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February 02, 2007
無資格助産事件起訴猶予の波紋
内診問題の歴史を振り返る。(原文が欲しい!)
無資格助産事件の経過 <4>
07/02/01
記事:共同通信社
提供:共同通信社
ID:466460
2002年4月 鹿児島県鹿屋市の産婦人科医院で看護師による内診が発覚。県警は03年、院長ら5人を保健師助産師看護師法違反容疑で書類送検。後に全員不起訴
11・14 厚生労働省が「内診は助産行為に当たり、看護師が行ってはならない」と通知
03・8・20 千葉県警が同法違反容疑で同県茂原市の産院院長ら8人を書類送検。院長は罰金刑確定。ほかは不起訴
12・29 横浜市の堀病院で、准看護師らが院長の指示で女性=当時(37)=を内診
04・9・13 厚労省が看護師による内診を禁じる2回目の通知。日本産婦人科医会が撤回求める
05・4・28 厚労省で同法の在り方について検討会。11月までに「看護師による内診」を認めるか意見まとまらず
06・8・24 神奈川県警が同法違反容疑で堀病院を家宅捜索
10・18 愛知県警が同法違反容疑で同県豊橋市の産婦人科医院院長ら3人を書類送検。後に全員が起訴猶予処分
11・27 神奈川県警が同法違反容疑で堀病院の院長ら11人を書類送検
07・2・1 横浜地検が堀病院の院長ら11人を起訴猶予処分
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関係者・識者談話 <5>
07/02/01
記事:共同通信社
提供:共同通信社
ID:466459
▽起訴猶予は当然の判断
東京都江東区の産婦人科「東峯ラウンジクリニック」代表竹内正人(たけうち・まさと)医師の話 起訴猶予は当然の判断だ。内診は法律的にも定義があいまいで、看護師による内診は各地で何十年も行われてきた。助産師による内診がベストだが、現実に助産師の全体数が不足している。もし起訴していれば医療現場は委縮し、さらに医療崩壊を助長する結果になっていた。
▽安全な出産に全力を注ぐ
堀病院の代理人弁護士の話 患者や地域の方々に心配をかけ、深くおわびしたい。強制捜査を受けて以来、内診行為はすべて医師と助産師が行っており、これまでに増して安全な医療、出産に全力を注いでいきたい。
▽医療安全の推進に努める
佐々木寛志(ささき・ひろし)・横浜市健康福祉局長の話 検察による1つの判断が下された。市としては、今後とも医療の安全な推進に努めたい。
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各地で同種行為、影響を考慮 「堀病院」起訴猶予へ
07/02/01
記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社
ID:466456
無資格助産:「堀病院」起訴猶予へ 各地で同種行為、影響を考慮----横浜地検
横浜市瀬谷区の産婦人科病院「堀病院」の無資格助産事件で、横浜地検は週内にも、保健師助産師看護師法違反容疑で書類送検された堀健一院長(79)を起訴猶予処分にする方針を固めた模様だ。同様に書類送検された看護師ら10人も起訴猶予または不起訴にする方針。産科医・助産師不足を背景にした無資格助産が各地で行われており、起訴すれば産科医療に深刻な影響を与えることや、神奈川県警による家宅捜索や報道で既に社会的制裁を受けていることなどを総合的に考慮したとみられる。【伊藤直孝、野口由紀】
◇危険性の立証困難
堀院長と看護部長は03年12月-昨年5月、計17人が出産した際、助産師資格のない看護師や准看護師計9人にお産の進み具合をみるため産道に指を入れる内診をさせた疑いで昨年11月、書類送検された。看護師ら9人は内診をした疑い。
これまでの調べで、無資格内診は03年11月以降、約3万9000件に上ることが判明。さらに、分娩(ぶんべん)を誘発するために妊婦の卵膜を破り破水させる人工破膜を看護師にさせていたことも分かった。地検は悪質な無資格助産を裏付ける事実とみて捜査を進めてきた。
しかし、地検は(1)堀院長は「厚生労働省が04年に出した『医師の指示下でも看護師内診は認められない』との通知は見解に過ぎないと思っていた」と主張している(2)日本産婦人科医会は「看護師による内診そのものは母体に健康被害を及ぼさない」との見解を示している(3)同医会は1960年代から、助産師不足に対応するため産科看護師を独自に養成し、各地で看護師による内診が行われてきた----などの点を考慮。無資格助産の危険性の十分な立証は難しいうえ、起訴すれば産科医療に及ぼす影響が大きいと判断した模様だ。
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堀前院長ら起訴猶予 「産科の構造的問題」横浜地検
07/02/01
記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社
ID:466452
無資格助産:堀前院長ら起訴猶予 「産科の構造的問題」----横浜地検
横浜市瀬谷区の産婦人科病院「堀病院」の無資格助産事件で、横浜地検は1日、保健師助産師看護師法(助産師業の制限)違反容疑で書類送検されていた堀健一前院長(79)と看護部長(69)、看護師ら計11人全員を起訴猶予処分にした。
横浜地検の山舗弥一郎次席検事は処分理由について(1)看護師が妊婦の産道に指を入れてお産の進み具合をみる「内診」をしているのは産科医療の構造的問題(2)内診の胎児や母体への危険性が証拠上認められない(3)堀病院は神奈川県警の家宅捜索後、看護師による内診をさせないなど是正措置を取っている(4)堀前院長は捜索後の報道などで社会的制裁を受けたうえ、既に院長職を退いて医師資格を返上する届けを出し、引退する意向を示している----を挙げた。
横浜地検によると、堀前院長と看護部長は03年12月-昨年5月、計17人の出産の際、助産師資格のない看護師ら9人に指示し、計68回にわたって産道に指を入れてお産の進み具合をみる「内診」をさせた。
起訴猶予処分を受け、堀病院代理人の小西貞行弁護士は「強制捜査後は内診行為はすべて医師・助産師が取り扱っており、安全な医療、出産に全力を注いでいる」とのコメントを発表した。【野口由紀、伊藤直孝、堀智行】
◇行政処分も見送り
堀病院の堀前院長らの起訴猶予処分を受け、医療法に基づく同院への立ち入り調査をしていた横浜市の葛巻丈二朗・医療安全課長は1日、行政処分をしない方針を明らかにした。【鈴木一生】
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■解説
◇行政と医療に解決ゆだねる
横浜地検は堀病院の無資格助産事件で書類送検された11人について法違反が明確と判断しながらも、全員を起訴猶予処分にした。再発防止のためには、刑事罰を科すよりも行政や関係団体が解決策を見いだすのが有益と判断したためだ。04年に厚生労働省が「医師の指示下でも看護師内診は認められない」との通知を出して以降の議論の行方は、捜査当局から再び行政や医療界に投げ返された形だ。
横浜地検や神奈川県警は、院内で繰り返された無資格内診の規模や内容から、以前の同種事件より悪質性が高いとみていた。分娩(ぶんべん)を誘発するために妊婦の卵膜を破り破水させる「人工破膜」まで看護師に行わせていたのは日本産婦人科医会の見解からも逸脱した行為で、病院内に助産師がいる時も積極的に助産に関与させていなかった。
だが、横浜地検幹部は看護師内診について「助産師の偏在から、厚労省通知以前は全国で広く行われていたのは間違いない」と話す。起訴した場合に深刻な影響が懸念されることや、産科医界、行政などが改善に動き出したことが起訴見送りの背景にある。
横浜地検は看護師内診について「具体的な危険性は証拠上認められない」としたが、助産師ではない看護師の助産行為に本当に危険はないのか。看護師や助産師らの役割を定める保健師助産師看護師法は成立から半世紀以上、助産行為の条項が見直されていない。堀病院事件は、お産をめぐる役割分担を、改めて明確化させる必要性を問いかけている。【伊藤直孝】
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問題解決の道筋見えず 国の姿勢に不満や困惑も <3>
07/02/01
記事:共同通信社
提供:共同通信社
ID:466461
「違法内診を黙認したような誤った印象を与えかねない」。無資格助産事件で院長らの起訴を見送った1日の横浜地検の判断。市民団体からは厳しい声が上がり、産科医サイドからは半ば問題を放置してきた国への不満や困惑が漏れた。助産師団体は「地道な取り組みをするしかない」としており、問題解決の道筋は見えてこない。
「われわれが『助産師が足りない』と言っていたのを無視したのは国の方だ」。日本産婦人科医会の関係者は憤る。助産師不足に頭を抱える横浜市内のある産院院長も「堀病院への家宅捜索以降も何もしなかった。怠慢だ」と、事件後も煮え切らない国の姿勢に不満をぶちまける。
同医会は、厚生労働省が2002年と04年に「内診を医師と助産師以外が行ってはならない」などとした通知について「実態を見ていない。周知期間もなかった」と批判、引き続き同省に撤回を求めるという。
一方、日本助産師会の岡本喜代子(おかもと・きよこ)安全対策室長は「時間はかかるが地道に助産師を養成していくしかない」と話し、実践的な教育の充実による院内助産所や助産師外来の拡充、潜在助産師の掘り起こしに取り組む考えだ。
ただ「堀病院は助産師がいるのに、あえて看護師にやらせていた点でとりわけ悪質」(「陣痛促進剤による被害を考える会」の出元明美(でもと・あけみ)代表)との指摘も。「違法と認定したのだから、安全なお産を追求する観点でも厳しく処分するべきだった」と、横浜地検の判断に失望感をあらわにした。
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「課せられた宿題重い」 厚労省、即効薬なく悩み <2>
07/02/01
記事:共同通信社
提供:共同通信社
ID:466462
堀病院の無資格助産事件では、出産現場での助産師不足や助産行為をめぐる認識不足が浮き彫りになった。院長らを起訴猶予とした1日の横浜地検の結論について、厚生労働省は「行政に課せられた宿題は重い。助産師を増やしながら、助産行為への啓発を進めるしかない」(看護課)とし、即効薬がない現状に頭を痛めている。
2005年の国内の出産数は病院が約54万6000件、診療所が約50万4000件とほぼ同じだが、助産師数は病院が約1万8000人で、診療所の3倍以上。小規模な診療所での助産師不足が、より深刻になっている。
厚労省は、07年度には定時制の助産師養成所を増設するほか、助産師資格があっても休職したり、看護師として働いていたりする「潜在助産師」の発掘にも努める。また内診などの助産行為は医師と助産師にしか認められていないことをシンポジウムなどで周知することにしている。
しかし助産師不足の背景には「助産行為が軽視されている」「助産師の待遇が悪い」といった指摘もある。同省職員は「今回の事件を契機に、医療現場の意識改革も求めたい」と話した。
投稿者 akiuchi : February 2, 2007 01:38 AM