイル」を付しました。
論争の発端・経緯・現況、あるいは論争にかかわる人物や出来事をダイジェストにした、
論争の背景を知るための“基礎知識”です。
日本が直面する緊急課題と、その答えが『日本の論点』にあります。

■『日本の論点2007』オリジナル特別収録
「そうだったのか!誰も知らなかった世界の常識、日本の非常識-飲酒運転の罪から財政赤字の定義まで」


信頼の「日本の論点」だからこそ勢揃いした豪華執筆陣!!
日本唯一の論争誌でしか読めない白熱の討論を多数収録!!
小論文の教科書として高校・予備校・大学で引っ張りだこ!!
具体的なデータ、詳細な解説、確実な予測があなたの議論を強くする!!
いま注目の話題、旬の筆者がわかる――講演や原稿依頼に最適の情報源!!



「格差社会」の驚くべき現実とは
佐野眞一(作家)vs 大竹文雄(大阪大学教授)
日本外交の軸はアメリカかアジアか
中西輝政(京都大学教授)vs 中西 寛(京都大学教授)
新しい日本的経営とは何か
御手洗冨士夫(キヤノン会長・日本経団連会長)
金正日総書記は何をしようとしているのか
重村智計(早稲田大学教授)vs 李鍾元(立教大学教授)
対中外交をどうすべきか
櫻井よしこ(ジャーナリスト)vs 莫邦富(ジャーナリスト)
領土問題と地域振興はどちらが大事か
勝谷誠彦(ジャーナリスト)vs 松村良幸(対馬市長)
昭和の戦争をどう総括すべきか
福田和也(文芸評論家)vs 東郷和彦(元外務省欧亜局長)
アメリカの市場開放要求には理があるか
関岡英之(『拒否できない日本』著者)
有効なニート支援は何か
本田由紀(東京大学助教授)vs 工藤定次(青少年自立援助センター理事長)
がん難民はなくせるか
山本孝史(がんを公表した参議院議員)vs 濃沼信夫(東北大学教授)
グレーゾーン金利撤廃に問題はないか
宇都宮健児(弁護士)vs 坂野友昭(早稲田大学教授)
ライブドア事件は検察ファシズムか
魚住 昭(ノンフィクション作家)vs 郷原信郎(元検事)
なぜいい子が親を殺すのか
岡田尊司(精神科医、『脳内汚染』著者)
スポーツ選手に品格は必要か
やくみつる(漫画家)



●親王誕生で皇室はどうなるか●靖国参拝問題をどう解決するか●中国経済はクラッシュするか●台頭するインドとどう付き合うか●日本は情報戦に勝てるか●専守防衛の範囲はどこまでか●9条改正で国際貢献をすべきか●政治とメディアの正しい関係とは●景気の好調はどこまで続くのか●市場をどう監視するか●非正規雇用の増加は何をもたらすか●本格的M&A時代にどう備えるか●消費税は何%が適当か●自治体の破産は続くか●ネット・ジャーナリズムは成功するか●知的財産保護はどうあるべきか●異常気象は地球温暖化が原因か●少子化対策は役に立っているか●医師の不足・偏在をどう解消するか●内臓脂肪は本当に怖いのか●小学校の英語必修化は正しいか●児童虐待はなぜ減らないのか●なぜ若者はカルトにひかれるのか●性同一性障害は認知されているか●オシムは日本サッカーに何をもたらすか●日本人力士の台頭はあるか──など、日本が直面する緊急課題と、その答えがここにある!



「世界の常識、日本の非常識――戦没者の慰霊法から財政赤字の定義まで」

投稿者 akiuchi : 10:17 AM

名犬ラッシー

家族といっしょに「名犬ラッシー」を観てきた。子供のころにテレビで観た「ラッシー」が懐かしかったがこちらの作品は1943年のリメイク版。原作に忠実なのだという。テレビドラマのラッシーとはストーリーが違うようだ。いずれにしろいつものように居眠りをしている間にエンディングタイトルが流れてしまった。ウィキペディアによるとハリウッドでは他に名犬リン・ティン・ティンと名犬ストロングハートが有名なのだそうだ。名犬リンティンティンは騎兵隊で活躍する犬の話で懐かしく思い出したがストロングハートについては全く知らなかった。1920年代の映画で活躍した名犬で100万ドルの俳優犬と呼ばれたそうだ。一度映画を観てみたいとも思ったが本質的に犬とかあまり好きでないのできっと観ることはないだろうな。ラッシーといえばインドの飲み物を思い出した。インドにもまた出かけてみたいと思うのだが・・・

名犬ラッシー.jpg

名犬ラッシー公式サイト
http://lassie.goo.ne.jp/index_f.html

名犬ラッシー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%8D%E7%8A%AC%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%BC

ラッシーは、もっとも有名な犬の名となり、ハリウッドの栄誉の散歩道に顕彰される、3頭の犬の1頭となった。あとの2頭は、名犬リン・ティン・ティンと名犬ストロングハートである。


ラッシー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ラッスィー (Lassi) は、インド料理の飲物でダヒー(ヨーグルト)をベースに作られる。 どろっとしたヨーグルト状のものから、水分の多いさらっとしたものまである。 特に名前の違いはなく、作る人や、地方、好みによる。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%BC

投稿者 akiuchi : 09:53 AM

January 06, 2007

周産期医療に施設格差 新生児救命率、100 ~78% 厚労省調査

救命率が低いと指摘された周産期センターには厳しい報道だがその原因が何なのか?マンパワー不足によるものなのか、治療法の選択によるものなのか、詳しい情報が欲しいところだ。行政には産科以上に過酷な労働条件で働いている新生児専門医のモチベーションをあげるようにしながら成績の向上を図っていただきたいと思う。そうしなければ新生児専門医も「立ち去る」ことになるだろう。

周産期医療に施設格差 新生児救命率、100 ~78% 厚労省調査

 リスクの高い妊婦と赤ちゃんをケアする全国各地の「総合周産期母子医療センター」など周産期医療の中核施設で、平成15年に入院した出生体重1500グラム以下の赤ちゃんの治療結果を比較すると、救命率が100%から78%まで施設間で格差のあることが4日、厚生労働省研究班が行った初の調査で分かった。
 産科医不足が深刻化する中、厚労省は各地の同センターを拠点として「安全なお産」の体制整備を急いでいるが、調査では救命率のほか治療法にもばらつきがあることが判明。研究班の佐久間泉・東京女子医大病院准講師は「センター未整備の県もあり、地域格差は大きい。毎年のデータを比較して格差の原因を探りたい」としている。
 調査は平成16年12月~17年3月、全国で総合周産期母子医療センターに指定された37施設と、それに準ずる5施設を対象に実施。データがそろっていた37施設について、赤ちゃん計2145人分の治療結果を分析した。
 それによると、救命され退院できた赤ちゃんは1913人。救命率の平均は89%で、内訳では95%以上が9施設あった一方で、80%未満も5施設あった。出生体重が少ないほど生命の危険が高いため、体重別の分布を考慮してデータを修正しても格差は縮まらなかった。施設規模や年間入院数、センターに指定されているかどうかも、救命率と関連はなかった。
 入院中に亡くなった赤ちゃんは232人で、救命率が平均以下だった病院の結果が平均まで改善されると、約60人は救命できた可能性があると研究班は推計している。

[産経新聞 ]

***********************

新生児医療に地域格差 救命率、100%から78% 全国母子センターの2000人 厚労省研究班が初調査
07/01/05
記事:共同通信社
提供:共同通信社
ID:439077


 リスクの高い妊婦と赤ちゃんをケアする全国各地の「総合周産期母子医療センター」など周産期医療の中核施設で、2003年に入院した出生体重1500グラム以下の赤ちゃんの治療結果を比較すると、救命率が100%から78%まで施設間で格差のあることが4日、厚生労働省研究班が行った初の調査で分かった。

 産科医不足が深刻化する中、厚労省は各地の同センターを拠点として「安全なお産」の体制整備を急いでいるが、調査では救命率のほか治療法にもばらつきがあることが判明。研究班の佐久間泉(さくま・いずみ)・東京女子医大病院准講師は「センター未整備の県もあり、地域格差は大きい。毎年のデータを比較して格差の原因を探りたい」としている。

 調査は04年12月-05年3月、全国で総合周産期母子医療センターに指定された37施設と、それに準ずる5施設を対象に実施。データがそろっていた37施設について、計2145人分の赤ちゃんの治療結果を分析した。

 それによると、救命され退院できた赤ちゃんは1913人。救命率の平均は89%で、内訳では95%以上が9施設あった一方で、80%未満も5施設あった。出生体重が少ないほど生命の危険が高いため、体重別の分布を考慮してデータを修正しても格差は縮まらなかった。施設規模や年間入院数、センターに指定されているかどうかも、救命率と関連はなかった。

 入院中に亡くなった子は232人で、救命率が平均以下だった病院の結果が平均まで改善されると、約60人は救命できた可能性がある、と研究班は推計している。

 年間入院数は12例から141例まで差があり、先天性心疾患に対応できる病院は約30%、脳外科疾患に対応できるのは約14%にとどまった。

 治療内容の違いも大きく、例えば、赤ちゃんの肺の成長を促すために妊娠中の母親にステロイド剤を投与した割合は平均41%で、全員に行った病院から全く行わなかった病院まで極端だった。慢性肺疾患などの合併症が発症する割合も、施設間で差が目立った。

▽総合周産期医療センター

 総合周産期母子医療センター 切迫早産や妊娠中毒症、胎児の先天異常などリスクの高い出産に対応し、母子を産前産後にわたってケアする医療施設。都道府県が指定する。母体・胎児集中治療管理室(MFICU)や新生児集中治療室(NICU)を備え、容体が急変した母子を24時間体制で受け入れる。厚生労働省は全都道府県に設置を求めているが、2006年7月現在、39都道府県の61カ所にとどまり、8県が未設置。

投稿者 akiuchi : 12:20 PM

January 05, 2007

<訃報>坂元正一さん82歳=東大名誉教授

日本産婦人科医会会長のご冥福をお祈りいたします。

坂元正一さん82歳=東大名誉教授
1月4日22時53分配信 毎日新聞


 坂元正一さん82歳(さかもと・しょういち=東大名誉教授、日本産婦人科医会会長、母子愛育会総合母子保健センター所長)12月28日、悪性リンパ腫のため死去。葬儀は近親者のみで行う。喪主は長男正人さん。自宅は非公表。86年3月に美智子さまの子宮筋腫の手術を担当。昨年9月の悠仁さまの出産では顧問を務めた。

********
眞子さま・佳子さま誕生時の担当医、坂元正一氏が死去
1月4日14時11分配信 読売新聞


 秋篠宮妃紀子さまが長女眞子さまと二女佳子さまを出産された際に担当医を務めた、東大名誉教授で日本産婦人科医会会長の坂元正一(さかもと・しょういち)氏が、昨年12月28日午後11時42分、悪性リンパ腫(しゅ)のため東京都文京区の東大医学部付属病院で死去したことがわかった。82歳だった。

 告別式は親族だけで行う。喪主は長男、正人(まさと)氏。

 海軍将校時に終戦を迎え、東大医学部に入学。医学部教授となって国内の産婦人科関係の学会長や、世界周産期学会長などを歴任し、亡くなるまで母子愛育会総合母子保健センター所長を務めた。1986年から宮内庁御用掛となり、眞子さま誕生時の記者会見では、「百点満点のお産でした」と紀子さまに声をかけたことなどのエピソードを披露した。

最終更新:1月4日14時11分


投稿者 akiuchi : 03:33 PM

January 04, 2007

出生数6年ぶり増、06年の出生率1・29前後に

昨年の出生率が6年ぶりに増加するといううれしいニュースが流れてきたがどうもこれは一時的なもので今年度以降はまた減少傾向に戻るということになるようだ。やはりお産をする場所がどんどんなくなる中で出産環境が劣悪になっている現状を変えない限り出生率の上昇を望むのは無理だろう。自治医大消化器外科の佐田尚宏先生が日本の人口減少に関して日本がとるべき道は現状をありのまま受け入れるかまたは移民の受け入れをするかの2社択一しかないということをCareNetのコラムで書いている。確かに最近、診療をしていると外国人が多いと感じるのだがこの際日本に活力を取り戻す方法は移民受け入れしかないのかもしれない。

出生数6年ぶり増、06年の出生率1・29前後に

 厚生労働省が公表した2006年の人口動態統計の年間推計によると、日本人の出生数は前年比2万3000人増の108万6000人と、6年ぶりに増えることがわかった。

 これに伴い、合計特殊出生率(1人の女性が一生に産む子供の人数に近い推計値)は、過去最低を記録した前年の1・26から1・29前後に回復する見通しだ。

 死亡数は109万2000人となる。出生数を6000人上回るため、2年連続の自然減となる可能性がある。

 年間推計は、06年1~10月の人口動態統計速報などを基に、11、12月分の出生数などを推計したものだ。

 出生数の増加について、厚労省は「雇用情勢の改善などで、20代後半の女性の結婚数が増加傾向に転じたことが主な要因だ」と分析している。ただ、同省は出生数が増えたのは例外的な現象で、07年以降は減少するとみている。子供を産む年齢の女性(15歳~49歳)が減り続けていることに加え、出生率が大幅に向上する可能性が低いためだ。

 年間の出生数は、第2次ベビーブームの1973年には現在より100万人多い209万人超だった。平成に入った89年から2000年にかけ、120万人前後で推移したが、01年から減少が続いていた。

 国立社会保障・人口問題研究所が昨年末に発表した「日本の将来推計人口」の標準的な中位推計では、5年後の2012年ごろには、毎年30万人規模で人口が減り始め、35年ごろには、和歌山県や香川県の現在の人口に相当する100万人規模の人口が毎年減る「超人口減社会」に突入する。

(2007年1月1日9時26分 読売新聞)

2005年3月17日号 【 Dr.佐田の医事言空間/臨床現場からみた医療ニュースの裏側 】
佐田 尚宏(さた・なおひろ)先生
自治医科大学消化器外科 助教授

「減少する日本の人口」
http://www.carenet.com/expert/sata/200503/index_0317.aspx

選択肢は2つあり、ひとつはそのような社会に順応すること、もうひとつの選択肢は移民を受け入れることである。米国の高い出生率は、多くの移民を受け入れている結果である。ドイツはすでに人口が自然減少過程に入っているが、生産人口をトルコからの移民で補っている。そのおかげで最近トルコはサッカーが強い。一時期ヴィッセル神戸に在籍したイルハンは、インタビューにドイツ語で答えていた。

日本は、長く一民族一国家を形成してきた歴史がある。最近の外国人犯罪の増加は、移民増加が治安低下につながる不安を増強する。しかし現在の外国人犯罪の多くが男性・単身の不法滞在者によりおこされていることを考えると、合法的に優秀な人材を家族単位で移民として受け入れ、住民登録し、選挙権を与え、課税することは、外国人犯罪問題も解決するように感じる。群馬など北関東、愛知など中部地方では、ブラジル人移民が一大コミュニティを形成している。日本社会と共存する外国人コミュニティは決して悪い将来像ではないと思う。

投稿者 akiuchi : 12:15 AM

January 03, 2007

広島の周産期医療事情も同じ

日本中どうしてこんなことになってしまったのだろうか?

命を巡る現場から:第1部/1(その2止) 命受け継ぎ 出産 /広島
1月1日13時1分配信 毎日新聞


 ◇高リスク、高い要求に苦悩 「心の雨宿り」できる場所に
 「あんた、ほんま大きゅうなったねえ。満点の赤ちゃんじゃ」
 福山市神辺町で「にしだ助産所」を営む助産師の西田啓子さん(49)が本当にうれしそうに、半年前にとり上げた男の子を抱き上げた。親子が検診や相談のためひっきりなしに訪れる6畳ほどの部屋は、活気にあふれている。「いくつもの命の誕生に立ち会い、成長を見守れる。こんなぜいたくな仕事がほかにありますか」
 助産所での「所内出産」が出来る県内で2カ所しかない施設の一つ。家庭での出産も補助し、03年12月の開業以来、60人近くの出産を手助けしてきた。
 「自宅で家族に見守られて産みたい」「病院や薬には頼りたくない」。助産所が選ばれる理由はさまざまだ。06年5月に二男の颯斗(はやと)ちゃんを助産所で産んだ主婦、小畠佐知さん(33)は「長男を産んだ産婦人科では、医師も看護師もほとんど病室に来てくれなかった。助産所ではいつもそばにいてくれ、安心できた」と振り返る。
 「母親の数だけ、お産の形がある。助産所を必要とする女性がいる限りは選択肢を残したい」。その思いで、採算ぎりぎりの助産所を続けてきた。常勤の助産師は1人。出産直前の妊婦が入所すると自分の家庭のことは放り出す。相談の電話は夜中も鳴り続ける。「妊婦は自分の命をかけて、新しい命を紡ぐ。二つの命を預かる以上、真剣勝負で応えたい」
 母親たちは妊娠期間や産後に、悩みや疲れで一度は涙を流すという。そんな時も、決して「頑張れ」とは言わない。「今は、子どもも親も頑張りすぎている。気がすむまで、泣けばいい」と思うから。
 命が大切にされない時代に、西田さんは自分の役割をこう考える。「泣いた時に『大丈夫』と言ってくれる人がいれば、救われる命もあるのでは。助産所も、そんな『心の雨宿り』ができる場所になれれば」【茶谷亮】
       ◇  ◇  ◇
 「赤ちゃんをできるだけ良い状態で出して、母子ともに健康に過ごせるようにするのが産科医の務め」
 年間800~900件の分〓(ぶんべん)を取り扱う広島市民病院=中区基町=産婦人科主任部長、吉田信隆さん(59)は説明する。約20年前に比べれば産科医療の技術は飛躍的に進歩したが、その分リスクの高い分〓にも応じなければならなくなり、産科医に求められる要求は高まるばかりだ。
 同病院は、妊娠後期から新生児早期までの母体や胎児、新生児を総合的に管理して母子の健康を守る「周産期母子医療センター」に指定されている。06年3月に改築されたばかりの同病院東棟で医師9人と看護師32人が24時間で応じる。母親学級や両親学級など出産に向けた指導も充実している。
 しかし、産科医療が抱える問題は多い。「以前は妊娠28週未満が流産の定義だったが今では22週未満が流産とされる。つまり22週以上で取り出す必要がある場合に、よりリスクの高い状態で分〓しなければならなくなった、高齢出産も増えた」。全国的に低出生体重児(未熟児)の出生率が高まっている背景にはそうした事情がある。
 妊娠22~24週くらいの出産で全体の3分の2は正常分〓できるが、残り3分の1は体に障害を負って生まれる場合が多い。また、新生児の50人に1人が、両親の健康状態とは関係なく心臓などに障害を持って生まれる場合があるという。「いろんな要因が重なって早産となるのが現状。正常な赤ちゃんの誕生を望んでいる人が多い分、結果が悪いとトラブルになることが多い」
 日本産婦人科学会によると、産婦人科を巡る医療過誤訴訟の件数は増加傾向にある。05年も119件の訴訟が全国の地裁に提訴された(最高裁調べ)。吉田部長は「スタッフの少ない病院では休日を取ることもままならないところがある。そのうえ看護師の内診が禁じられ、助産師のいない開業医は補充を強いられ困難を極める」と指摘している。【下原知広】
………………………………………………………………………………………………………
 ◇分娩医療機関ない3市6町
 県医療対策室によると、県内で分〓できる医療機関がないのは庄原、大竹、江田島の3市と熊野、坂、安芸太田、大崎上島、世羅、神石高原の6町の計3市6町。庄原、大竹市を除く1市6町についてはもともと分〓できる医療機関がなかったが、庄原市では医師の退職で後任が見つからず05年4月から、大竹市でも医師の異動に伴い同7月から分〓できる病院がなくなった。庄原市では県を通じて庄原赤十字病院での分〓再開を要望しているが実現していない。また同市の市民グループが約1万2000人の署名を集めて県に提出したが進展はないという。
 ◇増える低体重出生
 県医療対策室によると、85年から04年までの20年間で、出生数が3万3501人から2万5734人と減少しているのに対し、低出生体重児(未熟児)の出生数は同じ20年間で1834人から約1・3倍の2389人に増加している。同室などによると、93年に流産の定義が28週未満から22週未満と改正されたことや医療技術の進歩が低出生体重児増加の要因とみられている。

1月1日朝刊

最終更新:1月1日13時1分

投稿者 akiuchi : 10:19 AM

January 01, 2007

新年明けましておめでとうございます

旧年中は大変お世話になりました。2006年は産婦人科医にとっては本当に厳しい一年でしたが2007年は果たしてどうなるでしょう?
今年は除夜の鐘を聞きながら近くの神社に初詣をしてきました。
本年が皆様にとって良い年であることを祈念致します。

富士山.jpg

医療法人アップル 理事長 木内 敦夫

投稿者 akiuchi : 09:35 AM