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February 04, 2007
「産科医療における無過失補償制度を考える緊急シンポジウム」
市民団体「陣痛促進剤による被害を考える会」(0898・34・3140)が主催する「産科医療における無過失補償制度」を考えるシンポジウムの案内が毎日新聞で報道されている。彼らの目指す理想の医療とは何か?一度参加してみたいと思う。
産科医療:「無過失補償制度」検討へ 真相究明の妨げ懸念
脳性まひの重い後遺症を抱えて生まれた新生児を巡り、医師らの過失がなくても補償対象とする産科医療の「無過失補償制度」について、医療関係者らによる準備委員会が今月中に設置され、具体的な制度設計の検討が始まる見通しになった。準備委では、補償の対象や金額、審査方法などを話し合うが、医療事故の被害者からは「過失のあるものまで無過失と扱われかねず、事故の原因をあいまいにする」と危惧(きぐ)する声が上がっている。
同制度は、通常の出産で新生児が脳性まひになった場合、医師の過失が立証されなくても金銭を補償するもので、自民党が昨年11月、制度の枠組みをまとめた。厚生労働省は07年度中に導入する方針で、新生児1人当たり2000万~3000万円の補償が考えられている。準備委は、制度を運用する財団法人「日本医療機能評価機構」(東京都)に設置される。
出産にかかわる医療事故は、過失の有無の判断が難しいとされ、裁判で争われるケースが少なくない。自民党や日本医師会は、制度で患者や家族の救済を図る一方、医療裁判を減らし、紛争の多さによる医師の産科離れも防ぎたい考えだ。
しかし、「事故から学んでほしい」と訴えてきた被害者たちは、過失の有無があいまいになり、事故の反省も生かされず、ミスを繰り返す「リピーター」など悪質な医師が放置されることを心配する。医療裁判が多いのも、医療側の不誠実な対応に原因があると批判。障害の重さに比べ想定されている補償費が低すぎるとの声も出ている。
産科の事故で長女を亡くした経験を持ち、中央社会保険医療協議会(中医協)の委員を務める京都府の高校教師、勝村久司さん(45)は「被害者は産科医らの不誠実さを見兼ね、『今後のために放っておけない』という思いで裁判に向かっている」と指摘する。そして「無過失補償制度を導入する前に、まず過去の被害をきちんと分析し、再発防止策を提言するのが先だ」と訴える。
厚労省医政局は「準備委では過失の有無などを明らかにするため、事故原因の分析のあり方も検討したい」と説明している。【玉木達也】
◇「お金払っておしまいでは…」
「お金を払ってハイおしまい、になるのでは」--。脳性まひで生まれてきた新生児について、医師の過失を立証できなくとも患者や家族に金銭補償する「無過失補償制度」。出産時の医療ミスによって脳性まひで生まれた三女(5)を育てる川崎市の女性(40)は、助産師として働いている経験から、制度が事故の真相解明を妨げることになりはしないかと心配している。
女性は01年8月、市内の病院で三女を出産したが、産声はなく、体は真っ白。脳に重度の障害があり、両手足を自分で動かせず、1歳になってやっと退院した。主治医からは後遺症の原因の説明や謝罪はなかった。
女性は看護師として働きながら、助産師の資格も得た。勤めていた大学病院の医師が、手術ミスが明白なのに死因を「心不全」とするなど、医療現場の問題を目の当たりにしてきた。03年5月、三女を出産した病院を相手取り、損害賠償訴訟を起こした。翌年4月、破水しているにもかかわらず、陣痛誘発器具を使ったミスなどを病院側が認め、約8500万円を支払うことで和解した。
女性は無過失補償制度が導入されること自体は歓迎する。しかし、「補償対象の審査が医療側だけで行われるとすれば、ミスがあっても対象にされてしまい、医師が責任を逃れるおそれがある」と話し、真実がごまかされることを心配する。補償額についても、「訪問看護や介護に必要な医療器具費もかさむので、2000万~3000万円の一時金だけでは少ない」と批判する。
さらに、女性にとって問題なのは、重度障害児を受け入れてくれる施設が少ないことだ。三女は食べ物を飲み込めず、腹部にチューブを通している。体重は4キロ。ようやく引き受けてくれる施設を東京都多摩市に見つけた。「障害のある子どもが入れる施設を増やしてほしい。そうしないと家族も倒れてしまう」。女性は福祉制度の充実もあわせて検討すべきだと訴えている。【奥山智己】
◇12日にシンポ…東京
「産科医療における無過失補償制度を考える緊急シンポジウム」が12日午後1時半、東京都千代田区の「アルカディア市ケ谷」で開かれる。被害者や弁護士、医師らの講演やパネルディスカッションを通じ、医療事故の被害者の視点から、補償制度の内容を検証する。市民団体「陣痛促進剤による被害を考える会」(0898・34・3140)が主催。参加費(資料代込み)は1000円。
毎日新聞 2007年2月4日 3時00分
投稿者 akiuchi : February 4, 2007 06:59 AM