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February 27, 2007
下野新聞の「お産」関連記事
「お産」をキーワードに最近の下野新聞記事を検索してみた。かなりの頻度で取り上げられていることがわかる。
企画/お産危機 とちぎの現場から/上/急減する分娩施設/妊婦集中 予約を制限/「ハイリスク」対応深刻
2007.02.24 朝刊 1頁 第1面 (全1,382字)
くらすα(アルファ)情報クリップ/来月、「婦人科がん」公開講座
2007.02.24 朝刊 22頁 暮らし家庭 (全261字)
とちぎ地域医療/分娩対応 病院は「限界」/県が医療機関調査/余力、年400件どまり/産科医不足を裏付け
2007.02.17 朝刊 1頁 第1面 (全1,012字)
とちぎ地域医療/「お産難民」強まる危機感/県の産科医療調査に関係者/抜本的対策道筋見えず
2007.02.17 朝刊 3頁 社会 (全823字)
県産アユで魚醤開発/宇都宮白楊高の生徒たち/塩量抑え醸造期間短縮/商品化希望の企業募る
2007.02.15 朝刊 12頁 経済 (全784字)
県当初予算案/医療/分娩体制 助成で下支え/医師不足に「対症療法」/ドクターバンクなど継続
2007.02.10 朝刊 3頁 社会 (全905字)
とちぎ地域医療/県の研修資金貸与制度/産科大学院生まで拡大/自治、獨協2医大対象
2007.01.29 朝刊 1頁 第1面 (全798字)
とちぎ地域医療/県新年度予算案/ハイリスク分娩に助成/6600万円、受け入れ病院対象
2007.01.25 朝刊 1頁 第1面 (全639字)
1年間の研究成果披露/2高校が専門学科発表会/中学生に内容PR/真岡市
2007.01.23 朝刊 31頁 各地 (全408字)
雷鳴抄/医療難民
2007.01.16 朝刊 1頁 第1面 (全562字)
とちぎ地域医療/産科医不足受け県/「院内助産所」を研究/役割分担で機能維持/正常分娩は助産師/ハイリスクは医師
2007.01.01 朝刊 3頁 社会 (全835字)
虐待防止は妊娠中から/大田原日赤/チェックリスト作成、試行/事例基に母子診断
2006.12.31 朝刊 3頁 社会 (全731字)
とちぎ地域医療/分娩実態 県が調査/年明け、医療機関の余力も
2006.12.30 朝刊 1頁 第1面 (全875字)
論説/とちぎ発/医療機関の分娩縮小/勤務医の労働環境改善を
2006.12.27 朝刊 6頁 総合 (全960字)
とちぎ地域医療/「国立栃木」が分娩縮小/常勤医減、休止も視野/塩谷総合は年末で休止/県、実態把握へ
2006.12.14 朝刊 1頁 第1面 (全987字)
とちぎ地域医療/「お産難民」発生の恐れ/高リスク対応も不安視/県内病院、相次ぐ分娩休止
2006.12.14 朝刊 3頁 社会 (全953字)
とちぎ地域医療/医師研修費貸与県に拡充要求/県議会特別委
2006.12.14 朝刊 5頁 総合 (全273字)
断面とちぎ/小児科・産科の新医療体制づくり/知事の直接要請 切り札/既存対策に手詰まり感/「大学の協力」確保狙う
2006.11.25 朝刊 5頁 総合 (全1,227字)
ズーム/小児科・産科の新たな地域医療体制
2006.11.25 朝刊 5頁 総合 (全132字)
とちぎ地域医療/福田知事/産科開設の必要性訴え/獨協医大にも協力要請
2006.11.16 朝刊 5頁 総合 (全616字)
投稿者 akiuchi : 08:12 AM
下野新聞の連載企画「お産危機 とちぎの現場から/上/急減する分娩施設/妊婦集中 予約を制限/「ハイリスク」対応深刻」
地元紙が栃木県のお産について連載を始めた
企画/お産危機 とちぎの現場から/上/急減する分娩施設/妊婦集中 予約を制限/「ハイリスク」対応深刻
2007.02.24 朝刊 1頁 第1面 (全1,382字)
県内のお産が危機にひんしている。分娩(ぶんべん)ができる現場は急減し、分娩を続ける施設は押し寄せるお産に対応しきれずに分娩予約の制限が日常化しつつある。このままでは、思うように産み場所を見つけられない「お産難民」の発生が避けられない情勢だ。県内の現場でどんな事態が進み、医師はなぜお産から遠ざかるのか。お産危機の実相を報告する。
「妊婦が押し寄せてくる。分娩をやめた開業医からの紹介が増えてきた」。宇都宮のある産科医院の医師は昨年暮れから、産み場所を探す妊婦の動きを肌で感じ始めたという。
同じ医院の看護師は「少し前なら妊娠三十週くらいでも分娩予約はできた。しかし今は十週ごろでないと難しい。現段階で七月までの予約は締め切り、八月からも制限せざるを得ない」
昨春時点で分娩に対応していた県内医療機関は約五十。以降、少なくても三病院と五診療所が分娩を中止または中止する見込みとなった。そのほとんどが宇都宮に集中している。これらの分娩実績合計は年約二千三百件で、県内出生数の一割を超えるスケールだ。
▽現状でギリギリ
県が年明けに実施した産科調査でも、県内病院が現状に上乗せして分娩に対応できる「余力」は年約四百件にとどまり、県は「余力はほとんどない」と分析。
診療所を含めた余力は約千九百件になるが、産科医を取り巻く環境の厳しさからそれをどこまで保てるかの見込みは立たない。
複数の産科医は「現状ならギリギリ吸収できるだろう。だが分娩中止がさらに続出すればパニックになるかもしれない」と予測する。
▽宇都宮から搬送
切迫早産などハイリスク分娩の対応体制はとりわけ宇都宮で危機的だ。
県内で最も医療体制が充実しているはずの宇都宮から、母胎搬送で芳賀赤十字病院(真岡市)に回るケースが目立ち始めている。
芳賀赤十字は二〇〇四年に深刻な常勤医不足に見舞われたが、現在は四人の常勤産科医がおり「県内有数の体制」との評価がある。〇六年に受け入れた六十六件の母胎搬送のうち、十二件が宇都宮からだった。
「宇都宮は人口に見合うだけの産科二次病院がない」と同病院の渡辺尚産婦人科部長。宇都宮で重症者を受け入れる二次病院は済生会宇都宮、国立病院機構(NHO)栃木(旧国立栃木)、宇都宮社会保険の三つだが、うちNHO栃木と宇都宮社会保険は、常勤医不足から基本的に産科の救急患者を受け入れられない状態だ。
▽受け入れ率低下
地域の二次病院が中程度のハイリスク分娩に対応し、さらに重い症例を「最後のとりで」である三次病院の自治、獨協両医大が受け入れる-。それがあるべき形とされるが、現在は正常分娩から重症例までが二大学に集中する。
現在、自治と獨協合計で年約二千件のお産を扱い、増加傾向。増える母胎搬送受け入れ要請に対応しきれず、受け入れ率も低下し続けている。
獨協の総合周産期母子医療センターの渡辺博センター長は指摘する。
「分娩場所を探す人たちが増え、このまま両大学での分娩が増え続けると、一-二年でパンクしてしまう可能性がある。二大学がもし分娩を受け入れられなくなったら、それ以上は県内で産めないことになり、ハイリスクの受け入れ先もなくなってしまう」
(次回から社会面に掲載します)
[写真説明]県が非公開の県医療対策協議会・産科部会で示した産科事情に関する調査結果。病院に関して「分娩余力はほとんどない」と分析されている
下野新聞社
投稿者 akiuchi : 08:08 AM
February 14, 2007
日産婦・産婦人科医療提供体制検討委員会の第2次中間報告
「じほう」が日産婦・産婦人科医療提供体制検討委員会の第2次中間報告をまとめて報道している。将来像が中心となっていて現在の喫緊の課題(内診問題の解決など)には言及されていないことに不満を覚えるがマスコミ(じほうはミニコミか?)が今回の報告を広めてくれることは委員会に参加したものとして大変喜ばしいことだと思う。
日産婦・産婦人科医療提供体制検討委員会が第2次中間報告 24時間救急対応の「地域産婦人科センター」構想
記事:Japan Medicine
提供:じほう
【2007年2月14日】
地域連携の再構築を目指す
日本産科婦人科学会(武谷雄二理事長)はこのほど、産婦人科医療の安定提供について第2次中間報告をまとめた。福島県立大野病院事件をきっかけに、産婦人科医療のさまざまな問題が浮き彫りになる中、学会として産婦人科医療提供体制の将来像を示し、具体案を示した。
産婦人科医療提供体制検討委員会(海野信也委員長)は2日、昨年4月の中間報告に続く第2次中間報告をまとめた。今回の報告は、大野病院事件の影響を受け、「医療紛争増加への対策」や「分娩の在り方」などについても検討が重ねられ、将来像を示すとともに問題解決に向けた提言を示した。
産婦人科医療の将来像については、産科医療圏を「地域から育てる産婦人科医療ネットワーク」として再構築し、地域の実情を考慮しながら、人口30万人から100万人で、出生数が3000人から1万人を1つの医療圏とすることを示した。また助産所・診療所・病院・地域産婦人科センター・中核病院などの産婦人科医療機関が、各地域で連携・ネットワークを図る「地域分娩施設群」 を形成するとした。
「地域産婦人科センター」は、産科医療圏内で24時間体制で救急対応ができる施設の概念で、地域の医療機関・医療スタッフが構成するネットワークと密接な連携体制を構築維持する施設としている。センターの条件としては、「労働関連法規に準拠し、24時間救急に対応可能な勤務体制を構築できる産婦人科勤務医数の確保」「小児科・麻酔科などの関連他科の安定的協力体制」「病院全体の24時間救急対応体制」「産科診療圏の全分娩に対応できる地域分娩施設群間のネットワーク整備」「臨床研修の中心施設としての役割」「臨床研究の中心施設としての役割」-を示した。
医療紛争解決システムは産科医療の再建に不可欠
中間報告では将来像を具体化する提言として、<1>国による医療紛争解決システムの早期構築<2>各地域の産婦人科医による主体的取り組み<3>地域の分娩施設を確保するための行政の取り組み<4>行政と医療関係者との協力による安全で効率的な医療提供体制の構築<5>患者側・産婦側の協力?を示した。
このうち<1>については、医療紛争ADR機関や医療事故原因究明機関、医療事故無過失救済制度を備えた医療紛争解決システムが不可欠であると提言した。
その背景には、従来多い民事訴訟に加えて、最近は刑事告発や警察の捜査・送検・起訴が続発していること、さらにそれらが大きく報道されることによって診療現場に大きな影響を及ぼしていること、一方的な報道が医師・看護師不足で疲弊した診療現場にさらなる圧力をかけていることなどがあるとした。
中間報告ではまた、医療事故の当事者(患者側)は法的手段以外に方法がないこと、事実関係を明らかにし和解に導く制度がないこと、法的な結論が出るまで補償や救済がないことも重視している。紛争を早期に解決し、医療事故の再発を防止するには、第三者の専門家による調査で事実関係と責任の所在を確認することが必須条件であるとした。
Copyright (C) 2007 株式会社じほう
投稿者 akiuchi : 11:38 PM
カメムシ大臣は「失言する機械」?(その2)
昨日「きっこのブログ」のことを紹介したがその元になる柳沢大臣の発言が以下のサイトにアップされているので参考にされたい。
勤務医 開業つれづれ日記
http://ameblo.jp/med/
民主党枝野議員と柳沢大臣の質疑応答
「産婦人科医の減少は出生数の減少に伴うもの」
「助産師不足はネットワーク化で対処」
きっこのブログ
カメムシ大臣は「失言する機械」?(2007.02.12)
http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/2007/02/post_d9b5.html
日本ブログ大賞 2006
http://www.blogaward.jp/2006/
「きっこ」なる人物(?)についてはWikipediaに以下のように解説されています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8D%E3%81%A3%E3%81%93
投稿者 akiuchi : 12:40 PM
February 13, 2007
、「日本のお産を守る会」
日本産婦人科医会のMLで「日本のお産を守る会」の結成が宣言された。賛同者が続々を名乗りを上げてくれることに感謝している。当面は厚生労働省の医政局長に看護課長通知の撤回を求める運動を展開することになるが目標とするところは当然日本のお産文化を守って地域周産期医療の崩壊を防ぐことにある。
この度、7名の会員が集まり、「日本のお産を守る会」を
結成しました。
厚労省に通知の見直しを求めて陳情に行くことを計画しています。
賛同の先生方の御名前を要望書に添えたいと思います。
なお別途、国民に広く賛同を呼びかける署名活動も合わせて
計画中で、準備が整いしだい、開始致します。
先に7名の名前を列挙しておきます。(順不同)
赤堀彰夫(静岡県)
石井廣重(静岡県)
木内敦夫(栃木県)
衣笠万里(兵庫県)
田中啓一(京都府)
船橋宏幸(茨城県)
前田津紀夫(静岡県)
以下、文面です。
要望書 医政局長 殿
平成14年と平成16年に貴省看護課長により出されました、医師と助産師以外の者の内診を保助看法違反とする通知の見直しを要望致します。現時点まで日本全体の出産の約半数を産科開業医が担っています。これらの通知を機に閉鎖された診療所、存立の危機に立つ診療所の数は枚挙に暇ありません。もし産科診療所が存在しなくなりますと、病院分娩も維持することができなくなります。国民の過半数が出産施設を失うのです。今日の危機的状況を打開するため、貴職に通知見直しを要望する次第です。
平成19年2月12日 日本のお産を守る会
投稿者 akiuchi : 04:22 AM
「どうする?日本のお産」ディスカッション大会ファイナル
こちらは残念ながら参加できなかったが昨年12月17日に開かれた「どうする?日本のお産」ディスカッション大会ファイナルの記録。本田先生はこちらの会にも参加していたというからその行動力には本当に驚かされる。
どうする?日本のお産(日経メディカルオンラインブログ:2006. 12. 25)
「どうする?日本のお産」ディスカッション大会ファイナルのグループディスカッション。全国から手弁当で集まった参加者が熱い議論を交わしました。
12月17日(日)に都内で開催された「『どうする?日本のお産』ディスカッション大会ファイナル」に参加してきました(大会ホームページはこちら)。前日夜に医療制度研究会の幹事会兼忘年会があり、少し疲労気味でしたが、現在、医療崩壊が特に深刻な産科医療に関するディスカッションですので、頑張って参加してきました。
ディスカッションの初めに、主催者のお一人である産婦人科医の早乙女智子さんから、以下のような講演がありました。
今年は、産科医の逮捕をきっかけに「産科医を辞めたい症候群」が流行した。そしてお産が安心してできない状況が昨年よりもさらに悪化し、「出産難民」が顕在化した。
今大会は、今年5月の横浜での第1回を皮切りに仙台、京都、札幌、愛知、高知などで開催され、今回のファイナルで9回目を迎えたが、延べ800人以上の参加者を記録した。激務のためか勤務医の参加は少なめで残念だったが、各地でたくさんのお母さん、助産師さん、そして政治家、行政担当者、メディアの方々などの参加により、とても有意義だった。
「また産みたい」と思うお産は、「安全で安心で楽しい」ものであるべきだ。安全を保つためには、医療だけでなく関連領域を含めた政策が必要だ。さもないと医師・助産師の労働条件改善も困難で、お母さんと医療関係者の信頼関係構築も不可能だからだ。今後は医療関係者だけでなく、お母さん、お父さん、それぞれの立場で知るべきこと、できることを考えて実行していく活動も必要だ。
国や行政には、医療費増やシステム改善などを望む。やっと行政も重い腰を上げて無過失補償制度などが検討されるようになってきた。
そして「今後もこの会の活動を続けて元気をもらいたい」と締めくくられました。この講演の後、フロアから活発に意見が出されました。その中から、いくつかをご紹介します。
○札幌から参加した女性産科医--北海道の状況も厳しいが、この大会が札幌で開催された時にテレビで報道されて、稚内などでお産の体制が守られた病院もあった。
○東京都内のお母さん--大きな病院の産科閉鎖に対して、存続を求める会を作って病院や区に対して働きかけをしている。
○高知県のお母さん--高知でこの大会が開催された後に、担当医に対して「ありがとう」カードを手渡す運動を始めた。なぜなら医師は、看護師さんや助産師さんと違って、「ありがとう」といわれる機会が少ないと聞いたから。
○茨城県の産科医--茨城県では分娩医療機関が少なかったが、県民の声と熱心な産科医の存在で、お産ができる病院が増えた。
○島根県の元内科医--現在、産科に転向し、多い時で月10回の当直をこなしている。産科でうれしいのは、新しい生命が生まれる素晴らしさを感じられること。一方で一番残念なのは、担当した赤ちゃんが亡くなることだ。
○福島県の助産師--個人医院に勤務しているが、周囲の病院が廃業し、年に200人だったお産が500人に増加した。さらに近くの公立病院でも産科がなくなる可能性がある。産科医は寿命が短いと聞くが、自分が知っている産科医も50~60歳代で倒れる人が少なくない。自分もお産が好きで24時間連続で働いてきたが、好きでやっている人に頼ってきた体制が問題だ。
○浜松市の産婦人科医師--医師になって30年、開業して20年、年間お産を500~600件担当しているが、いいお産をしてもらおうと思うと、寝ないで頑張らなければならない。しかし、これから医師になる人や助産師、看護師に、このような労働条件を押し付けるわけにはいかない。
○高知県のお母さん--高知で助産専門学校がなくなると聞いて、その存続活動を開始した。お産に必要な助産師さんの育成がしっかりとできるように働きかけていきたい。
午後は小グループに別れて「安全に安心してお産するには、仕事するには」、「助産師が役割を発揮するには」、「産む力、育てる力をつけるには」などのテーマで話し合いました(写真)。
最後に各自が「私の宣言」を書いて自ら何か行動することを約束して、閉会となりました。全国から手弁当で集まった人々が、熱心に日本の産科医療をよりよいものにするために議論をしているのが印象的でした。
現在、医療崩壊が叫ばれ、医療者の一部には諦めに似た雰囲気さえ漂っています。しかし、今こそ医療者と患者さん、さらにメディアや行政が互いに理解を深め合い、共通の目的に向かって智恵を出し合うことが必要な時なのです。
投稿者 akiuchi : 04:18 AM
虎の門病院小松秀樹先生と本田宏先生のジョイント講演
だいぶ古い話になるが今年の1月13日、小松先生と本田先生のジョイント講演会に行ってきた。本田先生がご自身のブログで詳しく報告されているのでここに記録しておくことにする。
虎の門病院小松秀樹先生とジョイント講演しました(日経メディカルオンラインブログ 2007. 1. 23)
亥年が明けた1月13日の土曜日、「メディカルコンパス」がNPO法人に認定された記念講演会が、新宿の明治安田生命ホールで開催されました。講演会のタイトルはズバリ!「医療を崩壊させないために」でした。
座長はへき地・離島救急医療研究会幹事・世話人の東大公衆衛生学助教授の井上和男氏(写真右)で、演者は昨年を代表する医療界のキーワード「医療崩壊」「立ち去り型サボタージュ」の生みの親である虎の門病院泌尿器科部長の小松秀樹氏(写真左)、そしてその前座を私(写真左から2番目)が務めました。
新年明けの土曜日夕刻で、NPO法人メディカルコンパスが誕生した直後の講演会だったためか、会場は満杯というわけにはいきませんでしたが、北は青森や岩手、南は九州など遠方から総勢100人余りが参加しました。医療関係者、メディア、さらに患者さん代表など、現在日本で確実に進行している医療崩壊に強い危機感を抱いた聴衆が集まり、講演会は熱気を帯びたものになりました。
今回誕生したメディカルコンパスという組織の名前を始めて聞かれた方がほとんどではないでしょうか。その理念を抜粋すると「医療崩壊が危惧される昨今、医療者と非医療者が正確な情報を共有し、医療者が現場の生の声を発信していく、さらに安全で質の高い医療提供のために何が必要か、システムから死生観まで問題点を明確にし、混沌とした現代医療という大海の中で航路を示す羅針盤を提供する」とうたわれています。
詳細はぜひメディカルコンパスのホームページ(http://medicalcompass.jp/index.html )をご覧ください。私も微力ながら、メディカルコンパスの活動に協力していきたいと思っています。
さて当日の講演は、メディカルコンパスの木田博隆氏の司会、井上和男先生の座長で、まずは私がスライドを示しながら熱く(?)70分間語り、その後にレジュメを使って小松先生が現在の医療や社会の問題点を話されました。
小松先生のお話で、私が特に印象的だった項目とポイントをまとめました。
・不確実性の許容
現役メディアの女性から「医療は万能ではなく、不確実なものだということが、4年間の自分の闘病を通じて分かるようになった」と言われたこと。
・過失は罪か、刑法211条:業務上過失致死傷罪
刑法では原則として過失を罪とせず(刑法38条)、業務上過失致死傷罪は例外規定の一つ(アメリカに同様の罪はない)。日本では罪刑法定主義から遠い規定で、広い範囲まで罪になっている現実がある。
・国家の維持、検察の基本思想
検察には国家を守り維持するという意識が強く、法の番人とは多少ニュアンスが異なること、被害者感情やメディアに世論として表現された社会の不満に、法的決着をつけて、国家が社会の構成員に常に配慮していることを示すことにより、自らに正当性を付与し、結果として社会の秩序の維持をしやすくしているように見える。
・患者は消費者か~イギリスでは医療が崩壊した
Lancet誌が「正しい市場とは、競争原理が機能し、情報へのアクセスが平等でふんだんにあるという前提で、消費者が自ら参加するゲームである。医療では情報を誰もが平等に得て、しかもそれを正しく理解できるなどということはかつてなかったし、未来もない。医療はゲームではない。医療は社会善であり、公平でなければならない。患者は消費者ではなく、純粋に、ただ単に患者である」と主張したこと。
小松秀樹先生からは、現在の日本の医療のあり方を見直す意味で、多くの示唆をいただきました。
このように、現在の日本の医療のあり方を見直す意味で、多くの示唆をいただいた講演でした。本来は私と小松先生の講演内容を詳細にご紹介すべきなのでしょうが、このブログにすべて書き込むことはできません。詳細は近日中にメディカルコンパスのホームページにアップされる予定ですので、ご覧ください。また当日の私の講演スライドをご覧になりたい方は、参加者の大熊由紀子さんが、福祉と医療・現場と政策をつなぐ「えにし」ネットhttp://www.yuki-enishi.com/の「医療費と医療の質の部屋」にファイルをアップしてくださいましたので御笑覧ください。「医療を崩壊させないために」(パワーポイント・17543KB)です。
講演後の質疑応答では、演者と参加者がそれぞれの立場から、今後の日本の医療を具体的にどう改善していくべきか、どう行動すべきかなど、熱く議論が闘わされました。講演会終了後には会場隣のフロアでミニ懇親会が催され、その後の“本格的な”懇親会にも小松先生や患者さん代表も含めて10数人が参加し、夜更けまで大いに盛り上がりました。
新年早々の講演会でしたが、「日本の医療崩壊を食い止めよう!」と立ち上がろうとしている人々が、医療界ばかりでなく、一般市民や患者さん、メディアの中にも着実に広がっていることが分かりました。今年一年の活動に向けて、大いに勇気をいただけた素晴らしい講演会でした。
投稿者 akiuchi : 04:10 AM
きっこのブログ:カメムシ大臣は「失言する機械」?
昨年の日本ブログ大賞を受賞した「きっこのブログ」に産科医不足について詳しく書かれている記事を見つけた。きっこのブログというものがあることすら知らなかったのだが30代の独身女性がこのように的確に状況を分析して若者に支持されているとすれば頼もしいと感じた。
きっこのブログ
2007.02.12
カメムシ大臣は「失言する機械」?
http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/
投稿者 akiuchi : 03:57 AM
「産科医療における無過失補償制度」を考える緊急シンポジウム
「陣痛促進剤による被害を考える会」主催のシンポジウムということで少し構えて出かけてきたが弁護士の話をはじめとして至極まともなことを言っているように感じた。産婦人科医会や学会も積極的に彼らを呼んで話をくべきではないのだろうか?彼らが強調している「安全性」という言葉の意味についてもじっくりと話し合う必要があると思う。無過失保障よりも社会保障制度の充実を求めるというのもうなづけた。NHKも取材に来ていたがマスコミをうまく巻き込む手法は学ぶべきところもおおそうだ。
NHKニュース「出産事故の補償考えるシンポ」
http://www3.nhk.or.jp/news/2007/02/13/d20070212000115.html
このシンポジウムは、出産などで医療事故にあった人たちを支援している団体が開きました。無過失補償制度は、出産の際に子どもが脳性まひになった場合、医師に過失がなくても数千万円の補償金を支払い、産科医の負担を減らそうというもので、今月下旬から具体的な検討が始まります。シンポジウムでは、去年11月に政府・与党がまとめた制度の枠組みについて意見が出され、長男が仮死状態で生まれたという男性は「医師に過失がなければよい制度だが、過失がある場合まで補償されるのであれば、医療過誤を繰り返す医師がまちがいなく増える」と訴えました。また、脳性まひで生まれた三女が入所する施設探しに苦労したという女性は「お金の問題ではなく、まず福祉を充実させ、安心して出産できる環境を整備してほしい」と話しました。主催した団体の代表の出元明美さんは「事故にあった人たちが求めるのは、原因の解明と再発防止だ。裁判が多いから補償するという医師の都合ではなく、患者の声をよく聞いて、制度作りを進めてほしい」と話していました。
2月12日 18時20分
*****************
<シンポジウムのお知らせ>
~「産科医療における無過失補償制度」草案に異議あり!~
「産科医療における無過失補償制度」を考える緊急シンポジウム
日時:2007年2月12日(祝) PM 13:30~16:15 (受付13時~)
場所:アルカディア市ヶ谷 6階 霧島
<所在地> 〒102-0073 東京都千代田区九段北4-2-25 TEL:03-3261-9921
<交 通> 地下鉄(有楽町線・南北線・新宿線)、JR中央線「市ケ谷駅」徒歩約2分
<第1部> 医師・弁護士らによる講演
産科医療被害の実態をよく知る立場から
出元明美さん(「陣痛促進剤による被害を考える会」代表)
産科医療裁判の実情をよく知る立場から
堀 康司さん(「医療事故情報センター」弁護士)
松井菜採さん(「医療問題弁護団産婦人科部会長」弁護士)
産婦人科医療の現場をよく知る立場から
打出喜義さん(「金沢大学病院 産婦人科」医師)
<第2部> パネル・ディスカッション
~医療現場や医療裁判の実態は制度の草案に反映されているか?~
昨年11月末、自民党政務調査会等は今秋からの運用を目指して「産科医療の無過失補償制度の枠組み」をまとめました。そこに示された無過失補償制度の姿は、実際に医療事故に遭った患者の気持ちが反映されているでしょうか?。会場の医療関係者・司法関係者・医療被害者からの発言を元に、あるべき補償制度、あるべき産科医療のシステムについて第一部の講演者と共に議論をします。
【司会:勝村久司(陣痛促進剤による被害を考える会 世話人)】
予約不要で、どなた様でもご自由にご参加頂けます。(会場定員160名)
参加費:1000円(資料代込)、お問い合わせ等は当会まで。
主 催 :「陣痛促進剤による被害を考える会」
共 催 :「医療事故情報センター」「医療問題弁護団」ほか
投稿者 akiuchi : 03:49 AM
February 12, 2007
助産院で「私」のお産
古い記事だが朝日の神奈川版に助産院でのお産に関して興味深いデータが紹介されていた。助産院のお産が神奈川では全国平均1%に比べて2%と高いことは前から知っていたが(特に川崎が5%と多い)お産の数も「3年前は1715件だったが、昨年は1827件だった。」ということで増えているという。母体搬送の数は100を超えるが新生児搬送の数が約10と極端に少ないのは意外だった。母体搬送には内反2例などかなり怖い症例が含まれている。助産院のお産の約5%が病院に転送されているという事実をもう少し強調してもいいのではないかと思う。
【赤ちゃん】
助産院で「私」のお産
2006年05月27日
退院を前に、助産師が家族写真を撮ってくれる=横浜市金沢区の山本助産院で
育児相談にも気軽に乗る助産師の勝俣喜代子さん(左)=川崎市中原区のさくらバースで
県内には、お産を扱う助産院が40施設あり、昨年、1827件のお産がありました。その年には、県全体で7万7579人の出生があったので、ざっと2%の赤ちゃんが助産院で命を授かったことになります。全国平均は1%なので、神奈川は全国と比べると多い方です。読者のみなさんから、助産院で産んだという体験談が50通近く寄せられました。その多くは、きめ細かいケアを受けて満足できたという声でした。緊急時は、どんな対応になるの?という疑問についても調べてみました。
(赤木桃子、木村悦子)
「お産は自然なことで産むのはあなた。でも、少しでも産みやすくするための手伝いはするからね」
川崎市中原区の住宅街の一角にある助産院「さくらバース」で、助産師の勝俣喜代子さん(54)が妊婦に必ず語りかける言葉だ。
木造2階建ての一軒家。1階に8畳ほどの診察室兼分娩(ぶんべん)室、2階に出産後に過ごす和・洋室3部屋がある。開業して8年。毎日5、6人の妊婦が訪れる。
常勤は勝俣さんひとりだが、忙しいときには応援の助産師を頼み、助産師が10人ほどになることも。妊婦から深夜の電話での問い合わせは頻繁にあり、夜は交代で原則、助産師が泊まり込んでいる。
分娩室に足を踏み入れると、アロマのにおいが立ちこめる。検診には1回約30分かける。「どのお母さんにも安心して産んでもらいたいですから」。出産時の体位は自由で、自分のペースでゆっくりと産んでもらう。
勝俣さんは病院や保健所、看護学校の講師として約20年働いた後、開業した。
20日、横浜市港北区の浅間恵美さん(31)の第3子の姫香ちゃんが生まれた。
浅間さんは上の2人の子どもは病院で産んだが、子どもたちにお産の様子を見せたいと助産院でのお産を決め、口コミでここを知った。「立ち会った子どもたちも、命が生まれてくる神秘を感じてくれたと思います」
第1子のときは新生児室に入れられたが、今回は出産後5日間、母子同室で過ごした。母乳をスムーズに飲ませられているか、産後の体調はどうかと、1日に3回ほど、助産師が様子を見に来てくれた。
勝俣さんは、こう話す。「病院勤務時代には、助産師は医師の下で働くのが当然と思っていましたが、開業してから考えは変わりましたね。正常なお産なら助産師だけで十分可能なんです」
病院でのお産が増えたのに伴い、助産院での出産は昔と比べ大幅に減った。しかし、県全体ではここ最近、助産院でお産をする件数がわずかながら増えている。3年前は1715件だったが、昨年は1827件だった。
じつは「病院で産みたかったが、予約が取れないのでやむなく来ました」というケースが増えているのが大きな要因とみられている。
地域別にみると、助産院のお産の件数が増えているのは「横浜」と「西湘」と、産婦人科医不足に伴ってお産の受け入れを休止する病院が増えている2地区に限られているからだ。
医療機関ではない助産院で、緊急時にはどんな対応が実際に取られているのか――多くの妊婦にとって一番気がかりな点だ。
日本助産師会は、助産院で産んでいい妊婦と、産んではいけない妊婦をガイドラインを定めて、明確にわけている。例えば、双子の場合は助産院では産めない。妊娠中2回は医師の診察を受け、妊娠経過が正常であることを確認しなければいけない、といった内容だ。
ただ、妊娠経過が正常な人でも、お産の最中に異常が起きる場合もある。そうした緊急時に備え、県は周産期救急医療システムを定め、搬送先の病院を指定している。日本助産師会のガイドラインは、異常出血や子宮の異常など、母体や赤ちゃんにどんな症状が出たときに医療機関へ搬送するか、約60項目の基準を定めている。
「さくらバース」の場合は、車で10分ほどにある病院に搬送する。開業以来、数件の搬送例があった。最後は無事に出産できたが、出産間近に赤ちゃんの心拍が異常になり、搬送しようとした複数の病院に「ベッドが空いていない」と断られ、ひやりとしたことも1度だけあったという。
日本助産師会県支部長の山本詩子助産師は、病院との連携の大切さを強調する。
「昔のように、助産師がどんなお産でも取り上げるという時代ではない。正常か異常かをきちんと判断し、1人で無理なケースを抱え込まないようにしている。ただ、お産にリスクはつきもの。万が一のときの医療連携なくして助産院はありえない」
■05年に県内の助産院から病院に転院・搬送された主な理由ごとの件数
◇母体分
前期破水 17
陣痛微弱 15
過期産 11
胎児心拍異常 7
切迫早産 6
胎児異常 4
妊娠中毒症 4
回旋異常 3
弛緩(しかん)出血 3
母体合併症 3
母体感染症 3
骨盤位 2
子宮内反 2
切迫流産 2
遷延分娩(ぶんべん) 2
母体発熱 2
癒着胎盤 2
子宮内発育遅延 1
外陰部血腫 1
前置胎盤 1
羊水混濁 1
◇新生児分■
低出生体重児 3
呼吸障害 3
黄疸(おうだん) 2
早産児 1
死産児 1
体重増加不良 1
低血糖症状 1
(日本助産師会県支部の調査)
県内のお産を扱う助産院の場所は、日本助産師会県支部のHP(http://kanagawa-josanshi.com/maps/index.html)に載っています。
読者の体験から
金子亜里(ありす)さん(海老名市 34歳)
昨年4月、厚木市の助産院で初めての出産をしました。自然なお産がしたいと選びました。
検診ではその月ごとの食事、生活、おなかの赤ちゃんとのコミュニケーションの仕方などを指導してくれました。ヨガ教室で呼吸法を学んだり、会陰の筋肉を動かす練習をしたりもしました。
お産の時はずっとそばに夫や助産師さん、はり・きゅう師さんがついてくれて痛いときにはさすってくれ、穏やかなときには談笑しました。産後は助産師さんがちょっとしたときに部屋を訪れてくれて、お乳の吸わせ方、おむつの替え方、泣いたときの対処法の疑問や質問につきあってくれました。その後も1カ月健診、離乳食講習会と月齢ごとの心配事の相談や育児ストレスなど様々に支えてもらっています。
妊娠中から一貫して信頼できるアドバイザー、自分が望むお産と子育て像を提供してくれた助産師さんと巡り合えた幸せは、筆舌に尽くしがたいです。
佐々木直美さん(横浜市 31歳)
2月に横浜市の助産院で第2子を出産しました。出産当日は、4歳の娘もずっとつきあってくれて、ぎゅっと手を握ってくれたり、赤ちゃんの出てくるところをのぞいたり。生まれた瞬間はとてもうれしそうな顔をしていました。
私もそんな娘の顔を見て、ますますうれしかったし、家族みんなで新しいメンバーを迎えられたことが最大の幸せでした。娘も「ママ、がんばったね」とほめてくれました。
娘は赤ちゃんをとてもかわいがってくれますし、また赤ちゃんがほしいと言ってくれます。最近は、大きくなったら何になりたいか聞くと、「赤ちゃんが生まれたときの先生(助産師)になりたい」と言います。
それだけ娘にとって、命の誕生が感動的なことだったのでしょう。命の大切さを感じられる子に育ってほしいと思います。
小濱佳澄さん(横浜市 38歳)
1人目の出産の時、予定日より1カ月早く破水して、助産院で出産できず、提携先の総合病院で出産しました。
夜中の1時過ぎに破水に気づいて、助産院に行きました。「ここでは扱えない」と言われ、提携先の病院にすぐ連れて行ってもらえるのかと思ったら、明け方まで待たされました。なぜ待たされているのか、説明はありませんでした。
ようやく病院に着いたら、今度は「なぜ助産院なんかで産もうとしていたの」と看護師に言われました。
提携しているはずの病院のスタッフからそんな言葉が飛び出し、助産院と総合病院の提携の悪さに驚き、幻滅しました。 すべての助産院を否定するわけではありません。自分の体と赤ちゃんを感じながら自然出産をすることで、母乳育児や赤ちゃんとの生活も順調にいくし、頼りになる助産師さんが地域にいることで相談ができます。実際に、2人目はほかの助産院で無事出産しました。
だからこそ、助産院と病院がきちんと提携していることが必要だし、しっかりした技術力を持った助産師さんが、妊婦と信頼関係を持てるようにしてほしいと思います。
県の周産期救急医療システム
重症に対応する基幹病院(8)、重症と軽症の間に対応する中核病院(11)、軽症に対応する協力病院(14)の三つが決められている。基幹病院と中核病院は24時間、協力病院は原則24時間、患者を受け入れる体制になっている。
緊急時に助産院はまず基幹病院に連絡し、症状に応じて各病院の空き状況をパソコンで確認したうえ、最寄りの受け入れ病院を探すという仕組み。日本助産師会神奈川県支部の調べでは、05年は県内で1827件あった助産院でのお産のうち、母体搬送は134件、新生児の搬送は19件あった。
◇
(1)基幹病院 県立こども医療センター、北里大学病院、聖マリアンナ医大病院、横浜市立大医学部付属市民総合医療センター、聖マリアンナ医大横浜市西部病院、横須賀共済病院、東海大医学部付属病院、小田原市立病院
(2)中核病院 日本医科大武蔵小杉病院、横浜労災病院、横浜市立大医学部付属病院、藤沢市民病院、昭和大藤が丘病院、昭和大横浜市北部病院、茅ケ崎市立病院、相模原協同病院、社会保険相模野病院、横須賀市立市民病院、平塚市民病院
(3)協力病院 川崎市立川崎病院、国立病院機構横浜医療センター、横浜市立市民病院、済生会横浜市南部病院、横浜南共済病院、けいゆう病院、国際親善総合病院、横須賀市立うわまち病院、厚木市立病院、平塚共済病院、秦野赤十字病院、県立足柄上病院、大和市立病院、横浜市立みなと赤十字病院
次回は、お産の場の減少にどう対処したらいいのか、専門家のインタビューを掲載する予定です。赤ちゃん企画への情報、取り上げたいテーマ、ご意見をお寄せ下さい。住所、氏名、電話番号を明記のうえ、〒231・8504 横浜市中区日本大通15 朝日新聞横浜総局「赤ちゃん」係へお願いします。FAX(045・641・9696)、メール(kanagawa@asahi.com)でも受け付けます。
投稿者 akiuchi : 04:53 AM
助産資格
朝日の神奈川版に「助産資格」について読者の意見が紹介されている。毎日新聞の神奈川版に比べると朝日は冷静な判断をしていると思う。同じテーマで昨年の9月にも記事を掲載しているが今回は起訴猶予となった後だけに堀病院には同情的な意見が目立つ。現実に即した対応が今求められているということが助産師会や看護協会はなぜわからないのだろう?
【赤ちゃん】
「助産資格者もっと」
2007年02月03日
会場の看護師、助産師からは質問が相次いだ=2日、横浜市中区で
年間3千人がお産をする堀病院(横浜市瀬谷区)の無資格内診事件は、前院長と看護部長を務めていた助産師1人、看護師4人、准看護師5人の計11人が起訴猶予という処分で決着しました。事件発覚以来、看護師による内診問題は、多くの妊婦さんや女性たちの話題にもなりました。今回の処分内容は、どう受け止められているのか――読者のご意見を紹介します。
(赤木桃子)
横浜市旭区 女性(35)
昨年3月末に2人目の子どもを堀病院で出産しました。事件発覚当時は「助産」にいろいろな解釈があり、内診が含まれるのかどうか、意見が分かれていることに不思議な気持ちになりました。法律の解釈自体がはっきりしていない部分がある以上、不起訴になるのは当然だと思います。
産む側にしてみれば、しっかりと経験を積んだ看護師に内診をお手伝いしてもらい、医師や助産師不足、激務による過労を防げるのであれば、ありがたいことです。そのためには、看護師が働きながら、内診の実習などができるような制度をつくればいいのではないでしょうか。
座間市 女性(42)
堀病院や、他県の産科医が悪意を持って看護師に内診をさせていたとは考えられないので、不起訴であることに異議はありません。
医師や助産師の数が増え、内診から出産、その後の処置まで担当する余裕があるのなら、医師か助産師のみがやればいいのかもしれません。でも、現実として無理で、必要な教育を受けた看護師の内診は、認める方向で考えてもいいのではないかと思います。
厚生労働省が「医師の指示があっても、看護師は内診をしてはならない」としたときに、産婦人科医のだれかが、お産の場の状況を訴え、看護師による内診が必要だと手続きを踏んでくれなかったことが残念です。
内診にとどまらず、看護師が医療の現場で、どの程度まで踏み込んでいけるのか、厚生労働省、医師、助産師、看護師で早急に再考していただきたいです。
川崎市 元看護師
私自身去年35歳で出産しましたが、外科と内科で10年間、看護師として働いていました。
10年のキャリアがあっても、母性領域は未知の世界です。仮に内診の手技を身につけたとしても、とても責任を持って分娩(ぶんべん)を見守る専門知識はありません。だからこそ、助産師になるためには看護師の資格を取った先に助産師学校や助産師の専攻科があり、知識と経験をつむ必要があるのではないでしょうか。
私自身のお産も各助産師さんの力量に違いがあり、戸惑ったのも事実です。助産師でもそうなのに、技術や現場の経験だけで知識のつんでいない看護師が安易に引き受けてしまうのは、とても無責任だと思います。
近ごろ、様々なサービスを売りにしている病院が増えています。それはそれで良いことかもしれませんが、安全に勝るものはありません。助産師が足りない現状を、無資格助産の正当化の理由にするのではなく、命の安全を第一に助産師さんが働く環境を整えたり、考えることはもっとあると思います。
横浜市緑区 女性
04年10月に1人目を、1カ月ほど前に2人目を堀病院で出産しました。1人目のときは、確かに看護師とも助産師とも区別のつかない方が子宮口の開き具合を見ていました。2人目のときは、助産師とわかる名札をつけており、それ以外の人が子宮口の開き具合を確認することはありませんでした。
でも、1人目のときの方が頻繁に声をかけてくれ、「もう少しだよ」と安心させてくれました。2人目のときは、助産師はあまりに忙しく、なかなか状態を見てくれませんでした。あれで状態が悪化したらと思うとどちらがいいのか、判断がつきません。
病院で医師が来るのは子宮口が全開大になり、分娩(ぶんべん)室に移ってからです。問題があるとしたら、看護師が子宮口の開き具合を見ることではなく、陣痛室に医師か助産師が常駐していない状況にあるのではないかと思いました。
看護師に内診をさせるのが違法というのなら、医師や助産師の数を増やす。または看護師に助産師資格を取らせるという行動が一番前向きだと思います。
事件発覚を受けても転院は考えませんでした。妊娠中期に入っていた以上、転院は現実的ではありません。横浜市の産院は妊娠5、6週で予約を取らないと産めないというのは、大げさでなく多くの産院での現実です。
■「法的な責任」で勉強会
医療訴訟が増えるなか、医師だけでなく、看護師や准看護師が個人で訴えられるケースが増えている。堀病院をめぐる無資格内診事件でも、看護師と准看護師が書類送検された。ふだん医師の指示に従うことの多い看護師に、どこまで法的な責任が生じるのか――看護師の立場から、それを考える勉強会が2日、横浜市中区の県総合医療会館で開かれた。
(大貫聡子)
県看護協会が「今、改めて看護業務を考える 看護職と法的責任」というテーマで主催した。看護師で日本看護協会出版会の平林明美さんと、国学院大学法科大学院教授の平林勝政さんがそれぞれ講演し、そのあと、質疑応答があった。看護師や准看護師を含め、200人ほどが参加した。
平林明美さんは、看護師の診療補助行為について、保健師助産師看護師法(保助看法)でどこまで行えるのか、範囲が明確に示されていないと指摘。平林教授も「医療と看護の業務分担がいまは不十分だ」と話した。
質疑応答では、堀病院の処分を受け、公立病院に勤める助産師資格を持つ看護師から「地検の判断に不安を覚える。医療現場に合わせた判断をしたというが、では助産師の国家資格とはなんなのか」との疑問が出された。
それについて、厚生労働省の「保助看法のあり方検討会」のメンバーだった平林教授は「検討会でも内診問題は集中して審議したが、(1)内診は助産行為(2)医師の指示のもとであれば看護師もできる(3)医師と助産師が話し合うべきだという3論併記に終わった」と話した。
講演会に参加した20代の看護師は「看護師の診療補助行為の大半は、病院内の決まり事として、おこなわれているのが実情。無資格のまま内診しろと、仮に医師の指示があれば自分だって従うかもしれない。堀病院の事件は、ひとごとじゃない」と話していた。
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【赤ちゃん】
「内診」解釈と実情に溝
2006年09月09日
堀病院では事件発覚後、助産師を急募している=8日、横浜市瀬谷区の堀病院で
横浜市瀬谷区の堀病院が保健師助産師看護師法に違反して准看護師らに内診をさせていたとされる事件をめぐって、産婦人科医らでつくる県産科婦人科医会は「十分な経験・技量を身につけた看護師による正常経過の観察」行為であるとして、県警の捜査自体に反発しています。「妊婦の内診」とは、そもそもどういう行為なのか。そのことを考えてみました。
(赤木桃子、大貫聡子)
助産師養成学校では、「内診」をどう教えているのか。
横浜市中区の県立衛生看護専門学校は、学生を病院で実地研修させている。妊婦が入院した際にまず1回目の内診をさせ、妊娠中の診察結果を踏まえ、あと何時間ぐらいで生まれるかを予測させる。その後、妊婦さんの表情や陣痛の間隔、赤ちゃんの心音を観察させ、学生が容体の変化を感じたら、再度内診をさせ、子宮口の開き具合や赤ちゃんの位置を確かめさせる。
お産が正常に進んでいるか、あとどれくらいで生まれるかを見極めさせる訓練だ。一例終わるたびに、指導役の助産師と1時間以上かけて経過を振り返り、処置や判断が適切だったかを検討する。学生には少なくとも10例を経験させる。
岡田律子助産師学科長は「初めは戸惑うが、8例目くらいになると感覚をつかむ。卒業後、すぐ即戦力になるよう指導している」と話す。
内診のとらえ方をめぐって対立が起きるのは、保健師助産師看護師法が「助産」の具体的内容まで定めず、厚生労働省が法解釈として説明しているからだ。厚労省は助産のひと項目として、「内診によって子宮口の開大、胎児の頭の下降度、回旋などを確認する」行為を指摘している。「助産は医学的判断を伴う。医学的判断を禁止されている看護師がおこなえるものではない」との立場だ。
実際に医療現場で、看護師はどう助産にかかわっているのか。
県産科婦人科医会は、堀病院で看護師が内診をしていた状況について「分娩(ぶんべん)経過の全体を産科医師が把握しつつ、担当医の監督責任のもとで十分な経験・技量を身につけた看護師による産婦の正常経過の観察を担当医が補助情報として利用する範囲内」との見解を出した。看護師は「正常経過の観察」をし、医学的判断は医師がしていた、との説明だ。
産科救急の場に身をおくある医師も「看護師が医師の指示のもとで、内診をするのは問題ない」と話す。「産道に指をいれて子宮口の開大を測るのは、非侵襲的(体を傷つけない)な行為。注射など、より高度な医療にかかわっている看護師になぜ許されないのか」
だが、こう明かす横浜市内の診療所の院長もいる。「看護師には『診断に迷ったら、いつでも呼ぶように』と言っているが、ほとんどの場合呼ばれない。呼ばれるのは子宮口が全開になった時点だ」
この診療所では、看護師を採用する時点で「いざとなれば内診できるの?」と尋ねていた。「『前の病院では赤ちゃんを取り上げていました』と言われれば、即採用だし給料も高く出す」
一方、24歳の助産師は、助産師学校に通っていたときの話を、こう語った。「『通っている診療所で院長を呼んでも来てもらえず、そのうち赤ちゃんが生まれてしまったことが何回かあった。怖くなったので、資格を取りに来た』という看護師が何人もいた」
■私はこう思う■
●出産時の安心 法律より大切 横浜市都筑区 女性
私は5歳と2歳の子供がいます。2人とも堀病院で出産しました。今思えば「あの時内診して下さったのが看護師さんだったのかなあ」と思うくらいです。
1人目の陣痛中に体調が悪くなった時、きちんと医師を呼んできて下さいました。出産の時も「今、先生呼んできますから」と医師が来て出産。教育が行き届いているのであれば、看護師の内診も良いと思います。法律は大切ですが、一番大切なのは、出産する側がどれだけ安心して出産できるかだと思います。看護師が内診をしているという告知はこれからは必要なのかもしれませんね。
●経験豊富なら不安感じない 横浜市戸塚区 女性
4月に市内の個人病院で出産をしました。看護師による内診を3度ほど受けたと記憶しています。私自身が看護師をしていて、最初に内診をされた時には『この病院では看護師が内診するの?』と少しびっくりしましたが、嫌だとか不安だとかは思いませんでした。
と言いますのも、仕事柄、看護師でも知識、技術、経験などは個人の努力や、その病院の教育体制によるところが大きく、正しい状況判断ができるほどの経験をつんでいるのであれば、陣痛室に待機中の内診は問題ないように思います。
ただ、それをどのように判断するのか、客観的な判断基準がない現在においては、やはり有資格者かどうかで判断するしかないのでしょうか。
●きちんと指導 危険はあるか 元看護師
現在出産育児のため無職ですが、内診が出産時の子宮口の大きさや、赤ちゃんの頭がどのくらい下がってきたのか確認する程度であれば、医師や助産師が手が離せない場合は仕方のないことだし、手が離せないからと言って放っておかれることの方が危険なことだと思います。
きちんと看護師に指示、指導をしているのであれば、まず危険なことはないと思います。法律上問題というのなら注射も本当は医師の監督のもとで行うもののはずですが、わざわざじっと見ている医師なんていないし、カルテや処方箋(・・せん)を看護師に書かせている医師もたくさんいます。
●無資格看護師 不安を与える 海老名市 菅原麻里さん(32)
堀病院が准看護師らに助産行為をさせていたという事件に驚きました。2人の乳幼児がいます。長男は8カ月検診(28週)の時、切迫早産で別の病院に緊急搬送されるまで堀病院に通っていました。35週まで入院。胎児は順調に成長。もし、無資格の看護師に内診されていたら、と考えると怖いです。
いろいろなことにデリケートな妊婦に不安を与えるような要素や環境は絶対によくないです。まして無資格の看護師による内診は論外だと思います。
●妊産婦集中で仕方ないこと 藤沢市・女性
昨年10月、3人目を個人病院で出産しました。いよいよ子宮口全開になったと判断した女性が医師を呼び、「まだ全開ではない」と医師がその女性をしかりつけたことがありました。子宮口が赤ちゃんの頭に半分かぶさって出にくくなっているということで、何度も内診し、励ましていただき、その女性にはとても良い印象を持っていました。
出産後に分かったのですが、助産師だと思っていた女性の名前が母子手帳の分娩取扱者の「助産師」の欄ではなく、「その他」の欄にあったのです。産婦人科の病院が減って、妊産婦が特定の病院に集中してしまっている状況では仕方のないことなのかと思いました。
投稿者 akiuchi : 04:34 AM
February 11, 2007
開業助産所、3割ピンチ 嘱託医義務化に確保厳しく
看護師の内診問題で開業産科医をつぶしておいて今度は開業助産所のピンチなのだという。はじめから厚労省が書いていた通りにお産の集約化が進んでいるだけだと思うのは私だけだろうか?
開業助産所、3割ピンチ 嘱託医義務化に確保厳しく
2007年02月10日01時29分(asahi.com)
年間約1万人、全国のお産の1%を担う開業助産所が存亡の危機に立っている。4月施行の改正医療法で、産婦人科の嘱託医を持つことが義務づけられたのに、日本産婦人科医会が産科医不足などを理由に、厳しい条件の契約書モデル案を示したためだ。NPO法人の緊急アンケートでは、嘱託医確保が「困難・不可能」が3割にのぼる。
嘱託医確保の猶予期間は施行から1年。来年4月までに嘱託医が決まらない助産所は、廃業せざるを得ない。
「産む場所の選択肢を奪わないで下さい」
9日、助産師や産婦たちでつくるNPO法人「お産サポートJAPAN」が、厚生労働省で会見を開いた。同時に発表した全国の分娩(ぶんべん)を扱う開業助産所330全施設対象のアンケート結果によると、「嘱託医が確保できる」は38%。「不確実だが見込みがある」30%、「困難」21%、「不可能」が7%だった。
出産時の異常で、助産所から病院・診療所に搬送されるのは約1割。同NPO代表で助産師の矢島床子さんは「安全性確保には医療のバックアップは必要。でも、助産師が自力で嘱託医を探すのは難しい」と話す。
一方、日本産婦人科医会は、助産師は独立開業より院内助産所の形を取るべきだとする。昨年末には「嘱託医契約書モデル案」を発表した。「助産所は嘱託医に委嘱料を支払う」「妊婦を転送したケースについては、助産所が訴訟費用などを補償する」「助産所は十分な資力を確保しなければならない」など、厳しい内容だ。産科医不足の上、転送を受けた病院が訴訟の対象となる例が相次いでいる事情がある。
神谷直樹常務理事は「助産所の分娩は安心かもしれないが、安全面で問題がある。一歩進んだ分娩環境の提供を目指すため、あえて厳しいモデルを示した」と話す。
日本助産師会は「モデル案は助産師の開業権を事実上、侵害する」として、厚労省に「嘱託医と、救急搬送先となる連携医療機関を同じ病院(医師)が兼務できるようにしてほしい」と要望した。同省看護課も「後方支援機関として嘱託医を残すべきだと主張し、確保に協力すると言ったのは産科医会だ。安全なお産のために積極的に嘱託医を引き受けてほしい」と話している。
投稿者 akiuchi : 08:26 PM
TBS世界遺産(第530回2007年02月04日)プラハ歴史地区(チェコ)
世界遺産はやはりすごい!”天文時計”を見にプラハに行ってみたい。
第530回2007年02月04日
プラハ歴史地区(チェコ)
http://www.tbs.co.jp/heritage/archive/20070204/onair.html
遺産名:
プラハ歴史地区
Historic Centre of Prague
所在地:チェコ(Czech Republic)
分 類:C(ii)C(iv)C(vi)
登録年:2006
放送日:2007年02月04日
放送回:第530回
投稿者 akiuchi : 08:08 PM
ドコモからAUへ
ドコモからAUにナンバーポータビルティを利用して移動した。ワンセグができてPCでの高速通信ができるということがその理由だがなかなか設定がよくわからなくて苦労した。最終的には大満足。これで大分快適な通信環境が整った。ドコモもハイスピードができる方向へ向かっているようだがAUに一歩譲っている感じだ。
http://www.au.kddi.com/mobile/provider/au_net/index.html
投稿者 akiuchi : 05:56 PM
フランク・ロイド・ライト作「落水荘」
美の巨人たち(2007年2月10日 放送)フランク・ロイド・ライト作「落水荘」を観る。その作品もさることながら結婚を繰り返したその奔放な人生に驚嘆した。やっぱりテレビ東京は面白い。
http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/picture/f_index.htm
投稿者 akiuchi : 05:34 PM
February 10, 2007
【衆院予算委】枝野議員、周産期医療の改善等の必要性を強調
民主党の枝野議員は宇都宮高校卒業。周産期医療に関してまともな結構ことを言っているようだ。同じ民主党でも円より子はひどいな~
2007/02/07
【衆院予算委】枝野議員、周産期医療の改善等の必要性を強調
http://www.shugiintv.go.jp/jp/rm.ram?deli_id=33330&media_type=rb&time=01:09:30.7
民主党・無所属クラブの枝野幸男議員は7日、少子化問題に関する集中審議が行われた衆議院予算委員会で質問に立ち、問題発言が相次ぐ柳澤厚生労働大臣の認識を質すとともに、産科医師不足の実態、横浜無資格助産事件、生殖医療の問題、産みたくても産めない男女への社会的サポート、嫡出推定の矛盾点などについて議論した。
枝野議員はまず、柳澤厚労相の発言を改めて取り上げ、そもそも何に謝罪しているのかを質問。柳澤厚労相は「私が使った表現が不適切。女性をはじめ国民のみなさまの心を傷つけた」と答弁。安倍首相も「不適切であった。私からもお詫びする」などとした。
一連のやり取りのなかで枝野議員は、「女性を産む機械としたことだけ」を謝罪するに留まっている厚労相はじめ安倍首相の姿勢を問題視し、その表現の背景にある基本認識と自分たちの感覚とのズレに国民が怒っているのが実態だとした。安倍内閣の視点が、社会政策においても経済政策同様、マクロをベースにしている点にそもそもの誤りがあることを指摘し、「社会政策はミクロに目を向けないと本質がずれてしまう」と提起した。
ミクロの視点重視の認識に立つべき問題として枝野議員は、産科医師不足の問題にも言及し、産科・外科医の減少傾向に歯止めがかからない実態を浮き彫りにした。厚労相は「その通り」としたが、拠点病院に搬送して対応するなど、医師不足に対しては医療のネットワーク化で対応できるとの認識を示した。枝野議員は、「その現状認識が産科に通っている人の実感からずれる」として、それもまたマクロからの発想だと厳しく指摘した。
そのうえで枝野議員は、福島県立大野病院で腹式帝王切開術を受けた女性が死亡し、担当医師が業務上過失致死で起訴された事件を取り上げた。診断がきわめて難しく、治療の難度も高い医療行為に対し、最善を尽くした医師が起訴されたことを問題視し、「これ事件を放置しておいたら、リスクのある医療に従事する医師はいなくなる」と指摘。処罰に値するかどうか、厚生労働省と法務省と協議・検討する必要があるとした。
あわせて、横浜無資格助産事件も取り上げ、起訴猶予理由で「構造的問題」とされたように、助産師不足が恒常化している実態を指摘。この判決はまさに厚生労働省の怠慢を指摘しているものだとも述べ、資格者養成に向け、早急に着手するよう求めた。
さらには、今回の柳澤厚労相の発言同様、日本社会全体にはびこる悪しき通念をなくしていく必要性を指摘。その一つとして、善意の発言であっても「子どもはまだ?」と聞く行為が人によっては精神的苦痛へと繋がるものであるとの認識などが周知されるよう、政府としてキャンペーンを実施するなど、「産みたくても産めない男女に対する社会的サポート」を政府として前向きに取り組んで行くよう、首相と厚労相に要請した。
参議院議員 円より子 Blog
●助産院開業を阻む医療法19条は大問題
http://www.election.ne.jp/10017/archives/0003350.html
投稿者 akiuchi : 11:57 AM
看護課長通知
平成14年(1)と平成16年(2)に厚労省医政局看護課から2つの通知が発せられた。この「貴見のとおりと解する。」という素気ない2つの看護課長通知によって日本中の周産期医療が崩壊しようとしている。恐るべきは官僚の力!
(1) ○助産師業務について 平成14年11月14日(医政看発1114001)
厚生労働省医政局看護課長から鹿児島県保健福祉部長宛
照 会
下記の行為については、保健師助産師看護師法(昭和23年法律第203号)第3条で規定する
助産であり、助産師又は医師以外の者が行ってはならないと解するが、貴職の意見をお伺いしたい。
記
1 産婦に対して、内診を行うことにより、子宮口の開大、児頭の回旋等を確認すること
並びに分娩進行の状況把握及び正常範囲からの逸脱の有無を判断すること。
2 産婦に対して、会陰保護等の胎児の分娩の介助を行うこと。
3 胎児の娩出後に、胎盤等の胎児付属物の娩出を介助すること。
回 答
貴見のとおりと解する。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(2) ○産婦に対する看護師業務について 平成16年9月13日(医政看発0913002)
厚生労働省医政局看護課長から愛媛県保健福祉部長宛
照 会
下記の行為については、保健師助産師看護師法(昭和23年法律第203号)第5条に規定する診療の補助には該当せず、同法第3条に規定する助産に該当すると解するが、貴職の意見をお伺いしたい。
記
産婦に対して、子宮口の開大、児頭の下降度等の確認および分娩進行の状況把握を目的として内診を行うこと。
但し、その際の正常範囲からの逸脱の有無を判断することは行わない。
回 答
貴見のとおりと解する。
投稿者 akiuchi : 06:55 AM
February 06, 2007
新日曜美術館「永別の自画像 日本画家・三橋節子」
腫瘍で利き腕を失っても左手で絵を描き続けた画家の執念。
新日曜美術館「永別の自画像 日本画家・三橋節子」
チャンネル :教育/デジタル教育1
放送日 :2007年 2月 4日(日)
放送時間 :午前9:00~午前9:45(45分)
ジャンル :趣味/教育>音楽・美術・工芸
ドキュメンタリー/教養>カルチャー・伝統文化
番組HP: http://www.nhk.or.jp/tsubo/nichiyoutime.html
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▽国内外の古典美術から現代アートまで、美しい映像と一流の専門家の解説で美の秘密に迫ります。司会・野村正育/檀ふみ
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がんにより利き腕を失いながらも、絵筆を左手に持ちかえて描き続けた日本画家・三橋節子。草花を愛し、日々の暮らしを題材に創作活動を続けていた節子の生活は、ある日突然の発病により大きく変わった。しかし、絶望と闘いながら、地元・近江の伝説を舞台に絵を描き始めた節子は、やがて静かに死を受け入れ、子どもたちとの永遠の別れの姿を描く画境に達していく。
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鈴木 靖将, 【司会】檀 ふみ, 野村 正育, 佐野 道子, 大谷 淳, 岩田はるみ, 山室 隆夫, 安藤ありさ
投稿者 akiuchi : 06:44 AM
カンブリア宮殿「芸術とはビジネスだ!」ゲスト:村上隆(現代美術家)
録画インタビューを含めて会場の美大生100人もおとなしくて面白くなかった。それにしてもオタクアートに1億円とは驚いた。アートって何?
カンブリア宮殿
村上龍x経済人
”ニュースが伝えない日本経済”
「カンブリア紀」とは
「カンブリア紀」とは今から約5億5000万年前… 「カンブリアの大爆発」と表現される地球生命の歴史上の大変革が起きた。現在も化石として、その姿が残る“多様な生物”が、一斉に地球上に出現したのだ。三葉虫が栄えたこの時代は「カンブリア紀」と呼ばれる。 「カンブリア紀」は未来への進化を担った時代なのである。
http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/bn/070205.html
2007年2月5日放送
「芸術とはビジネスだ!」
ゲスト:村上隆(現代美術家)
観客: 美大生 100人
【放送内容】
ルイ・ヴィトンとのコラボレーションでも知られる現代芸術家、村上隆。
東京芸大を卒業後、現代アートの道を選んだ村上は日本のオタク文化である、アニメやフィギュアを取り入れた作品で旋風を巻き起こし、今や世界が注目するアーチストのトップ10入りを果たした。
海外では、新作の個展を開けば、世界中からセレブが駆けつけ億単位で村上の作品を買い付けるほどの人気ぶりだ。
日本でも稀な、世界で売れる芸術家になった村上。
しかし、村上が成功を掴むまでには起業家も顔負けの“売るための”マーケティングと仕掛けがあった。
芸術とマネーを結びつけることをタブー視する日本の美術界に対して村上は「絵を売って生活するのが芸術家の仕事」「売れなければ芸術ではない」と大胆不敵に言い放つ。
一方で自らが先頭に立ってGEISAIというイベントマーケットを仕掛け、埋もれた日本の若い才能を見出し、世界に向けて売り込む。
番組では、美大出身でもある司会の村上龍がアーチストとビジネスマンという二つの顔を併せ持つ村上隆を招き、巨額の投機マネーが動く世界のアートビジネスの現状を聞く。
そして、海外で日本人が認められ、勝ち抜いて行くためには何が必要なのかを語り合う。
【今夜の一言】
「スポーツの世界でも何でもそうですけど、世界に行けばそんなにぬるいわけがない。
フェイクがまかり通る世界なんてありえない。
厳しい審査眼を持ってチョイスしてくれてるので、批判する方がいるんだったら、方法を教えますから、世界に行ってくださいという感じ。」
フェイク(fake)
偽物の意味。フェイクファー(模造毛皮)など。
投稿者 akiuchi : 05:19 AM
February 05, 2007
2007 Microsoft Office
Vistaといっしょに発売された2007 Microsoft Office Standardパッケージを購入してインストールした。メモリーを1G増設したらパナソニック純正で4万円も取られた。XPからVistaにバージョンアップする必然性は今のところないというのでとりあえずこのままでいいという結論に達したがOfficeはXPにも対応しているというので試してみることにする。もともとOfficeがプレインストールされていないタイプのノートだったのでStarSuitをインストールしたのだが使い勝手が悪かったのでちょうど良い機会だと思った。まだどこが変わったのかわからないがとりあえず本屋でガイドブックも買ってきた。
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2007 Microsoft Office system、Office Online Web サイト
http://office.microsoft.com/ja-jp/FX100647101041.aspx?pid=CL100569831041
投稿者 akiuchi : 06:10 AM
TBS:碌山の恋
安曇野の碌山美術館に行ったのはいつだったか?たまたま録画した番組だがホームページも劇場映画並みに立派なものだった。信州放送が一生懸命企画して作ったものなのだということがわかる。「かなわぬ恋」か・・・切ない話だ。
碌山美術館
http://www.rokuzan.jp/
碌山の恋2007年2月3日 土曜日14:00から
▼出演者
水野美紀、平山広行
▼スタッフ
プロデューサー :岩井まつよ(信越放送)
演出・脚本:合津直枝(テレビマンユニオン)
撮影:山崎裕(ドキュメンタリージャパン)
ディレクター:池上 英樹(信越放送)
http://www.sbc21.co.jp/tv/rokuzan/
今から百年程前、安曇野に生まれ、東京、パリなどを舞台に時代を駆け抜け、 30歳という若さでこの世を去った天才彫刻家、荻原碌山(おぎわらろくざん)。
碌山が生涯思いつづけた女性は、新宿中村屋の創業者・相馬愛蔵の妻、相馬黒光(そうまこっこう)。
安曇野で出会った二人は、芸術への憧憬、そしてお互いへの思いを募らせていく。
決して叶わぬ黒光への思いを、碌山はひとつの作品に込める。
絶作「女」に秘められた、激しくも哀しい恋のドラマが、時を越え蘇る… 。
▼あらすじ
春、穂高駅に降り立った女優・杉浦夏子(水野美紀)。
舞台で相馬黒光を演じることになった夏子は、役作りのヒントをつかむため物語の舞台である安曇野を訪れたのだ。
碌山美術館で夏子を案内してくれたのは、学芸員の久我朗(平山広行)。
彼女はある彫刻の前で足を止めた。それが、荻原碌山の絶作「女」だ。
苦しみ悶えながらも、天に向かい立ち上がろうとする女性の像。相馬黒光がモデルになったといわれている。
「女」に心奪われ、見入る夏子。すると久我が、その像に秘められた悲しい恋の物語を語り始めた。
100年前に、芸術を通じてひかれあった碌山と黒光。彼が命とひきかえに遺した彫刻
「女」。
この像に秘められた、恋物語が解き明かされていく。
明治30年、信州安曇野の山並みをスケッチしている一人の青年、荻原守衛(のちの碌山、平山広行 2役)がいた。そこにパラソルをさした美しい女性、相馬黒光(水野美紀 2役)が通りかかり声をかける。ふたりの運命的な出会いだ。病気がちで、将来を思い悩んでいた守衛は、文学や美術に詳しい黒光と、芸術について語りあうようになり、やがて心ひかれていく。しかし、黒光は自分の尊敬する先輩、相馬愛蔵の妻であり、それは決して叶わぬ恋だった。
明治32年、守衛は画家への夢をかなえるため上京。さらにニューヨーク、パリへと渡り、苦学しながら芸術の道を進んでいく。そして、パリでロダンの「考える人」を見て大きな衝撃をうけ、絵から彫刻に転向。「碌山」と名乗り、彫刻の才能を開花させていく。
しかし、どんなに遠く離れても、碌山の心から黒光の存在が消えることはなかった。その頃、黒光もまた安曇野を離れ、夫と共に、東京でパン屋(現在の新宿中村屋)を開いていた。
明治41年、7年ぶりに帰国した碌山は、黒光のパン屋の近くにアトリエを構え、店を手伝いながら作品を作りつづける。
そんな碌山を励ましながらも、決して彼の愛にこたえることがない黒光。
叶わぬ黒光への思いに、碌山は激しく葛藤し、その苦悩を作品の中に表現していく。
そして彼は、黒光への思いのすべてをこめて、ある彫刻を作り始める。
しかし、この時、彼の体は病に蝕まれていたのだった…。
後に「日本の近代彫刻のパイオニア」と呼ばれる荻原碌山。
彼が遺した最高傑作「女」。
その像が生まれるまでの鮮烈な恋の物語を、史実に基づいたフィクションで伝える。
投稿者 akiuchi : 06:03 AM
みゅーじん・ヴァイオリニスト千住真理子
2007年2月4日 O.A.
第18回:千住真理子
ヴァイオリニスト千住真理子。
http://www.tv-tokyo.co.jp/m-jin/onair/070204.html
慶応義塾大学名誉教授の父・千住鎮雄と、エッセイストの母・千住文子の間に生まれ、現在画家として活躍する兄・博、そして音楽家として活躍する兄・明と共に幼少時代を過ごす。
兄の影響で2歳の時ヴァイオリンを始め、若干12歳でプロデビュー。
国内外のコンクールを最年少で受賞し、天才少女と呼ばれた幼少時代。だが、そう呼ばれた彼女の音楽人生は決して順風満帆なものではなかった。
ヴァイオリニストとしての挫折から、彼女が立ち直るきっかけになったこととは…。
プロヴァイオリニストとして32年。
千住真理子の調べは、心を伝える音楽へと変わった…。
投稿者 akiuchi : 05:27 AM
ソロモン流「書道家・武田双雲」
テレビ中毒人間にとってHDレコーダーは大きな負担。録画した番組を見る時間がない・・・本を買ってきて放置しておくのと同じ。ソロモン流で紹介された書道家・武田双雲。世の中にはいろいろな人間がいる。テレビ東京が今面白い。納豆ダイエットで評判を落したテレビ局があったが情報番組としてはテレビ東京が群を抜いているなと思う。日経の力か?
http://www.tv-tokyo.co.jp/soromon/back/index.html
武田双雲
昭和50年熊本市生まれ。
3歳から母である書家:武田双葉に書を叩き込まれる。
現在は湘南にて創作活動を続ける。
・2003年上海美術館より「龍華翠褒章」を授与。
・イタリアフィレンツェ「コスタンツァ・メディチ家芸術褒章」受章
・著書「たのしか」(作品集・ダイヤモンド社)
「「書」を書く愉しみ」(光文社新書)
「書愉道」(池田書店)
・フジロックフェスティバル、モスクワ、ブリュッセルなどのイベントにて、
数多くのパフォーマンス書道の実績を持つ。
B'z、野村萬斎など様々なアーティストとのコラボレーションを実践。
・ホテルオークラ、ホテルニューオータニ、東京全日空ホテル、
成田空港などで斬新な個展を開催。
・愛 地球博メインパビリオン題字揮毫
・吉永小百合主演映画「北の零年」、三島由紀夫原作映画「春の雪」の
題字を手がける。
投稿者 akiuchi : 05:16 AM
お産の現状改善に“猶予”
東京新聞横浜支局も「内診は違法」だが諸般の事情を鑑み「猶予」してやるということを主張している。内診以外に人工破膜をさせていたことが違法だというのであればそのことで争えばいいのだ。看護師に限らず助産師ですら人工破膜をすることは単なる助産行為とは違う。人工破膜は医師の責任で行われる医療行為だ。現に助産師が人工破膜をして新生児死亡したケースが訴えられているが、このケースでも医師の監督下に人工破膜が行われていたとすればそれ事態は適切な医療行為だったのだろう。新生児死亡という結果との人工破膜の因果関係が争われるべきだ。問われるのは内診そのものではなくて医学的に適切な人工破膜だったかどうかということだ。
お産の現状改善に“猶予”
無資格助産事件
横浜市瀬谷区の産科婦人科「堀病院」の無資格助産事件は一日、横浜地検が堀健一元院長(79)と看護師ら十一人を不起訴(起訴猶予)処分とし、一応の決着をみた。だが堀病院では組織ぐるみの違法行為が常態化していただけでなく、危険性を伴うとされる「人工破膜」を看護師らに行わせていたことも判明。神奈川県警の捜査を批判した日本産婦人科医会の幹部でさえ驚く「悪質さ」だったが、なぜ地検は起訴猶予という判断で落ち着いたのか。 (横浜支局・小川慎一、中沢穣、石川智規)
県警や地検の捜査で同病院は、二〇〇三年十二月から〇六年八月の二年半で、妊婦約七千五百人に看護師らの無資格内診を行い、うち約千人については、出産まで医師や助産師による内診が一度も行われていなかった。
さらに、出産促進のため、胎児を包む卵膜を手や器具で破る「人工破膜」も無資格の看護師らの手で普通に行われていたことも明らかになった。人工破膜は胎児の頭を傷つける恐れなどがあるため、出産現場に携わる都内の医師は「リスクが大きく医療行為に近いので、看護師には絶対やらせない」と話す。
日本産婦人科医会は産科医と助産師が不足するなかで「無資格内診で刑事責任を問われるとすれば、産科医療の現場に深刻な打撃を与える」と県警の捜査を非難した。だがその医会幹部でさえ、地検から堀病院での「人工破膜の話」を伝え聞いたときは「ここまでひどいとは」と絶句した。
堀元院長は当初「看護師の内診は必要悪」と主張。過去の無資格助産事件と比べても、違法性の度合いが際立ち、地検側も略式起訴などを視野に捜査を進めていた。しかし、一方で堀病院が年間約三千件のお産を扱うなど産科医療で実績を残していることや他の医療機関でも広く無資格内診が行われている実態があり、「このままでは狙い撃ちだ。ほかの病院も全部捜査しろということになる」「厚生労働省が告発すらしていないのに形式犯でやるのはどうか」と検察幹部に躊躇(ちゅうちょ)する声も少なくなかった。
地検も堀病院のケースで「実際に内診による危険はなかった」とし、産科医不足や助産師の偏在など構造的な問題の解決のために、同省や医会が議論や施策を進めている「過渡期」で、刑事罰を与えることは妥当ではないと最終判断した。
しかし、「陣痛促進剤による被害を考える会」の出元明美代表(54)=愛媛県=は批判する。
「堀病院への苦情は会に多く寄せられており、危険な状態は表ざたになっていない。検察は起訴すれば産科医療の現場に混乱を招くという怖さがあったのだろう」
医会幹部の一人は地検の処分にこう感想を漏らした。「今後、無資格内診のような問題を野放しにしておけば、いつかまた捜査が入り、摘発される。今回のケースはわれわれへの“猶予”だ」
*****************
<医療過誤>「人工破膜」で胎児死亡、産科医院に賠償提訴
2月1日21時39分配信 毎日新聞
助産師が分娩を促すために妊婦の卵膜を破る「人工破膜」を早くしたため新生児が仮死状態になり死亡したとして横浜市の30代の夫妻が31日、同市戸塚区内の産婦人科医院に慰謝料など5320万円を支払うよう求める訴訟を横浜地裁に起こした。院長は「訴状内容を把握していないのでコメントを差し控えたい」としている。
投稿者 akiuchi : 04:28 AM
February 04, 2007
千葉県が破格の奨学金創設へ 「Dr.過疎地」養成へ3200万円
東京都の隣に位置する千葉県ですら医師不足で困っているという現実に事態の深刻さを知らされた。医師不足は行政がいうような偏在ではなく誤った将来予測による医師養成の削減という政策に起因していることはもはや明らかだろう。責任を取らずに厚労省はこのまま平気でいられると思っているのだろうか?
千葉県が破格の奨学金創設へ 「Dr.過疎地」養成へ3200万円
■県内7~9年勤務で返還免除 私大医学生を対象
深刻化する過疎地での医師不足に対応するため、千葉県が私立大学の医学生を対象に、1人当たり在学6年間で総額3200万円を上限とする奨学金制度を創設することが1日、分かった。協定を結んだ東京都内の私立大医学部、医大の受験生に「地域枠」を設けて奨学生を募集。卒業後、県内の医療機関に7~9年間勤務すれば奨学金の返還を免除する。県外の大学に地域枠を設定するのは全国でも初めてで、これほど高額の奨学金も異例という。(名古屋和希)
千葉県の計画では、県内に付属病院を持つ東京慈恵会医科大学、東京女子医科大学、日本医科大学など6大学のうち2大学と協定を締結。来年以降の入学生を対象に毎年各大学2人、計4人分の奨学金を大学を通じて医学生に貸与する。
大学側は地域枠を設けて受験生を募集し、県が資格審査を行って対象となる受験生を決める。入学金が必要な初年度は700万円、2年次以降は年間500万円を限度額とし、奨学金を出す。協定を結んだ6大学の在学6年間の平均授業料総額は3300万円程度なので、県からの奨学金で学費の大半をまかなえることになる。
奨学生は臨床研修後に小児科と産科は7年間、それ以外は9年間、医師不足に悩む県内の自治体病院に勤務すると奨学金の返還が免除される。県は地域医療医師養成事業として19年度予算案に3100万円を計上した。
入試に地域枠を設けた奨学金制度は兵庫、岩手両県が県内の私立医大を対象に導入している。このほか、青森県や宮城県などでは県内外の医大生を対象に年間数十万~240万円程度の奨学金を交付しているが、授業料を全額まかなえるまでにはなっていない。
また、これらの県では都市部の方が先進的な医療技術を習得しやすいとして、奨学生が卒業時に奨学金を返還し、医師が不足する地域で勤務しないケースも少なくなかった。千葉県は奨学生の卒業後のプログラムにも工夫を凝らし、勤務後の数年間は都市部の大学病院での研修を取り入れ、先端技術を学べるようにするという。
◇
■医師不足・偏在…自治体の危機意識くっきり
「学生は全国各地から集まってくるが、卒業後は大都市に戻ってしまう」と地方の大学医学部は嘆く。加えて、産婦人科や小児科など、診療時間を問わぬ激務やそれに伴う事故の発生が懸念される診療科が、若い医師から敬遠される傾向もある。
国が昨年8月に打ち出した新医師確保総合対策は、医師の都市部への流出・偏在を是正する方針を24年ぶりに打ち出した。
千葉県は国からみれば、まだ恵まれた自治体だ。その千葉県ですら、学費の大半を助成してでも、県内に残る医師を確保しようとの方針決定は、医師不足、医師の偏在がそれほど深刻であることの表れといっていい。
「医師が来てくれない自治体はどこで探せばいいんですか」。日本海に浮かぶ島根県隠岐の島町の松田和久町長は昨春、島で唯一の総合病院に常勤の産婦人科医が確保できない窮状を訴えた。
確保できなくなった理由に派遣元の大学病院などの事情もある。ハイリスクの出産にいつでも対応できるよう複数の常勤医師を確保、地域の拠点病院としての態勢を整えねばならないからだ。
[産経新聞 ]
投稿者 akiuchi : 06:04 PM
逆転の時代~進化するIT最前線~
日曜日の午後4時から東京12チャンネルで興味深い番組を見た。岩手県は本当に大変だと思った。
岩手県遠野市。県立病院には常勤医に産婦人科医と眼科医がいないなど医師不足が深刻。
特に産婦人科医は市内に開業医すらいない。このため妊娠した女性たちは大きいお腹を抱えたまま、曲がりくねった街道を経て釜石市や、遠くは盛岡市などに通っている。
「お腹の赤ちゃんが元気に育っているのだろうか」「出産ギリギリまで自宅に居られないだろうか」…こんな妊婦さんの不安を解消するITの仕組みが、昨秋から導入されている。番組ではこのシステムを利用している妊婦さんに密着。感動の出産を迎える。
投稿者 akiuchi : 05:43 PM
「不妊夫婦に光」信じ 体外受精児誕生に国内初の成功 鈴木雅洲氏に聞く=宮城
日本の不妊症治療のパイオニア・鈴木雅洲先生の紹介記事が出ていた。85歳で現役というのは驚きだな。
「不妊夫婦に光」信じ 体外受精児誕生に国内初の成功 鈴木雅洲氏に聞く=宮城
◇東北大100年
◆85歳現役
東北大で1983年、国内初の体外受精児誕生に成功した鈴木雅洲(まさくに)・同大名誉教授(85)は、医療の最前線で現役として活躍している。体外受精の実施件数は年々増加し、誕生した赤ちゃんは年間約1万8000人(2004年)に上る。こうした中、昨年10月には長野県諏訪市のクリニックで「孫」を代理出産したケースが明らかになるなど、生殖医療を巡る論議は尽きない。鈴木名誉教授に体外受精への取り組みや考え方などを聞いた。(聞き手・木村達矢)
◆おおらかな校風
--産婦人科医になったきっかけは
東京帝大医学部を卒業したのが終戦直後の46年。ベビーブームが訪れたが、仙台市内でも3人くらいしか産婦人科開業医がおらず、今よりもはるかに深刻な医師不足だった。そんな中、人に勧められたこともあり、東北帝大医学部の産科婦人科学教室に入った。
当時、この教室には、篠田糺先生(後に岩手医大学長)や九嶋勝司先生(後に秋田大学長)らがいて、全国有数のレベルを誇っていた。
--体外受精研究の国内の中心人物になった
もともと、性ホルモンや細胞培養の研究を行っていた。70年代はまだ細胞培養の技術が未熟で、世界中の研究者が体外受精の可能性を探っていた。私は日本から唯一、体外受精の国際研究グループに参加した。
78年に英国の研究者が世界で初めて体外受精児の誕生に成功したが、200人試してようやく1人成功するほどの成功率でしかない。我々が83年に国内初の体外受精児を誕生させた時も、100人くらい失敗を重ねた。最大の問題は培養液に含まれる微量の有害物質。水の問題が解決するまで世界第1例から10年かかった。1例成功したからと言って、技術が完成するわけではない。
--当時、世界中で体外受精技術に対する倫理的な問題が指摘された
マスコミや市民団体からは激しい攻撃を受け、他大学の産婦人科医からも「体外受精はやるべきでない」と言われ続けた。しかし、東北大の中では、批判されることはなかった。東北大はいい意味でのんきでおおらか。「新しいことをやるときは批判もある」というとらえ方をしてくれた。
特に全国の麻酔科医が体外受精への協力を拒む中、東北大の麻酔科は協力してくれた。麻酔科が協力してくれなかったら、東北大で体外受精が成功することはあり得なかった。
--批判を受けながら、それでも体外受精研究を続けたのはなぜか
やはり、体外受精が不妊夫婦に大きな力を与えるとの思いがあった。東北大を定年退職後の86年、岩沼市に国内初の不妊症専門病院「スズキ病院」を設立したが、体外受精技術が実用化できるかどうか確かめることが目的だった。
実用化できると確信できたのは、約15年前。体外受精が社会的に理解されるまでには30年かかった。
◆法規制まだ早い
--代理出産問題などをきっかけに、生殖医療に対する法規制をすべきとの議論もある
生殖医療技術は発展途上にあり、法規制はまだ早い。今、法律を作ってしまうと、学問が発展したときに役に立たなくなる。代理出産についても、代理母や依頼した夫婦の心理状態など、心理学的な研究は尽くされていないし、社会的、道徳的研究も行われていない。医学、心理学、文学、芸術などさまざまな分野の専門家が集まって議論すべきだ。
--85歳の今も、外来診療を担当するなど第一線に立つ。健康の秘訣(ひけつ)は
いろいろな評判を聞いて、優秀な医者を見つけ、定期的に健康診断してもらうことだ。優秀な医者であれば、専門以外の病気も見つけてくれる。医者が悪ければ、助かる患者も死ぬ。医者が良ければ、死ぬはずの患者が助かる。
【略歴】仙台市出身。東京帝大医学部卒。東北大助教授、新潟大教授を経て、70年から東北大教授。85年に同大名誉教授。86年に国内初の不妊症専門病院「スズキ病院」(昨年、スズキ記念病院に改称)の院長に就任。これまで体外受精で妊娠・出産した数は1000人以上に上る。
写真=「おおらかな東北大の雰囲気が国内初の体外受精児誕生を成功させた」と語る鈴木氏(スズキ記念病院で)
[読売新聞 ]
投稿者 akiuchi : 10:55 AM
お産の内診 看護師も条件付きで
朝日新聞が社説で「看護師も条件付きで 内診を認めるように」主張している。本当にマスコミも変わったなと思う。あとは厚労省と助産師会だな・・・
そしたらなんとあの毎日新聞も社説で「放置してきた行政の怠慢だ」という意見を表明した。
お産の内診 看護師も条件付きで
横浜市の産婦人科病院が助産師の資格のない看護師に「内診」などをさせていた事件で、前院長や看護師らが横浜地検で起訴猶予となった。
内診とは、陣痛が始まった女性の子宮口の開き具合を診て、お産の進行をチェックすることだ。厚生労働省の通知では、医師と助産師にしか認められていない。看護師が内診をすれば、通知に反することになる。警察の摘発には理由があった。
しかし、看護師の内診で母胎や胎児・新生児に具体的な危険があったとは認められない。事件の背景には、助産師が足りないという構造的な問題がある。そうしたことが、前院長や看護師らの罪を問わない理由だった。
この病院は年間3千人が出産する全国でも有数の医療機関だ。必要な数の助産師を雇わず、医療を続けていたのは好ましいことではない。だが、助産師が全国的に不足している事情を考えれば、起訴しなかった地検の判断もやむを得ないかもしれない。
とはいえ、これで問題が解決したわけではない。お産の内診をこれまで通り助産師に限るのか、それとも看護師にも認めるべきなのか。その問題の決着が厚労省や医師、助産師、看護師に投げかけられた。
助産師会や看護協会はこう主張する。内診は出産の経過を見るために重要な手段で、単純な行為ではない。看護教育の中では教えられておらず、看護師に代行させることはできない。
一方、産婦人科医は反論する。これまで事実上、看護師が広く手がけてきた。医師の指示の下で進めれば、問題はない。助産師と看護師の仕事を厳格に線引きすれば、かえって現場は混乱する。
助産師や看護師の言い分は分からないでもない。きちんと教育されないまま内診などの助産行為を手がけるのは危険だ、ということだろう。専門教育を受けた助産師が携わるのが理想であることは間違いない。
しかし、産婦人科医団体の調べでは、必要な助産師を確保できない施設は75%にのぼる。この状況では、次善の策を考えないわけにはいかない。
条件をつけて看護師にも内診を認めるのが現実的だろう。たとえば、10年程度、産科での経験を積んだ看護師が研修を受ければ内診をしてもいい、という仕組みをつくることが考えられる。
産科医療は問題が山積している。助産師だけでなく、産科医も不足している。病院を集約化して効率的な配置をし、医療スタッフを確保しなければならない。同時に医師、助産師、看護師が仕事をうまく分け合って危機を乗り切らなければなるまい。
厚労省は2年前にも専門家に看護師の内診の是非を検討してもらったが、賛否が分かれ、まとまらなかった。どうすれば、妊婦と子どものためになるのか。新たな視点で論議を急いでもらいたい。
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社説:無資格助産 放置してきた行政の怠慢だ
横浜市の産科病院の無資格助産事件で、院長、看護師が全員起訴猶予となった。検察は、行為が法律に違反しているのを認めながらもあえて訴追の道を取らなかった。
刑事責任を問わない理由を挙げている。(1)産科医療に構造的問題がある(2)「内診」が危険だと認められない(3)院長が引責辞任した、の三つだ。行間から読み取れることがある。仮に起訴したら看護師の内診が常態化している産科医療現場が大混乱に陥る。これを避けたい判断が働いたのではないか。さらに産科医療の欠陥は、司法の場で白黒つけるより、行政が早く解決策を探れと促している点だ。
内診とは、お産が正常に進んでいるかを確かめるため、子宮口の開き具合を測定することだ。約60年前に施行された保健師助産師看護師法には「助産師でないものは助産してはならない」とある。だが、どのような行為が「助産」に当たるかは明記されていない。
厚生労働省は02年、内診は医師や助産師しかできない助産行為に当たるとの見解を都道府県に出した。その2年後にも、医師の指示があっても看護師は内診してはならない、と通知している。
これに対し、産科医らで作る日本産婦人科医会は「医師の指示があれば、看護師の内診は助産行為に当たらない」と主張する。助産師の絶対数が足りない現状では、全国の多くの診療所で看護師が内診しているのが実態だという。
双方の言い分が対立するのは歴史的背景もある。かつてお産の場所は自宅が主流で、助産師が立ち会った。それが1950年代を境に自宅から医療機関に変わっていった。開業の産科医は助産師を雇う代わりに、独自の研修機関を作って看護師に教え、内診も担当させてきた。この影響で、かつて全国で5万人以上いた助産師は今2万6000人に半減、そのうち小規模な診療所に勤める助産師は2割に過ぎない。
ルールと実態がかけ離れているのに、一片の通知を出すだけで違法状態を放置してきた厚労省は怠慢と言わざるを得ない。解決へのアプローチは、半世紀以上前の法律を実態に合わせるよう変えるか、それが無理なら助産師を必要な数だけ増やすしかなかろう。
その前に、内診について改めて検証する必要がある。厚労省が言うように、内診には分娩(ぶんべん)進行が正常かどうかの判断まで含まれるので資格を持った者でないとお産の安全が保障されないのか。それとも産科医会が主張するように、看護師にもできる「診療の補助」なのか。早急に結論を出すことだ。
検討の結果「医師、助産師の領域」と判定されたなら、看護師が働きながら助産師の資格を取れるような養成学校を各地に設けることだ。現在、資格を持ちながら働いていない潜在助産師2万7000人の現場復帰も考慮しなければなるまい。
検察から、安心してお産ができるよう行政が混乱を鎮めよ、と投げ返されたボールを厚労省はきちんと打ち返す責務を負っている。
毎日新聞 2007年2月4日 0時17分
投稿者 akiuchi : 10:14 AM
無資格助産:「違法」変わらず 堀病院処分で厚労次官見解
厚労省次官も今更「内診は違法ではない」とは言えないだろうがそれにしても現場を知らないんだろうな~
無資格助産:「違法」変わらず 堀病院処分で厚労次官見解
厚生労働省の辻哲夫事務次官は1日の定例会見で、「(看護師の内診行為は医師の指示があっても違法という)これまでの見解に変わりがない」と話した。横浜地検が同日、保健師助産師看護師法(助産師業の制限)違反容疑で書類送検されていた産婦人科病院「堀病院」(横浜市)の堀健一前院長ら計11人全員を起訴猶予処分にしたことを受けて説明した。
辻事務次官は、検察の処分については「コメントは差し控える」とした。助産師不足が事件の背景にあるとの指摘には、「ともかく(助産師の)養成数を増やすんだという形で検討している」と話した。
一方、日本産婦人科医会は横浜地検の決定について、「産科医療、周産期医療における構造的な問題であるとの認識に立って決定された」と評価する声明を出した。【玉木達也】
毎日新聞 2007年2月1日 20時17分 (最終更新時間 2月1日 21時02分)
投稿者 akiuchi : 07:51 AM
奈良妊婦死亡:転送先探し難航の末、立件は見送り
「脳内出血でなく、子癇発作の疑いとした点で判断ミスがあった」と会見で発言した病院側の判断ミスということなのか?これでまたひとつお産の場所が消えていったわけだが本当にすぐに犯罪者扱いされる産科医はたまったものではない。福島の大野病院事件、横浜の堀病院事件、そして奈良の大淀病院事件が2006年に日本の周産期崩壊を決定的にした3大事件として記録に残ることになるだろう。福島の事件はまだ公判が開始されたばかりだが・・・
奈良妊婦死亡:転送先探し難航の末、立件は見送り
奈良県大淀町の町立大淀病院で昨年8月、意識不明となった妊婦の高崎実香さん(当時32歳)が転送先探しが難航した末、死亡した問題で、奈良県警は、業務上過失致死容疑での同病院医師らの立件を見送る方針を固めた。死因となった脳内出血と、担当医が診断した子癇(しかん)発作との判別は困難で、刑事責任を問えないと判断した。今月中に遺族に捜査の経緯を説明し、最終判断する。
病院側は問題発覚直後の会見で、「脳内出血でなく、子癇発作の疑いとした点で判断ミスがあった」と発言。県警は任意で提出されたカルテなどを基に専門家約20人に意見を求めたが、脳内出血と子癇発作は、意識喪失やけいれんなどの症状が似ているため識別が困難との意見が大半を占めた。さらに、遺体が司法解剖されず、法医学的な証拠に乏しい点も捜査を難しくしたとみられる。
高崎さんは昨年8月8日午前0時ごろ、分娩(ぶんべん)中に意識不明に陥った。19病院に受け入れ不能とされた。結局、約60キロ離れた国立循環器病センター(大阪府吹田市)に搬送され、男児を出産後、死亡した。【高瀬浩平】
毎日新聞 2007年2月2日 3時00分
投稿者 akiuchi : 07:11 AM
動脈硬化学会:コレステロール判断基準変更へ
総コレステロール220ミリグラム以上からLDLコレステロール140ミリグラム以上ということになるらしい。学会で今頃そんなこと言っているのかと意外な感じがした。
動脈硬化学会:コレステロール判断基準変更へ
日本動脈硬化学会は、心筋梗塞(こうそく)など動脈硬化性疾患の予防や治療の指標から従来の「総コレステロール」をはずし、代わりに「悪玉コレステロール」といわれるLDLコレステロールなどを判断基準とする新しい診療ガイドラインを策定した。ガイドラインに拘束力はないが、多くの医療現場は対応が迫られそうだ。3日、福岡市で開かれた同学会理事会で承認された。
狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などの病気を招く「高脂血症」の診断基準には、一般的に総コレステロールが使われている。同学会が02年に策定したガイドラインでも、血液1デシリットルあたり220ミリグラム以上を「高コレステロール血症」とし、心筋梗塞などを防ぐには220ミリグラム未満に抑えるよう求めてきた。
しかし、「高コレステロール」の中でも、「善玉」のHDLコレステロールが多い場合にはLDLコレステロールは通常より低く、動脈硬化につながりにくい。日本人はこうしたケースが多く、総コレステロールを基準にすると、必要量以上の投薬が行われるなどの問題が分かってきた。このため、5年ぶりの改定では「誤解の元」となる総コレステロールを基準から外し、高コレステロール血症は「LDLコレステロール140ミリグラム以上」とした。
これまでも、総コレステロール値は心筋梗塞を発症する危険性とは無関係▽総コレステロール値が高めの方が長生きする--など、従来の基準に疑問を唱える意見があった。一方で、便利な指標として総コレステロール値を基準に診療する医師は少なくなく、生活習慣病予防では重要な指標となってきた。
策定の中心となった同学会動脈硬化診療・疫学委員長の寺本民生・帝京大教授(代謝学)は「日本人のデータに基づき、科学的見地から見直しを行った。総コレステロールを基準としてきた他の学会にも呼びかけ、基準の統一を図っていきたい」と話している。【山田大輔】
毎日新聞 2007年2月4日 3時00分
投稿者 akiuchi : 07:07 AM
「産科医療における無過失補償制度を考える緊急シンポジウム」
市民団体「陣痛促進剤による被害を考える会」(0898・34・3140)が主催する「産科医療における無過失補償制度」を考えるシンポジウムの案内が毎日新聞で報道されている。彼らの目指す理想の医療とは何か?一度参加してみたいと思う。
産科医療:「無過失補償制度」検討へ 真相究明の妨げ懸念
脳性まひの重い後遺症を抱えて生まれた新生児を巡り、医師らの過失がなくても補償対象とする産科医療の「無過失補償制度」について、医療関係者らによる準備委員会が今月中に設置され、具体的な制度設計の検討が始まる見通しになった。準備委では、補償の対象や金額、審査方法などを話し合うが、医療事故の被害者からは「過失のあるものまで無過失と扱われかねず、事故の原因をあいまいにする」と危惧(きぐ)する声が上がっている。
同制度は、通常の出産で新生児が脳性まひになった場合、医師の過失が立証されなくても金銭を補償するもので、自民党が昨年11月、制度の枠組みをまとめた。厚生労働省は07年度中に導入する方針で、新生児1人当たり2000万~3000万円の補償が考えられている。準備委は、制度を運用する財団法人「日本医療機能評価機構」(東京都)に設置される。
出産にかかわる医療事故は、過失の有無の判断が難しいとされ、裁判で争われるケースが少なくない。自民党や日本医師会は、制度で患者や家族の救済を図る一方、医療裁判を減らし、紛争の多さによる医師の産科離れも防ぎたい考えだ。
しかし、「事故から学んでほしい」と訴えてきた被害者たちは、過失の有無があいまいになり、事故の反省も生かされず、ミスを繰り返す「リピーター」など悪質な医師が放置されることを心配する。医療裁判が多いのも、医療側の不誠実な対応に原因があると批判。障害の重さに比べ想定されている補償費が低すぎるとの声も出ている。
産科の事故で長女を亡くした経験を持ち、中央社会保険医療協議会(中医協)の委員を務める京都府の高校教師、勝村久司さん(45)は「被害者は産科医らの不誠実さを見兼ね、『今後のために放っておけない』という思いで裁判に向かっている」と指摘する。そして「無過失補償制度を導入する前に、まず過去の被害をきちんと分析し、再発防止策を提言するのが先だ」と訴える。
厚労省医政局は「準備委では過失の有無などを明らかにするため、事故原因の分析のあり方も検討したい」と説明している。【玉木達也】
◇「お金払っておしまいでは…」
「お金を払ってハイおしまい、になるのでは」--。脳性まひで生まれてきた新生児について、医師の過失を立証できなくとも患者や家族に金銭補償する「無過失補償制度」。出産時の医療ミスによって脳性まひで生まれた三女(5)を育てる川崎市の女性(40)は、助産師として働いている経験から、制度が事故の真相解明を妨げることになりはしないかと心配している。
女性は01年8月、市内の病院で三女を出産したが、産声はなく、体は真っ白。脳に重度の障害があり、両手足を自分で動かせず、1歳になってやっと退院した。主治医からは後遺症の原因の説明や謝罪はなかった。
女性は看護師として働きながら、助産師の資格も得た。勤めていた大学病院の医師が、手術ミスが明白なのに死因を「心不全」とするなど、医療現場の問題を目の当たりにしてきた。03年5月、三女を出産した病院を相手取り、損害賠償訴訟を起こした。翌年4月、破水しているにもかかわらず、陣痛誘発器具を使ったミスなどを病院側が認め、約8500万円を支払うことで和解した。
女性は無過失補償制度が導入されること自体は歓迎する。しかし、「補償対象の審査が医療側だけで行われるとすれば、ミスがあっても対象にされてしまい、医師が責任を逃れるおそれがある」と話し、真実がごまかされることを心配する。補償額についても、「訪問看護や介護に必要な医療器具費もかさむので、2000万~3000万円の一時金だけでは少ない」と批判する。
さらに、女性にとって問題なのは、重度障害児を受け入れてくれる施設が少ないことだ。三女は食べ物を飲み込めず、腹部にチューブを通している。体重は4キロ。ようやく引き受けてくれる施設を東京都多摩市に見つけた。「障害のある子どもが入れる施設を増やしてほしい。そうしないと家族も倒れてしまう」。女性は福祉制度の充実もあわせて検討すべきだと訴えている。【奥山智己】
◇12日にシンポ…東京
「産科医療における無過失補償制度を考える緊急シンポジウム」が12日午後1時半、東京都千代田区の「アルカディア市ケ谷」で開かれる。被害者や弁護士、医師らの講演やパネルディスカッションを通じ、医療事故の被害者の視点から、補償制度の内容を検証する。市民団体「陣痛促進剤による被害を考える会」(0898・34・3140)が主催。参加費(資料代込み)は1000円。
毎日新聞 2007年2月4日 3時00分
投稿者 akiuchi : 06:59 AM
医療クライシス:忍び寄る崩壊の足音/8止 食いとめよ「士気」崩壊
同じ毎日新聞の記事なのに神奈川支局とどうしてここまで論調が異なるのかはなはだ疑問。いずれにしろ今回の連載は「医療崩壊」を正面からマスコミが取り上げた試みとして評価してよいと思う。
医療クライシス:忍び寄る崩壊の足音/8止 食いとめよ「士気」崩壊
◇低医療費政策、転換が必要
手術前夜、眠れない患者に睡眠薬を出すことがある。「麻酔前投薬」と呼ばれ、麻酔科の教科書にも出ている一般的な方法だ。ところが、済生会栗橋病院(埼玉県栗橋町)は02年5月以降、実施していない。
きっかけは同月、60代の女性患者に手術前夜、睡眠薬を出した時の出来事だった。女性は未明にトイレに起き、慣れない睡眠薬でふらつき転倒して右腕を骨折、手術を1週間延期せざるを得なくなった。このため「今の看護師数では、すべての患者の転倒を防ぐことはできない」と、睡眠薬をやめることにした。
同病院の本田宏副院長は「看護師が十分にいれば、眠れない人の話をじっくりと聞いてあげることで不安を和らげることもできるが、それもできない」と嘆く。
一方、出産前後の時期を扱う「周産期医療」。早産で赤ちゃんが非常に小さい場合、すぐに対応できる新生児集中治療室(NICU)のある病院で出産した方が、ない病院で生まれてからNICUのある病院へ運ぶより生存率が高く、障害が残る率は低いという。
しかし、NICUのある病院が常に出産に対応できるとは限らず、出産後にNICUのある病院へ運ぶケースもある。そうした経験を持つ稲城市立病院(東京都稲城市)の伊東正昭・産婦人科部長は「NICUのある病院で出産させてあげたいが、転送先が見つからないため出産後に搬送しなければならない時はつらい」と漏らす。
■ ■
日本と同水準の低医療費政策を続けた英国で起こったことは、日本の将来を暗示する。
英国の医療に詳しい近藤克則・日本福祉大教授によると、90年代中ごろから医師・看護師不足が深刻化し、医療従事者の士気が落ちた。医師の自殺率は他の専門職の倍、看護師は他職種の女性の4倍に跳ね上がった。患者は十分な医療が受けられなくなり、ピークの98年度には、入院待ちの患者が130万人に達する。がん患者が手術を4回も延期され、手術ができないほど悪化して死亡する事態まで起きた。
このためブレア政権は00年、医療費を5年間で1・5倍に増額する計画を発表。医学部の定員を3972人から6326人へ増やすなど、医師、看護師の大幅増員も進めた。ただ入院待機患者が80万人も残るなど、まだ改善途上で、近藤教授は「いったん医療現場の士気が崩壊したら、簡単には取り戻せないことを学ぶべきだ」と話す。
ブレア政権の政策は、ただ医療費を増やすだけではない。がんや高齢者医療、糖尿病など10分野について、行うべき治療など保証すべき医療の水準を国が提示。国立最適医療研究所を創設し、治療法を費用対効果の面から評価している。全国の病院を対象に、待機期間やコスト、主な病気の死亡率などを評価して公表する仕組みも導入。増やした医療費が無駄にならないようにした。
近藤教授は指摘する。
「日本も医療費だけでなく、治療効果や医療従事者の労働時間、患者の受診抑制が起きていないかをチェックするシステムを作り、医療費を増やすべきだ。低医療費政策を転換しないと、日本の医療は崩壊する。かつての英国の後を追ってはならない」=おわり
× ×
この連載は、鯨岡秀紀、玉木達也、五味香織、苅田伸宏、田村彰子(東京社会部)、砂間裕之、今西拓人、根本毅、河内敏康(大阪科学環境部)が担当しました。
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ご意見、ご感想をお寄せください。ファクス(03・3212・0635)、Eメールt.shakaibu@mbx.mainichi.co.jp 〒100―8051 毎日新聞社会部「医療クライシス」係。
[毎日新聞 ]
投稿者 akiuchi : 06:30 AM
医療クライシス:忍び寄る崩壊の足音/7 研修医、都会に集中
新臨床研修制度の評判が悪いが「医局」という封建制の強い組織では若い人を集めることができないということに偉い先生がもっと早く気付かなければならなかったのだ。教育と研究と臨床の三本柱が医局の役目と言われたが一番の機能は「人材派遣」だったのだ。それが機能しなくなった現在それに代わるシステムが必要なのだと思う。
研修医、都会に集中 忍び寄る崩壊の足音/7(大阪)
記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社
【2007年2月2日】
医療クライシス:忍び寄る崩壊の足音/7 研修医、都会に集中
◇広がる病院格差
1-2年目の研修医が各診療科を経験することを義務付ける「新医師臨床研修制度」の導入に伴い、地方大学出身の研修医が都会に流れ込む現象が起きている。
北陸地方出身で岡山県の大学を卒業した男性研修医(25)は、出身県の病院の合同説明会で、「研修医が来てくれない。願書を出すだけでもいいから」と勧誘するのを聞いて、地方の実情に衝撃を受けた。「医師の少ない病院は、当然雑用が増える。患者と接する時間があるのか、勉強できるのか」。友人とともに途中退席し、東京の大学病院を選んだ。現在の収入は月15万円程度だが、地元の病院ならその2倍で、ボーナスもあった。
大阪市内の病院で働く男性医師(26)は、04年春、生まれ育った四国を離れ、この病院で研修医としての第一歩を踏み出した。「新しい研修制度がなかったら、そのまま地元の大学医局に所属したかもしれない。でも2年間の研修で、都市部で働くメリットを感じた。近くに多くの大学や病院があり、腕を磨くには都会の方がいい」
大阪府内で研修医生活を送る佐賀大医学部出身の女性医師(32)は「地方に引き止めるなら、収入が格段に多いとか特別なメリットがないと誰も残らない」と訴える。
医療研修推進財団の07年度版「臨床研修病院ガイドブック」によると、研修医1年目の給料は、東京や大阪では月給30万円未満の病院の方が多いが、多くの県では30万円以上の方が圧倒的だ。だが、研修医は都会の病院を目指す。
■ ■
約500床を持つ堺市立堺病院は、07年度の研修希望者が定員の9・8倍に達した。公立病院では、全国有数の倍率を誇る人気だ。地方を離れる研修医も多く受け入れており、30年以上前から国の臨床研修病院としてノウハウを蓄積したことが人気の秘密とみられる。
男性の研修医(29)は「この病院には医師を育てようという思いがあふれている。診療科の垣根も低く、研修医同士で知識を共有できる。ここで、医師としての下地を、と思った」と語る。
研修医に人気が高くても、大学医局の医師引き揚げで病院運営に少なからず影響が出た。小児科1次救急受け入れを昨春中止。こうした事情もあり、研修医にそのまま病院に残ってもらい、自前で医師を確保したいとの思いが強い。
田代扶美雄総務課長は言う。「医師不足を理由に診療科を縮小したり休診するのでは、患者に迷惑をかける。優秀な医師を採用することで、優秀な研修医も集まり、医師を自前で養成することにつながる。患者に病院を選んでもらうには、まず医療従事者に選んでもらう病院を目指すべきだ」
06年度採用の13人のうちの1人と、07年度採用の11人中2人が、堺病院で研修を積んだ医師だ。
■ ■
卒業しても地方に定着せず、都会を目指す研修医たち。一方で、研修医を確保するのに力を注ぐ都市部の病院……。
全国医学部長病院長会議で地域医療に関する専門委員会の委員長を務める岩手医科大の小川彰医学部長は「医師不足の現状を招いた最大の原因は新しい臨床研修制度にある。こんな状況が続けば、地方の医師不足は目を覆うほどになるだろうし、都市部でも医師を自前で育てるノウハウを持たない病院は、医師を確保できない。病院の格差はますます広がるのではないか」と警告する。=つづく
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投稿者 akiuchi : 06:12 AM
白梅学園大の山路憲夫(やまじ・のりお)教授(社会保障論)
こういう偏った思想を持っている人間が厚生労働省の「保健師助産師看護師法のあり方に関する検討会座長」に選ばれるという仕組みを知りたいと思う。まさかジャーナリストが公平な判断をするとでもいうのだろうか?
識者談話 違法性は明らか <3>
07/02/02
記事:共同通信社
提供:共同通信社
ID:468257
厚生労働省の保健師助産師看護師法のあり方に関する検討会座長を務めた白梅学園大の山路憲夫(やまじ・のりお)教授(社会保障論)の話 堀病院の違法性は明らかで起訴猶予は残念に思う。今回のケースを通じ、各地の病院が違法性をどこまで認識していたかはともかく、看護師による内診を行っていた実態も浮き彫りになった。医師側は助産師不足を強調するが、問題は不足ではなく、偏在だ。それをもたらしたのは産科病院での待遇の悪さが要因だ。給与や勤務時間など助産師が働きやすい環境整備が必要で、厚労省も後押しすべきだろう。
投稿者 akiuchi : 05:25 AM
February 03, 2007
無資格助産に起訴猶予 助産師育成が急務 行政支援も必要(解説)(読売新聞) - 2007年2月2日(金)
助産師がいないと本当に安全なお産が保証されないという証拠がどこにあるのだろう?
無資格助産に起訴猶予 助産師育成が急務 行政支援も必要(解説)
横浜市の「堀病院」が看護師らに助産行為をさせていた事件は起訴猶予となったが、関係者間で問題の解決を図ることが求められている。(生活情報部・森谷直子、横浜支局・森広彰)
横浜地検は当初、堀病院では違法状態が常態化していたことから、「組織的に行われており、悪質」として、元院長ら全員について刑事責任を問うことを検討していた。
しかし、容疑となった看護師らの内診行為について、厚生労働省や日本産婦人科医会が議論を進めており、「一般予防の見地からすると処罰は相当でなく、母体や胎児に危険を及ぼすことも証拠上認められない」として、嫌疑はあっても刑事罰を科すほどではないと最終的な判断をした。
横浜地検は堀病院事件について、助産師の偏在を背景にした医療の「構造的問題」ととらえている。起訴猶予となったものの、医療現場に与える影響は極めて大きい。強制捜査以降、医療関係者の議論は活発になっている。
保健師助産師看護師法は、「助産」を行えるのは医師と助産師だけと定めている。厚生労働省は2002年と04年に、「内診は助産に当たり、看護師は出来ない」と通知した。
しかし、日本産婦人科医会は、「内診は看護師にもできる『診療の補助』に当たる」と解釈していた。この影響もあり、看護師による内診は、堀病院だけでなく、全国の多くの個人開業の産婦人科で行われていた。これには歴史的な背景がある。
1950年代まで、お産の場所は自宅が主流で、その介助は助産師が行っていた。その後、お産の場が自宅から医療機関に移っていった過程で、産婦人科の開業医らは助産師を雇う代わりに、「産科看護研修学院」という独自の研修機関を作って看護師らに研修を受けさせ、その多くは内診なども担当させてきたとされる。
このため、全国の助産師数は04年に約2万6000人と、50年代の半分以下に。しかも、その7割は病院(病床数20以上)に集中。お産の半数近くは、主に開業医が営む小規模な診療所(同19以下)で行われているにもかかわらず、勤める助産師は全体の2割以下に過ぎない。開業医は「助産師を募集しても応募がない。人員の多い大病院と比べると、労働条件が厳しく、責任も重いからでは」と言う。
一方、助産師は「開業医では看護師が助産師の仕事をしているから、私たちは必要とされず、働きがいがない」と言う。両者の溝は深い。
そこで、現実的な対策として、看護師が働きながら通える「夜間助産師学校」の構想が浮上している。埼玉県の産科病院に15年勤める看護師は、「質の高いお産を提供するためには、専門知識が必要と感じる。働きながら通える助産師学校があったら、どんなにいいか」と待望する。産科診療所で内診をさせられた経験のある40代の看護師は、「内診が出来るほどの教育は受けないまま、1人で夜勤をさせられ、ストレスで産科を離れた」と証言する。
現在、看護師が働きながら通える夜間助産師学校は存在しない。厚生労働省の研究班がその必要性を指摘し、カリキュラムも用意したが、肝心の学校作りは進んでいない。
日本産婦人科医会は、各地の医師会立看護学校の校舎を活用する形で、全国30か所に夜間助産師学校を作り、今後10年間に6000人の助産師を養成したいとしているが、具体化しているのは水戸市など数か所のみで、それも教員が確保できないなどで難航している。
同医会の石渡勇・茨城県支部長は、「教員確保には、助産師会や看護協会の協力がほしい。医師不足から分娩(ぶんべん)をやめる国公立病院が相次いでいるが、そうした病院の助産師を、教員として活用できるようにするなど、行政も積極的な施策を打ち出して欲しい」と訴える。
安全、安心なお産を守るため、医師、助産師、看護師と行政が、必要な助産師を育成する方向で一致協力し、「構造的問題」を解消してほしい。
図=赤ちゃんの出生場所と助産師数の推移
図=助産師の就業場所
写真=森谷直子記者
写真=森広彰記者
[読売新聞 ]
投稿者 akiuchi : 10:58 AM
問われる「日本一」:堀病院・無資格助産事件 地検「違法だが罪問わず」 /神奈川
毎日新聞は「医療クライシス」を担当する科学部と神奈川支局の間でもっと議論を深めるべきだろう。この記事に続いて「女性遺族が堀病院提訴=出産後死亡-無資格助産・横浜地裁」という記事が出てきたが毎日新聞があおっているとしか思えない。
問われる「日本一」:堀病院・無資格助産事件 地検「違法だが罪問わず」 /神奈川
2月2日12時1分配信 毎日新聞
◇「助産師増やして」 安全提供望む声相次ぐ--11人起訴猶予
産科医療に大きな波紋を投げかけた堀病院の無資格助産事件は、堀健一前院長(79)をはじめ書類送検された11人全員の起訴猶予処分という結末を迎えた。横浜地検は堀病院の違法性を明確に認定しながらも、刑事責任を問うことが、問題解決に向けた最善策ではないとの判断を示した。望ましいお産のあり方とは。捜査当局から議論のボールを投げ返された形の関係者からは、改めてお産における医療安全の提供や、助産師養成の強化を望む声が上がった。【伊藤直孝、野口由紀、堀智行、鈴木一生、池田知広】
●堀病院
<平成18年は3174名の方が出生されました。健やかな御成長を、職員一同と共にお祈り申し上げます>
1日も多くの妊婦が診察に訪れた堀病院。受け付けのボードにはそんな紙が張られていたが、病院関係者は一様に口を閉ざしていた。
起訴猶予について同区の主婦(41)は「助産師が少ない医療界の問題もふまえての判断だったのだろう。病院に悪い印象はないけど、看護師の内診はやってはいけないこと」と話した。30代主婦は「これから(助産師の)資格を取ってもらえれば問題はない。だが現状でいいということはない。助産師をもっと増やしてほしい」と求めた。
堀健一前院長は看護師による内診の違法性を認識していなかったと主張していたが、横浜地検幹部は1日、「違法性の認識はあったと考えている」とコメント。前院長の代理人の小西貞行弁護士は毎日新聞の電話取材に「(前院長の主張は)終始一貫して変わっていない。これ以上話すことはない」と言った。
●産科関係者
堀病院の問題を指摘していた「陣痛促進剤による被害を考える会」の出元明美代表は「堀病院は40年以上にわたり無資格助産を続け、助産師を雇用しているのに分娩(ぶんべん)にかかわらせなかった。この特殊性を踏まえれば、地検は助産師不足など周産期医療の構造的な問題とは切り離して判断すべきだった」と起訴猶予に疑問を呈した。さらに「堀病院を擁護した日本産婦人科医会は起訴猶予に安堵(あんど)するのでなく、堀病院の実態を周知させ、再発防止に取り組んでほしい」と要望した。
助産師の重要性を訴えてきた日本助産師会県支部長の山本詩子助産師は「起訴猶予処分は助産師不足の現状を考えれば仕方ない。ただお母さんと赤ちゃんが求めているのは、医師の指示で見よう見まねで助産する看護師ではなく、きちんと教育を受けた専門性のある助産師。厚労省や関係団体が助産師育成の努力をすべきだ」と話した。
捜査に疑問を投げかけていた県産科婦人科医会の八十島唯一会長は「産科の現状を踏まえ、起訴猶予にした判断を評価したい」と話した。堀病院で人工破膜が行われていたことには「把握しておらずコメントできないが、内診時に自然に破膜することはよくある」と述べるにとどまった。
●行政
起訴猶予処分を受け、横浜市医療安全課の葛巻丈二朗課長は「現在の堀病院は助産師確保に努めるなど行政の指導に従っている」などを理由に行政処分しない方針を明らかにした。
厚生労働省看護課の担当者は「地検の判断にコメントする立場にないが、看護師による内診の再発防止のため、助産師確保の施策を推進する」と話した。国会では、働く看護師向けの定時制助産師養成学校に補助金を出す予算案が審議中。同課は内診について「専門性が必要な助産行為」との立場を堅持しており、看護師の役割などを定めた保健師助産師看護師法(保助看法)を見直す予定はないという。
05年の同省「保助看法のあり方に関する検討会」で座長を務めた山路憲夫・白梅学園大教授(社会保障論)は「看護師の内診の現状や危険性について法廷で明らかにしてほしかっただけに、検察の判断は残念。助産師が街の診療所でも雇用されるように、パート制度の導入など就業条件の整備が必要」と訴えた。
◇行政が解決すべき 処罰が良いと言えず--次席検事
横浜地検の山舗弥一郎次席検事は1日午前11時、堀前院長らの起訴猶予処分を発表した。主なやりとりは以下の通り。
――処分理由は。
第一に、看護師の内診は周産期医療の構造的問題であること。改善に向けて厚生労働省や日本産婦人科医会(日産婦)が議論を進めており、被疑者を処罰することが一般予防を図る上で良いとは言えないと判断した。
第二は、今回の事件で内診による母体への具体的危険があったとは証拠上認められないこと。
第三は県警の家宅捜索後、堀病院で看護師による内診は行われておらず、助産師の採用に努力するなど是正措置が取られていること。堀病院では、日産婦が「看護師でも許される」とした「子宮口の開き具合や胎児の下降度を医師の指示下で計測する」という範囲を超える内診をしていたと認められるが、日産婦がガイドライン作成など、将来的に是正措置を取ると約束していることも考慮した。
第四に堀病院は事件後、報道で既に社会的制裁を受けたこと。また堀前院長も院長職を既に退き、医師を引退する誓約をしている。
以上のことを踏まえ、法違反の構成要件を備えるが、刑事責任を問うものではないと判断し起訴猶予処分とした。
――堀病院で行われていた内診とは。
堀病院では触診や(分娩誘発のために卵膜を人工的に破り破水させる)人工破膜など、日産婦の見解を超えた内診が行われていた。
――無資格内診は各地で司法判断が分かれているが。
あくまで個別の事案をみて判断している。本件は(04年の)2回目の厚生労働省通知を知りながら無資格助産を続けた点が特徴。(堀前院長の)違法性の認識はあったと認められる。
――周産期医療の構造的問題とは。
厚労省通知の前に、看護師による内診が各地で幅広く行われていたことは間違いなく、背景に助産師の偏在がある。根深い問題。看護師にどこまでの行為が許されるかに関しては、現場の実態を踏まえ、いろんなことを考えながら施策を推し進める状況にある。一義的には所管官庁のイニシアチブ(主導権)によって解決を図るのが妥当な分野と考える。
………………………………………………………………………………………………………
◇堀病院・無資格助産事件の経過
<02年>
11月14日 厚生労働省、内診は助産行為に当たると各都道府県に通知
<03年>
12月29日 名古屋市の女性(当時37歳)が堀病院で女児出産
<04年>
2月15日 名古屋市の女性が多臓器不全で死亡
9月13日 厚生労働省、医師の指示下での内診も助産行為に当たると各都道府県に通知。産科医団体が反発
<06年>
1月 名古屋市の女性の夫、女性のカルテなどを証拠保全
6月 夫、県警に相談。県警が病院関係者の事情聴取に着手
8月24日 県警、堀病院を保健師助産師看護師法(保助看法)違反容疑で家宅捜索。カルテなど約370点を押収。堀健一院長(当時)は事情聴取に「私の指示でやらせていた」と無資格助産を認める
8月25日 横浜市が堀病院を緊急立ち入り調査。堀院長(当時)が記者会見で「今後は(無資格助産を)ゼロにしたい」と陳謝
9月 1日 日本産婦人科医会、「堀病院の無資格助産が分娩第1期の内診だけであれば、大がかりな捜査は不当」との見解を公表
9月 6日 井上美昭県警本部長が会見で捜査批判に「法的手続きに従い厳正に捜査を進めている」と反論
10月18日 愛知県警、同県豊橋市の病院長ら3人を保助看法違反容疑で書類送検。後に「犯意なし」と起訴猶予処分に
11月27日 県警、堀院長(当時)や看護部長ら計11人を保助看法違反容疑で横浜地検に書類送検
<07年>
1月22日 堀院長(当時)が院長職から退く
2月 1日 横浜地検、堀前院長ら11人を起訴猶予処分
女性遺族が堀病院提訴=出産後死亡-無資格助産・横浜地裁
2月2日21時31分配信 時事通信
横浜市瀬谷区の産婦人科「堀病院」で出産し、その後に死亡した女性=当時(37)=の夫(44)らが、死亡は担当医師が厳重な監視を怠ったのが原因などとして、同病院と同医師を相手に約8500万円の損害賠償を求める訴訟を横浜地裁に起こしていたことが2日、分かった。
神奈川県警は堀病院がこの女性を含む17人の出産で、助産師資格のない看護師らに助産行為をさせたとして、保健師助産師看護師法違反容疑で堀健一前院長(79)ら11人を書類送検。しかし、横浜地検は1日、11人を起訴猶予処分とした。
最終更新:2月2日21時31分
投稿者 akiuchi : 04:21 AM
February 02, 2007
[無資格助産]「産科医療の現状を問う起訴猶予」2月2日付・読売社説
最近のマスコミは以前に比べるとかなり現実の問題がわかってきたような気がする。厚労省も柔軟な対応を迫られている。
2月2日付・読売社説(2)
[無資格助産]「産科医療の現状を問う起訴猶予」
産科医療の現状を問いただす判断だろう。
横浜市の産婦人科「堀病院」が、助産師資格がない看護師や准看護師に助産行為をさせていた事件で、横浜地検は元院長らを起訴猶予とした。
横浜地検は「処罰は相当でない」とした理由として、背景にある「産科医療の構造的問題」を指摘している。
医療現場では助産師不足が深刻だ。多くの産科で助産師が確保できず、看護師が無資格のまま助産行為をしているのが実情である。厳密に違法性を問えば、産科医は続々と摘発されるだろう。
無論、堀病院には問題がある。年間約3000人もの分娩(ぶんべん)を手がけていたのに助産師は6人しかいなかった。
これほどの規模の産科には通常、数十人の助産師が要る。大都市にあって「出産数日本一」と宣伝する著名病院が、助産師を集めようとして集まらなかったとは思えない。
だが、問題の根源をたどると、制度とその運用の不備に行き着く。厚生労働省は検察から厳しいボールを投げ込まれたと受け止めるべきだ。
今回の事件で、直接の問題となったのは、看護師が「内診」を行っていたことだ。陣痛が始まった女性の子宮口の開き具合などを調べる助産行為である。
日本産婦人科医会は「内診は診療の補助に過ぎず、医師の指示で看護師が行える」と解釈していたが、2002年に厚労省は「医師か助産師でなければできない」と通知した。
しかし、現実には、従っていない産科医が多いと見られる。
助産師は全国で約2万6000人いるが、日本産婦人科医会の調査では、必要数に7000人近く足りない。
この状況では、通知を必ず守れというのは難しい。厚労省も実態を知りつつ黙認してきたのではないか。
解決の近道は、意欲ある看護師が助産師の資格を取りやすくすることだ。働きながら資格がとれるように、夜間の助産師養成所を作る必要がある。
資格を持ちながら職を離れている「潜在助産師」が3万人近くもいる。人材バンクや再研修制度を整えるなどして復職を促すのも大事なことだ。
こうした増員策の効果が出るまでは、危険度の少ない助産行為を看護師に認めることを検討していいのではないか。現実に即したルールにすべきだ。
助産師の体制が充実すれば、通常のお産は助産師、難しいお産は産科医、という分担も進むだろう。
産科医療全体を見直す契機である。
(2007年2月2日1時44分 読売新聞)
投稿者 akiuchi : 05:11 PM
「医療界の常識」打破 自治体病院の「再建請負人」武弘道さん
自治体病院の経営再建の話。要は人件費か?
「医療界の常識」打破 自治体病院の「再建請負人」武弘道さん
07/01/29
記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社
ID:462544
特集ワイド:自治体病院の「再建請負人」武弘道さん 「医療界の常識」打破
◇ムダ省き、患者本位で
「病院のカルロス・ゴーン(日産自動車共同会長兼社長)」と言われたこともある。鹿児島市、埼玉県、川崎市とわたり歩いて、赤字続きの自治体病院(都道府県立や市町村立の病院)を次々と黒字にしてきたのが、この人。現在は川崎市病院事業管理者をつとめる武弘道さん(69)だ。世間の常識が通用しなかった自治体病院をどのように改革してきたのか、武さんに聞いた。【西和久】
◆病院の社長
武さんの肩書である病院事業管理者とは、病院長の上にあって、予算から人事まで経営を掌握する、いわば「病院の社長」である。武さんは鹿児島市立病院の病院事業管理者兼院長として8年間黒字経営を続けた実績を買われて、02年に当時の土屋義彦知事から埼玉県の病院事業管理者に迎えられた。
全国に約1000ある自治体病院の6割以上が赤字とされる。それもただの赤字ではない。民間病院と違って自治体の一般会計から支出される繰入金を加えてなお赤字なのである(図1)。そして自治体自身が財政の悪化で(北海道夕張市のように)繰入金を出せなくなりつつある。
そんな現実の下、武さんは埼玉県での4年間で四つの県立病院の累積赤字を一掃し、剰余を生み出すまでにした(図2)。そして05年、阿部孝夫川崎市長からスカウトされた。
結果は1年目から出始めた。川崎市立の2病院(このほか公設民営病院が06年に発足)が計7億1000万円の黒字に転換した。前年度が10億6000万円の赤字だから、17億7000万円も収支が改善したことになる(図3)。武さんは「ゴーンさんと違ってリストラや患者サービスの低下はしません。重要なのは内部の意識改革。ムダを省いて、患者本位の医療に徹すれば、結果はついてきます」と言う。では、武さんは何をしたのか。
◆面接は異例?
「医師を採用するときに、面接することにしたんですよ」と武さん。えっ、これまではしてなかった? 社員を採用するときに幹部が面接するのは当たり前のこと。ところが、医療界ではきわめて異例だという。とくに医師不足の地方では、大学から交代で送り込まれる医師を「ありがたくお受けする」のが常識なのだという。
「面接とともに『市民のための医療を行い……』などと宣誓してもらわないと採用しません」。その意図は学閥の打破。自分を送り込んできた大学の「医局」の評価ばかりを気にするのではなく、患者のための医療に専念する覚悟をもってもらう。
武さんの病院改革は、驚くようなことをしたわけではない。こんなふうに、「医療界の常識」を「世間の常識」に変えることだった。
武さんが病院経営の物差しにしているものがある。83年以降、ずっと記録してきている主要自治体50病院の経営比較データだ。注目したのが毎年増えてきている外部委託費の動向だった。企業社会でいうアウトソーシング。当然、経営的にプラスになるというのが常識なのだが、病院では外部委託の比率の大きい方が経営状態がよくない。何のことはない、外部委託を増やしても人件費を減らしていなかった。これでは二重払いだ。武さんは外部委託の見直しを行い、一部の業務は再び内部化することにした。
データのランキングで川崎市立病院をみると、経営状態は50病院中のビリ近く。にもかかわらず職員の特殊勤務手当の多さはトップクラスだった。武さんはデータを公開して職員を説得し、手当を大幅にカットした。
また、薬や医療器材の一括購入を導入した。民間ではまとめて買えば安くなる、というのは常識。ところが埼玉県では4病院、川崎市では2病院がそれぞれ別々に買っていた。まとめて納入業者に競争させただけで、かなりの経費節減になった。ただ、その過程では古くからの業者や議員がらみの関係者をも切ることになった。中傷やいやがらせを受けたこともある。「でも、しがらみのない私だからできたんですよ」と武さん。
◆患者サービスで増収
一般企業が再建する場合は、経費節減と同時に、売り上げの拡大も必要になる。では、病院経営ではどうか。別の目的で導入した改革が結果的に増収につながったようだ。
一つは看護師の副院長昇格。「病院で働く人の60%が看護師なのに、日本では看護師副院長がほとんどいない。おかしい」というのが、武さんの持論。それを埼玉県でも川崎市でも実行した。看護師のモラルが高まる一方で、医師と違って看護師は診療科にとらわれない。入院許可を看護師に任せたところ、内科と外科の入院ベッドの融通などがスムーズに行われるようになった。ベッドの稼働率が上がり、大きな増収要因となった。
また診療開始時刻を繰り上げた。病院には朝から多くの外来患者が来て診療開始を待つ。「それなら診療開始を少しでも早く」という武さんの提案で、15分繰り上げたところ、診察できる患者数が増え、患者サービスの一環が増収につながった。
◆危機的な小児科
武さんはもともと小児科医である。武さんが勤務医をしていた鹿児島市立病院で80年に2例目の五つ子が生まれた。主治医をしたのが、武さんである。
その武さんがいま最も心を痛めているのが小児科の現状だ。小児科をもつ病院数が減っている。90年に全国で4120あったのが、05年には3154に。小児科の医師が次々と辞めていき、医師が確保できなくなっているのが大きな原因の一つだ。
もともと小児科は、診療報酬が低く、子供相手に時間がかかるわりに、たくさんの検査もできず、薬も多く出せない。病院にとっては採算の悪い診療科だった。そのために大病院でも医師は2-3人しか配置されず、この人数で救急や当直に対応しなければならない。その結果、医師が疲れ切って辞めていく。「立ち去り症候群」(武さん)だ。産科もまた同じ状況にある。
現在、医師不足が深刻な問題になっているが、「仮に医師数を大幅に増やしても、学生が小児科・産科医になりたがらなければ同じこと。それなら、小児科・産科専門の大学か学部をつくるべきだ」と、武さんはあちこちで説いて回っている。
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◇「夕刊とっておき」へご意見、ご感想を
t.yukan@mbx.mainichi.co.jp
ファクス03・3212・0279
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■人物略歴
◇たけ・ひろみち
1937年鹿児島県生まれ。九州大学医学部卒業。米ミシガン小児病院など2回にわたり米国の病院で臨床医として勤務。77年鹿児島市立病院小児科部長、93年病院事業管理者兼院長、02年埼玉県病院事業管理者、05年から川崎市病院事業管理者。
投稿者 akiuchi : 03:12 AM
緊急特集 揺れる産科医療/看護師の内診問題
看護師内診の実態調査。産科医の中にも看護師の内診に反対という意見が20%もあることは驚きだが無床診療所や大病院など助産師不足に困っていない施設なのだと思う。
緊急特集 揺れる産科医療/看護師の内診問題
07/01/29
記事:Japan Medicine
提供:じほう
ID:462551
日本産婦人科医会・会員施設調査診療所では4分の3が「過去にあった」 人材確保に困窮する分娩現場 日本産婦人科医会がこのほど発表した「今後の産科医療のあり方に関する会員のアンケート調査」で、2005年末までに看護師に分娩時の内診をさせたことがあると答えた施設は、病院では62施設、診療所では205施設に上ることが分かった。それぞれ調査対象全体に占める割合は、病院では4分の1、診療所では4分の3に相当する。同医会は、「分娩の現場で起きている深刻な人材不足を示すもので、この数字の持つ意味は大きい」との認識を示している。
分娩時に、内診によって子宮口の広がりを確認するなどの行為は、医師法や保健師助産師看護師法によって、「医師と助産師以外は行ってはならない」とされており、看護師がそれを行うことについては、厚生労働省が2002年と04年に看護課長通知で禁じる旨を示した。
しかし、産科の閉鎖や分娩をやめる医療機関が相次いでいる現状の中で、この内診問題には診療所の助産師不足も大きく影響しているとの問題意識がある。そのため、同医会や日本医師会などが一定条件下で看護師らの内診を診療の補助行為として認めるよう要求。厚労省の「医療安全の確保に向けた保健師助産師看護師法等のあり方に関する検討会」でも重点テーマとして取り上げられている経緯がある。
しかし、議論は平行線をたどっており、依然として看護師の内診行為は禁じられたままだ。そんな中、昨年8月に横浜市の産婦人科病院が、助産師資格のない准看護師らに助産行為を行わせていたとして、保助看法違反の容疑で家宅捜索を受けたという事件が発生した。このことは、記憶に新しいところだろう。
周産期医療の安全はどこに「国のやり方は逆行」
看護師の内診問題をめぐって、同医会は05年12月、607の会員施設(病院257、有床診療所272、無床診療所78)を対象に調査を行った。
分娩の管理上、過去に看護師に内診させたことがあるかを尋ねたところ、分娩を取り扱っている施設では病院の24.37%(58施設)、診療所の74.53%(158施設)があったと回答。一方、分娩を取り扱っていない施設でも病院の50.00%(4施設)、診療所の48.45%(47施設)があると回答した(表1)。
また、法律の改正、あるいは解釈の変更によって看護師の内診を認めるべきとの意見もある。これについてどう思うかを尋ねたところ、「法律改正・内診を認めるべき」とする回答は有床診療所で54.0%だったが、病院と無床診療所では約30%程度だった。
一方、「内診を認めるべきでない」との意見は有床診療所では11.4%に過ぎなかったが、病院では26.8%、無床診療所では21.8%だった。「専門看護師の制度を設ける」との意見は病院の35.4%、有床診療所の28.3%にみられた(表2)。
同医会の関係者は、「分娩の安全性を確保するためにも、医療者の人手不足は決してあってはならないこと。周産期医療の現場での人手不足がこれだけ問題視される中、看護師の内診行為を犯罪扱いしていては、国自体が流れに逆行したことをやっていることになる」と話している。
Copyright (C) 2007 株式会社じほう
投稿者 akiuchi : 02:57 AM
医療クライシス:忍び寄る崩壊の足音/6 立ち去り型サボタージュ
今回は小松先生が登場した。毎日はどこまで本気で医者のことを考えているのだろうか?大阪版と東京版を比較してみた
立ち去り型サボタージュ 忍び寄る崩壊の足音/6(大阪)
07/02/01
記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社
ID:466444
医療クライシス:忍び寄る崩壊の足音/6 立ち去り型サボタージュ
◇激務で燃え尽き
立ち去り型サボタージュ。医療関係者の間で、こんな言葉がささやかれている。医療訴訟が増え、時に逮捕される。しかも病院勤務医の給料は過酷な勤務に見合わない。耐えられなくなった勤務医が、開業などへ流れ始めた現状を指す言葉だ。
近畿地方で最近、婦人科クリニックを開業した50代の男性医師は、病院で産科を担当していた時、不眠症に悩まされた。週1回の当直と翌日の通常勤務、月1回の土日勤務、緊急手術の呼び出し。「携帯電話を枕元に置き、いつ呼び出されるか、びくびくしていましたね」。激務の末に表れた症状だった。
若い時には耐えられた。だが当直明けに手術を何件もこなすと、足はむくみ目もかすむ。体力的に限界だったが、辞めると、残る同僚にしわ寄せが行く。既に産科の常勤医が相次いで辞めていた。悩み抜いて開業の道を選ぶ。収入は減ったが、好きな酒も気にせず飲める。不眠症も治った。いかに病院勤務が重圧だったか実感した。
産科医を選んだのは、赤ちゃんを取り上げ、お母さんが喜ぶ様子を見たかったからだ。でもクリニックでは、お産を扱うつもりはない。「お産を危険だと思わない人がほとんどだし、頑張っても、医師に感謝する患者は減った。刑事責任を問われる可能性もある」
この男性医師は言う。「我慢に我慢を重ね、最後の手段として、立ち去るしかなかった。今は産科を離れてよかったと思っています」
■ ■
看護師や助産師も燃え尽きて職場を離れるケースが増えている。
大阪府内にある病院の産婦人科病棟で約4年間勤務し、昨年退職した助産師(28)は「続けていたら心も体も壊れていた」と話す。分べん数は月100件前後あり、病棟は満床状態のことが多かった。辞める看護師が多く、数年前に勤務形態が3交代から2交代に変わった。多い時には夜勤が月16回。分べんがあると休憩も取れない。午前9時に終わる夜勤も昼に帰れれば早い方だった。休日に働くことも多かった。
「忙しくても3年目ぐらいまでは、やりがいを感じていたけど、医療事故を気にして病院の管理もきつくなり、母親とかかわる時間も少なくなった。疲れましたね」。今は医療関係のパートを週2回こなす。
東京都内にある大学病院の看護師、岡本幸さん(28)は3月で退職する。リーダー役を任され、精神的負担が増えたからだ。「看護の仕事は好きだし、職場の雰囲気も良いけれど、一度、離れてみようと思いました」
日本看護協会によると、病院で働く看護師の離職率は、94年度は9・9%だったが、05年度は13・1%(速報値)に上昇。市川幾恵・昭和大病院看護部長は「事故防止などで看護師の責任が重くなる一方、医療の高度化などに伴って新人の教育にも時間がかかる。中堅看護師に負担となり、“燃え尽き”の一因になっている」と指摘する。
■ ■
「立ち去り型サボタージュ」の名付け親で、東京・虎の門病院泌尿器科部長の小松秀樹さん(57)は「自尊心と良心で続けてきた勤務医が、過剰な患者の要求や警察の介入などで限界にきている。患者側と医療側の相互不信を取り除くため、第三者による本格的な医療事故調査機関が必要だ。このままでは間違いなく医療は崩壊する」と警鐘を鳴らす。=つづく
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ご意見、ご感想をお寄せください。〒530-8251(住所不要)毎日新聞科学環境部「医療クライシス」係。ファクスは06・6346・8187、Eメールはo.kagaku@mbx.mainichi.co.jp
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激務、重圧…増える退職 忍び寄る崩壊の足音/6(東京)
07/02/01
記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社
ID:466457
医療クライシス:忍び寄る崩壊の足音/6 激務、重圧…増える退職
◇見合わぬ待遇、良心も限界
「立ち去り型サボタージュ」。医療関係者の間で、こんな言葉がささやかれている。医療訴訟が増え、時には逮捕さえされる。しかも、病院勤務医の給料は過酷な業務に見合わない。耐えられなくなった勤務医が開業などへ流れ始めた現状を指す言葉だ。
30代後半の男性内科医は昨年、十数年勤めた東京都内の大学病院を辞め、診療所に移った。「訴訟恐怖症」になった大学病院。「どんな細かなことでも報告書を求められ、時間が取られるばかりだった」と振り返る。
新医師臨床研修制度にも悩まされた。以前は1年間は同じ研修医を指導し、半年ほどで独り立ちして仕事を助けてくれた。今は2カ月ごとに研修医が変わり、教えるだけで助けてはもらえない。診療や月3-4回の当直をしながら、研修医からの質問も受けた。
大学の給与は年600万-700万円。家族との時間も取れない。「『赤ひげ先生』を求められても難しい。責任の重さが収入につながらず、やってられないと思う医師が出ても仕方ない」とため息をつく。
現在は夜間の呼び出しがなく、収入は2-3倍になった。「体が楽になり、家族との時間も取れる。しばらくはここで仕事をする」と語る。
関西で病院を辞めて開業した50代の男性産婦人科医も「産科を離れてよかった」と話す。当直明けに手術を何件もこなすと足がむくみ、目もかすむようになっていた。
開業して不眠症が治ったが、お産は扱わない。「場合によっては刑事責任を問われる可能性もある。我慢を重ねたが、立ち去るしかなかった」
■ ■
看護師も同様だ。
都内の大学病院に勤める岡本幸さん(28)は3月で退職する。あこがれの職業だったが、本当に楽しいと思えたのは3年目まで。責任の重いリーダー役を任され、精神的な負担が増えた。医師の指示を受け、病棟の看護師をまとめる。看護師が交代で休憩を取る段取りをつけ、仕事が滞っていないか目配りする。
仕事が終わってもリーダー向けの研修などがあり、定時に帰れる日はほとんどない。リーダーを務める日勤が続くと、遊びに行く気力もない。
同じ病棟にいた同期5人は全員が職場を去り、身近な相談相手もいない。「看護の仕事は好きだし、職場の雰囲気も良いけれど、一度、離れてみようと思った」
日本看護協会の調査によると、病院に勤務する看護師の離職率は、94年度は9・9%だったが、05年度は13・1%(速報値)に上昇。新人看護師の1年目の離職率が10%近いことも課題だ。
同協会で新人看護師の離職防止に取り組む市川幾恵・昭和大病院看護部長は「事故防止などで看護師の責任が重くなる一方、医療の高度化などに伴って新人の教育にも時間がかかる。新人採用が増えても、現場にとっては人手が足りない。中堅看護師に負担となり、“燃え尽き”の一因になっている」と指摘する。
■ ■
「立ち去り型サボタージュ」の名付け親で、東京・虎の門病院泌尿器科部長の小松秀樹さん(57)は「自尊心と良心で続けてきた勤務医が、過剰な患者の要求や警察の介入などで限界にきている。患者側と医療側の相互不信を取り除くため、第三者による本格的な医療事故調査機関が必要だ。このままでは間違いなく医療は崩壊する」と警鐘を鳴らす。=つづく
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ご意見、ご感想をお寄せください。ファクス(03・3212・0635)、Eメールt.shakaibu@mbx.mainichi.co.jp 〒100-8051 毎日新聞社会部「医療クライシス」係。
投稿者 akiuchi : 01:51 AM
無資格助産事件起訴猶予の波紋
内診問題の歴史を振り返る。(原文が欲しい!)
無資格助産事件の経過 <4>
07/02/01
記事:共同通信社
提供:共同通信社
ID:466460
2002年4月 鹿児島県鹿屋市の産婦人科医院で看護師による内診が発覚。県警は03年、院長ら5人を保健師助産師看護師法違反容疑で書類送検。後に全員不起訴
11・14 厚生労働省が「内診は助産行為に当たり、看護師が行ってはならない」と通知
03・8・20 千葉県警が同法違反容疑で同県茂原市の産院院長ら8人を書類送検。院長は罰金刑確定。ほかは不起訴
12・29 横浜市の堀病院で、准看護師らが院長の指示で女性=当時(37)=を内診
04・9・13 厚労省が看護師による内診を禁じる2回目の通知。日本産婦人科医会が撤回求める
05・4・28 厚労省で同法の在り方について検討会。11月までに「看護師による内診」を認めるか意見まとまらず
06・8・24 神奈川県警が同法違反容疑で堀病院を家宅捜索
10・18 愛知県警が同法違反容疑で同県豊橋市の産婦人科医院院長ら3人を書類送検。後に全員が起訴猶予処分
11・27 神奈川県警が同法違反容疑で堀病院の院長ら11人を書類送検
07・2・1 横浜地検が堀病院の院長ら11人を起訴猶予処分
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関係者・識者談話 <5>
07/02/01
記事:共同通信社
提供:共同通信社
ID:466459
▽起訴猶予は当然の判断
東京都江東区の産婦人科「東峯ラウンジクリニック」代表竹内正人(たけうち・まさと)医師の話 起訴猶予は当然の判断だ。内診は法律的にも定義があいまいで、看護師による内診は各地で何十年も行われてきた。助産師による内診がベストだが、現実に助産師の全体数が不足している。もし起訴していれば医療現場は委縮し、さらに医療崩壊を助長する結果になっていた。
▽安全な出産に全力を注ぐ
堀病院の代理人弁護士の話 患者や地域の方々に心配をかけ、深くおわびしたい。強制捜査を受けて以来、内診行為はすべて医師と助産師が行っており、これまでに増して安全な医療、出産に全力を注いでいきたい。
▽医療安全の推進に努める
佐々木寛志(ささき・ひろし)・横浜市健康福祉局長の話 検察による1つの判断が下された。市としては、今後とも医療の安全な推進に努めたい。
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各地で同種行為、影響を考慮 「堀病院」起訴猶予へ
07/02/01
記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社
ID:466456
無資格助産:「堀病院」起訴猶予へ 各地で同種行為、影響を考慮----横浜地検
横浜市瀬谷区の産婦人科病院「堀病院」の無資格助産事件で、横浜地検は週内にも、保健師助産師看護師法違反容疑で書類送検された堀健一院長(79)を起訴猶予処分にする方針を固めた模様だ。同様に書類送検された看護師ら10人も起訴猶予または不起訴にする方針。産科医・助産師不足を背景にした無資格助産が各地で行われており、起訴すれば産科医療に深刻な影響を与えることや、神奈川県警による家宅捜索や報道で既に社会的制裁を受けていることなどを総合的に考慮したとみられる。【伊藤直孝、野口由紀】
◇危険性の立証困難
堀院長と看護部長は03年12月-昨年5月、計17人が出産した際、助産師資格のない看護師や准看護師計9人にお産の進み具合をみるため産道に指を入れる内診をさせた疑いで昨年11月、書類送検された。看護師ら9人は内診をした疑い。
これまでの調べで、無資格内診は03年11月以降、約3万9000件に上ることが判明。さらに、分娩(ぶんべん)を誘発するために妊婦の卵膜を破り破水させる人工破膜を看護師にさせていたことも分かった。地検は悪質な無資格助産を裏付ける事実とみて捜査を進めてきた。
しかし、地検は(1)堀院長は「厚生労働省が04年に出した『医師の指示下でも看護師内診は認められない』との通知は見解に過ぎないと思っていた」と主張している(2)日本産婦人科医会は「看護師による内診そのものは母体に健康被害を及ぼさない」との見解を示している(3)同医会は1960年代から、助産師不足に対応するため産科看護師を独自に養成し、各地で看護師による内診が行われてきた----などの点を考慮。無資格助産の危険性の十分な立証は難しいうえ、起訴すれば産科医療に及ぼす影響が大きいと判断した模様だ。
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堀前院長ら起訴猶予 「産科の構造的問題」横浜地検
07/02/01
記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社
ID:466452
無資格助産:堀前院長ら起訴猶予 「産科の構造的問題」----横浜地検
横浜市瀬谷区の産婦人科病院「堀病院」の無資格助産事件で、横浜地検は1日、保健師助産師看護師法(助産師業の制限)違反容疑で書類送検されていた堀健一前院長(79)と看護部長(69)、看護師ら計11人全員を起訴猶予処分にした。
横浜地検の山舗弥一郎次席検事は処分理由について(1)看護師が妊婦の産道に指を入れてお産の進み具合をみる「内診」をしているのは産科医療の構造的問題(2)内診の胎児や母体への危険性が証拠上認められない(3)堀病院は神奈川県警の家宅捜索後、看護師による内診をさせないなど是正措置を取っている(4)堀前院長は捜索後の報道などで社会的制裁を受けたうえ、既に院長職を退いて医師資格を返上する届けを出し、引退する意向を示している----を挙げた。
横浜地検によると、堀前院長と看護部長は03年12月-昨年5月、計17人の出産の際、助産師資格のない看護師ら9人に指示し、計68回にわたって産道に指を入れてお産の進み具合をみる「内診」をさせた。
起訴猶予処分を受け、堀病院代理人の小西貞行弁護士は「強制捜査後は内診行為はすべて医師・助産師が取り扱っており、安全な医療、出産に全力を注いでいる」とのコメントを発表した。【野口由紀、伊藤直孝、堀智行】
◇行政処分も見送り
堀病院の堀前院長らの起訴猶予処分を受け、医療法に基づく同院への立ち入り調査をしていた横浜市の葛巻丈二朗・医療安全課長は1日、行政処分をしない方針を明らかにした。【鈴木一生】
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■解説
◇行政と医療に解決ゆだねる
横浜地検は堀病院の無資格助産事件で書類送検された11人について法違反が明確と判断しながらも、全員を起訴猶予処分にした。再発防止のためには、刑事罰を科すよりも行政や関係団体が解決策を見いだすのが有益と判断したためだ。04年に厚生労働省が「医師の指示下でも看護師内診は認められない」との通知を出して以降の議論の行方は、捜査当局から再び行政や医療界に投げ返された形だ。
横浜地検や神奈川県警は、院内で繰り返された無資格内診の規模や内容から、以前の同種事件より悪質性が高いとみていた。分娩(ぶんべん)を誘発するために妊婦の卵膜を破り破水させる「人工破膜」まで看護師に行わせていたのは日本産婦人科医会の見解からも逸脱した行為で、病院内に助産師がいる時も積極的に助産に関与させていなかった。
だが、横浜地検幹部は看護師内診について「助産師の偏在から、厚労省通知以前は全国で広く行われていたのは間違いない」と話す。起訴した場合に深刻な影響が懸念されることや、産科医界、行政などが改善に動き出したことが起訴見送りの背景にある。
横浜地検は看護師内診について「具体的な危険性は証拠上認められない」としたが、助産師ではない看護師の助産行為に本当に危険はないのか。看護師や助産師らの役割を定める保健師助産師看護師法は成立から半世紀以上、助産行為の条項が見直されていない。堀病院事件は、お産をめぐる役割分担を、改めて明確化させる必要性を問いかけている。【伊藤直孝】
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問題解決の道筋見えず 国の姿勢に不満や困惑も <3>
07/02/01
記事:共同通信社
提供:共同通信社
ID:466461
「違法内診を黙認したような誤った印象を与えかねない」。無資格助産事件で院長らの起訴を見送った1日の横浜地検の判断。市民団体からは厳しい声が上がり、産科医サイドからは半ば問題を放置してきた国への不満や困惑が漏れた。助産師団体は「地道な取り組みをするしかない」としており、問題解決の道筋は見えてこない。
「われわれが『助産師が足りない』と言っていたのを無視したのは国の方だ」。日本産婦人科医会の関係者は憤る。助産師不足に頭を抱える横浜市内のある産院院長も「堀病院への家宅捜索以降も何もしなかった。怠慢だ」と、事件後も煮え切らない国の姿勢に不満をぶちまける。
同医会は、厚生労働省が2002年と04年に「内診を医師と助産師以外が行ってはならない」などとした通知について「実態を見ていない。周知期間もなかった」と批判、引き続き同省に撤回を求めるという。
一方、日本助産師会の岡本喜代子(おかもと・きよこ)安全対策室長は「時間はかかるが地道に助産師を養成していくしかない」と話し、実践的な教育の充実による院内助産所や助産師外来の拡充、潜在助産師の掘り起こしに取り組む考えだ。
ただ「堀病院は助産師がいるのに、あえて看護師にやらせていた点でとりわけ悪質」(「陣痛促進剤による被害を考える会」の出元明美(でもと・あけみ)代表)との指摘も。「違法と認定したのだから、安全なお産を追求する観点でも厳しく処分するべきだった」と、横浜地検の判断に失望感をあらわにした。
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「課せられた宿題重い」 厚労省、即効薬なく悩み <2>
07/02/01
記事:共同通信社
提供:共同通信社
ID:466462
堀病院の無資格助産事件では、出産現場での助産師不足や助産行為をめぐる認識不足が浮き彫りになった。院長らを起訴猶予とした1日の横浜地検の結論について、厚生労働省は「行政に課せられた宿題は重い。助産師を増やしながら、助産行為への啓発を進めるしかない」(看護課)とし、即効薬がない現状に頭を痛めている。
2005年の国内の出産数は病院が約54万6000件、診療所が約50万4000件とほぼ同じだが、助産師数は病院が約1万8000人で、診療所の3倍以上。小規模な診療所での助産師不足が、より深刻になっている。
厚労省は、07年度には定時制の助産師養成所を増設するほか、助産師資格があっても休職したり、看護師として働いていたりする「潜在助産師」の発掘にも努める。また内診などの助産行為は医師と助産師にしか認められていないことをシンポジウムなどで周知することにしている。
しかし助産師不足の背景には「助産行為が軽視されている」「助産師の待遇が悪い」といった指摘もある。同省職員は「今回の事件を契機に、医療現場の意識改革も求めたい」と話した。
投稿者 akiuchi : 01:38 AM
February 01, 2007
<無資格助産>「違法」変わらず 堀病院処分で厚労次官見解
定例の記者会見で毎日新聞記者が己がしてきた産科医批判の報道姿勢に免罪符が欲しいがために事務次官に質問して無理やり記事にしたといういやらしさいっぱいの記事。「医療クライシス」の連載では少し殊勝なところが見えてきたかとも思ったが毎日新聞というのは本当にどうしようもない新聞社だな~(他の新聞社も似たようなものか?)
<無資格助産>「違法」変わらず 堀病院処分で厚労次官見解
2月1日21時40分配信 毎日新聞
厚生労働省の辻哲夫事務次官は1日の定例会見で「看護師の内診行為は医師の指示があっても違法というこれまでの見解に変わりがない」と話した。横浜地検が同日、保健師助産師看護師法違反容疑で書類送検されていた産婦人科病院「堀病院」の堀健一前院長ら計11人全員を起訴猶予処分にしたことを受けて説明した。
投稿者 akiuchi : 11:33 PM
医療過誤:「人工破膜」で胎児死亡、産科医院に賠償提訴
助産師が人工破膜して訴えれるという症例。胎便吸引症候群(MAS)だと思うのだが結果が悪ければ訴えられてしまう時代。助産師だろうと医師だろうと容赦はない。
医療過誤:「人工破膜」で胎児死亡、産科医院に賠償提訴
助産師が分娩(ぶんべん)を促すために妊婦の卵膜を破る「人工破膜」を早くしたため新生児が仮死状態になり死亡したとして、横浜市の30代の夫妻が31日、同市戸塚区内の産婦人科医院に慰謝料など5320万円を支払うよう求める訴訟を横浜地裁に起こした。
訴えによると、原告の妻は男児を出産しようとしていた03年8月24日午後5時半ごろ、同病院で助産師から人工破膜を受けた。生まれなかったため、約1時間10分後に頭にカップを吸着させて男児を引き出したが、仮死状態で気管に便を詰まらせていた。しかし、院長らは便を取り除かず、男児は19日後に死亡した。
夫婦は▽人工破膜した時点では子宮口は全開しておらず、破膜すれば胎児への圧力が強くなって仮死状態になることは予想できた▽院長らが詰まった便を取り除くなどの処置をしていれば死亡しなかった--などと主張している。院長は「訴状の内容を把握していないのでコメントを差し控えたい」としている。【野口由紀】
毎日新聞 2007年2月1日 20時26分
投稿者 akiuchi : 11:11 PM
堀病院院長、起訴猶予へ=医療現場の混乱考慮-無資格助産事件・横浜地検
朝日新聞だけが不起訴と報じているが堀院長は起訴猶予ということになったようだ。これでは引き下がれないだろう。
時事通信
堀病院院長、起訴猶予へ=医療現場の混乱考慮-無資格助産事件・横浜地検
2月1日9時31分配信 時事通信
横浜市瀬谷区の産婦人科「堀病院」による無資格助産事件で、横浜地検は1日までに、保健師助産師看護師法違反容疑で書類送検された堀健一院長(79)について、起訴猶予処分とする方針を固めた。また同容疑で書類送検された看護師ら10人についても、起訴猶予または不起訴処分とする方針。
堀院長らが容疑を認めているほか、産科医や助産師の不足を背景に、看護師らによる無資格助産行為はほかの病院でも広く行われている実態があることなどから、地検は医療現場の混乱を避けることも考慮したとみられる。
最終更新:2月1日9時31分
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毎日新聞
<無資格助産>書類送検の院長を起訴猶予処分 横浜地検方針
2月1日3時3分配信 毎日新聞
横浜市瀬谷区の産婦人科病院「堀病院」の無資格助産事件で、横浜地検は週内にも、保健師助産師看護師法違反容疑で書類送検された堀健一院長(79)を起訴猶予処分にする方針を固めた模様だ。同様に書類送検された看護師ら10人も起訴猶予または不起訴にする方針。産科医・助産師不足を背景にした無資格助産が各地で行われており、起訴すれば産科医療に深刻な影響を与えることや、神奈川県警による家宅捜索や報道で既に社会的制裁を受けていることなどを総合的に考慮したとみられる。【伊藤直孝、野口由紀】
堀院長と看護部長は03年12月~昨年5月、計17人が出産した際、助産師資格のない看護師や准看護師計9人にお産の進み具合をみるため産道に指を入れる内診をさせた疑いで昨年11月、書類送検された。看護師ら9人は内診をした疑い。
これまでの調べで、無資格内診は03年11月以降、約3万9000件に上ることが判明。さらに、分〓(ぶんべん)を誘発するために妊婦の卵膜を破り破水させる人工破膜を看護師にさせていたことも分かった。地検は悪質な無資格助産を裏付ける事実とみて捜査を進めてきた。
しかし、地検は(1)堀院長は「厚生労働省が04年に出した『医師の指示下でも看護師内診は認められない』との通知は見解に過ぎないと思っていた」と主張している(2)日本産婦人科医会は「看護師による内診そのものは母体に健康被害を及ぼさない」との見解を示している(3)同医会は1960年代から、助産師不足に対応するため産科看護師を独自に養成し、各地で看護師による内診が行われてきた――などの点を考慮。無資格助産の危険性の十分な立証は難しいうえ、起訴すれば産科医療に及ぼす影響が大きいと判断した模様だ。
最終更新:2月1日3時7分
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産経新聞
堀病院の無資格助産 立件見送りへ
年間約3000人が出産する国内有数の産婦人科医院「堀病院」(横浜市瀬谷区)による無資格助産事件で、横浜地検は31日、昨年11月に保健師助産師看護師法違反容疑で書類送検された同病院の堀健一院長(79)と看護師、准看護師ら11人全員を起訴猶予処分とするなど立件を見送る方針を固めたもようだ。
平成16年2月、同病院で出産直後に大量出血した女性が転院後に死亡し、神奈川県警は昨年8月、同容疑で堀病院を家宅捜索。医師か助産師にだけ認められる「内診」という助産行為を看護師らに恒常的に行わせていた実態が判明し、11月に書類送検した。捜索直後から、日本産婦人科医会が「看護師の内診が認められないなら産科医療は崩壊する」などと反発し、地検の判断が注目されていた。
県警の調べに堀院長は「助産師不足から私の指示でやらせていたが、法に触れると思っていなかった」と供述。地検は、女性の死亡との因果関係がなかったことや、全国的な助産師不足の現状も考慮して判断したとみられる。
これまで同種の無資格助産事件では、15年に書類送検された千葉県茂原市の産院院長が罰金50万円の略式命令を受けた一方、昨年11月には名古屋地検が、「違法だという明確な認識がなく、健康被害の危険性も認められない」として、愛知県豊橋市の産院院長ら3人を起訴猶予にするなど判断が分かれていた。
[産経新聞 ]
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読売新聞
無資格助産の院長ら11人起訴猶予へ…現場の実情考慮
横浜市瀬谷区の堀病院が助産師の資格のない看護師らに助産行為をさせていた事件で、横浜地検は、保健師助産師看護師法(保助看法)違反の疑いで書類送検された堀健一院長(79)ら11人を1日にも起訴猶予とする方針を固めた。
最高検などと協議し、違法としたが、社会情勢から刑事罰を科すケースに当たらないと判断したとみられる。ほかの医療機関でも同様の行為が相次いで明らかになっており、捜査による医療現場の混乱回避を優先させたといえる。
名古屋市の女性(当時37歳)ら17人に2003年12月~06年5月、産道に手を入れて胎児の下がり具合を調べる内診などを看護師らが行ったとして、神奈川県警は昨年11月、院長や看護師、准看護師を書類送検。内診について厚生労働省が02年と04年の2度、「看護師では違法」とした通達を出しているのが根拠となった。
しかし、厚労省が05年に設置した諮問機関「保助看法あり方検討会」では、看護師が内診を行っていいかどうかなどについて統一見解を示せず、医療関係者から通達の見直しを求める動きも出ている。これらのことから、検察当局は院長ら個人を罰するほどではないと判断したとみられる。
また、産科医やお産を扱う医療機関が減っており、刑事罰を科せば産科医の減少につながると言われかねず、医療現場に混乱を招くことがないように配慮したらしい。
堀病院は年間に約3000人のお産を扱う国内有数の規模で、県警が06年8月に捜索に乗り出すと、日本産婦人科医会と日本産科婦人科学会などが「捜査は医療現場に深刻な打撃を与えた」と批判した。
福島県立大野病院の産科医が帝王切開した妊婦を死亡させたとして06年3月に起訴された事件を巡っても、「産科医減少に拍車をかける」と抗議が殺到した。今回の検察当局の判断には、出産現場を取り巻く社会事情が影響したとみられる。
県警の調べで、堀病院では03年11月から約3年間に、内診記録のあった95%にあたる約7500人が資格のない看護師から内診を受けていたことが分かった。事件を受け、神奈川県と横浜市が調査したところ、九つの医療機関で無資格助産が判明した。
(2007年2月1日3時7分 読売新聞)
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朝日新聞
無資格助産事件、院長ら不起訴へ 横浜地検、影響考慮か
2007年02月01日03時13分
年間約3000人が出産する堀病院(横浜市)の無資格助産事件で、横浜地検は31日までに、保健師助産師看護師法違反(助産行為の制限)の疑いで書類送検された堀健一院長(79)を不起訴処分(起訴猶予)とする方針を固めた模様だ。起訴して刑事責任を問えば、産科医や助産師の不足が深刻なお産の現場に与える影響が大きいことや、また堀院長が地検側に院長職を辞する考えを伝えたことなどを踏まえ、総合的に判断したとみられる。
書類送検されていたのは、堀院長のほか看護師、准看護師ら10人。神奈川県警が昨年8月、同法違反容疑で病院を家宅捜索し、看護師らが妊婦17人に対して子宮口の開き具合をみる内診行為をしたとして同法違反の疑いが持たれていた。看護師らも不起訴処分とするとみられている。
同法第30条は「助産師でないものは助産をしてはならない」と定めているが、どのような行為が「助産」に当たるのかは明記していない。厚生労働省は02年11月、都道府県への通知の中で、内診が医師や助産師しかできない助産行為に含まれると定義。さらに04年9月の通知では、医師の指示があっても看護師は内診をしてはならないとの見解を示していた。
これに対し、事件後、日本産婦人科医会などは「医師の指示があれば、看護師の内診は助産行為にあたらない」と主張。「看護師による内診を認めなければ、お産が立ちゆかなくなり、お産難民があふれる」と一連の捜査に反発していた。
地検は産科医団体への事情聴取を重ね、処分内容を判断するにあたってお産の現場の厳しい現状を重視したとみられる。
さらに、地検の事情聴取などに対し、「内診は助産行為ではない」などと犯意を否認していた堀院長が、今年になって引退の意向を検察側に伝えたという。地検側も職を辞することを重く受けとめ、嫌疑はあっても訴追しない起訴猶予の判断をしたとみられている。
これまでの無資格助産をめぐる検察の判断では、准看護師に内診をさせたとして千葉県茂原市の産婦人科院長が04年2月、同法違反で千葉地検に略式起訴され、罰金50万円の略式命令を受けた。だが、同法違反で書類送検された愛知県豊橋市内の産科医らに対し、名古屋地検豊橋支部は06年11月、「犯意が希薄なうえ、内診行為そのものによる健康被害の危険性が認められない」と起訴猶予とした。
投稿者 akiuchi : 09:53 AM